日本共産党 港区議団
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2016年第3回定例会 日本共産党港区議員団の代表質問


質問者 熊田 ちづ子 議員




1. 区長は、安倍首相の憲法改定の策動を許さないために、憲法順守の立場を明確に発信することについて

7月の参院選から2か月となる中、安倍政権は選挙で国民に語らなかった暴走政治を次々に打ち出しています。選挙中は「選挙の最大の争点は経済だ」と訴え、もっぱら「アベノミクス」でやり過ごしながら、選挙が終わったら途端に暴走する“だまし討ち政治”です。
憲法問題では、安倍首相は憲法改定について遊説では一切口にしませんでしたが、選挙後の7月11日の記者会見では、自民党改憲案を「ベースにしながら、(改憲勢力で)3分の2を構築していく」と野望をむき出しにしました。
自民党の「憲法改正草案」は、立憲主義を根底から覆すものです。
まず、憲法前文から先の侵略戦争への反省と国民が主権者であるとする「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに国民に主権が存することを宣言し、この憲法を確定する。」との根本が削除されています。
憲法9条2項の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」を全面削除して、第9条の二に「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を」創設します。そして、軍事裁判所ともいえる「国防軍に審判所」設置します。
現憲法第99条は「国務大臣や国会議員、裁判官その他の公務員」に対して憲法を尊重、遵守する義務を負っています。憲法が権力を縛る、立憲主義といわれるゆえんです。ところが、自民党の改憲案では、「すべての国民に」憲法の尊重義務を押し付ける、憲法が国民を縛るものとなっています。
区長はこの間のわが党の質問に、「憲法を尊重し、擁護する義務を負う」と答弁されています。
区長は、8月27日に開かれた「平和を考える集い」でのあいさつで、「私たちは、悲惨な戦争の歴史を風化させることなく、唯一の被爆国の国民として、「核兵器の廃絶」「戦争の悲惨さ」「平和の尊さ」を強く訴え、次の世代へと語り伝えていかなくてはなりません。」と述べました。
「港区平和都市宣言」、「平和を考える集い」でのあいさつと、安倍政権が狙っている憲法改悪とは相いれないものです。
安倍政権に憲法改定をやめること。現行憲法を遵守すること。2点について、要請すべきです。
答弁を求めます。
 
【区長答弁】
ただいまの共産党議員団を代表しての熊田(くまだ)ちづ子議員のご質問に順次お答えいたします。
最初に、憲法を改正しないよう国に要請することについてのお尋ねです。
区長として、港区平和都市宣言にうたう核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願う姿勢は変わるものではありません。
憲法を遵守することは当然のことであり、また、憲法をめぐる議論については、注視してまいります。



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2. 安倍政権の進める社会保障の改悪に反対することについて

安倍首相は選挙期間中は、「保育の受け皿をつくる」とか「介護離職ゼロ」等をいい続けあたかも社会保障に力を入れるようなポーズを取りながら社会保障削減については一切ふれませんでした。
ところが投票が終わった7月10日の夜、安倍首相は「社会保障の伸びを抑えていくこともたいへん大切だ」と強調し、社会保障の改悪案の具体化の検討が進められています。
介護保険制度では、「要支援1・2」と認定された方の保険給付外しに続いて今度は「要介護1、2」と認定された方の訪問介護や通所介護などを保険給付費から外す法案を来年の通常国会に提出する計画が持ち上がっています。
港区の介護サービスを利用している方は、要支援1・2と要介護1・2の方を合わせると3,903人(2015年3月末)で全体の66%に当たる方が影響を受けることになります。本当にひどいやり方です。
これ以外にも福祉用具貸与などを保険給付から除外する、介護サービス利用料の2割負担の対象者を拡大することなどが検討されており、 こうした改悪が実施されたら、介護を受ける方、介護する家族の方への影響は図りしれません。
これまでの改悪で、要介護1・2の方の特養ホームの申し込みは改悪前と比べ26人減少しています。利用料が2割負担になった方は9,081人に対して2,159人と24%の方が負担増になっています。
区長は保険者として、区民の介護サービスをこれ以上低下させないためにも 国に対し、「要介護1、2」の訪問介護や通所介護などの保険給付費外し、利用料の2割負担増の対象者の拡大、介護用具の自己負担導入をしないよう要請すべきです。答弁を求めます。

高齢者医療の窓口負担については75才以上の方についても2割負担を段階的に導入する計画です。負担増は止めるよう国に要請すべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、社会保障についてのお尋ねです。
まず、介護保険制度の見直しについてです。
現在、国の社会保障審議会介護保険部会において、介護保険制度の持続可能性の確保のため、広範な議論が行われております。
具体的には、高齢者人口が増加する中、世代間や世代内の負担の公平性を図り、負担能力に応じた負担を求めるとともに、生活援助サービス・福祉用具貸与など給付の適正化について、多面的に議論されております。
このことから、介護保険制度の見直しについて、区として特段の要請をすることは考えておりませんが、国の動向については注視してまいります。

次に、医療保険における後期高齢者の窓口負担についてのお尋ねです。
国は、現在、社会保障審議会医療保険部会において、社会保障制度の持続可能性を中長期的に高めるとともに、世代間・世代内での負担の公平を図り、負担能力に応じた負担を求める観点から、後期高齢者の窓口負担の在り方について検討をしております。
このことから、後期高齢者の窓口負担の見直しについて、区として特段の要請をすることは考えておりませんが、国の動向については注視してまいります。

《再質問1》
 介護保険制度の見直しについて

《質問要旨》
国が検討している改正が実施されれば、区の介護サービスを利用している方の66%の方が影響を受けることになる。負担増、特養に希望しても入れないなど、これ以上の区民のサービス低下につながるようなことはさせないという、保険者としての立場で国に意見を述べていただきたい。

《区長答弁要旨》
介護保険制度の保険者として、必要な意見については国に申し述べてきた。今後もそのような立場で臨んでいく。



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3. エレベーターの安全確保について

2006年6月、高校2年生の市川大輔(ひろすけ)さんが、シティハイツ竹芝のエレベーターの床と天井に挟まれて死亡した事故から10年が過ぎました。この間、同じ事故を繰り返してはならないとの遺族(母親の市川正子さん)の活動が、国を動かし、新しく設置されるエレベーターは、P波感知型地震時管制運転装置、主要機器の耐振性、戸開走行保護装置の設置が義務づけられました。
しかし、既設のエレベーターは対象にならなかったため、同様な死亡事故が起きています。
また、遺族の運動で設置された消費者安全調査委員会での調査が行われ、市川大輔さんの死亡事故について8月30日、事故機は設計に問題があり、保守管理も不十分だったとする報告書をまとめました。「戸開走行保護装置」(二重ブレーキなど)の装置など事故後の対応も不十分とし、国土交通省に対応を求めました。
報告書によると、事故はブレーキが半分かかった状態でエレベーターのかごが昇降を続けた結果、部品が摩耗して停止状態を保持できなくなり、扉が開いたまま上昇したため起きました。
事故原因としては、ブレーキの保持力確認を保守点検員が目視でするなど人に頼り過ぎた設計、管理会社が代わると点検マニュアルや不具合情報が引き継がれないなど保守管理が不十分、戸開走行保護装置の未設置―などを挙げました。
再発防止策として、一定の技術力がある点検員は誰でも保守管理できるよう設計を改めるほか、点検マニュアルが製造業者から所有者や管理会社に確実に提供されるよう要請。戸開走行保護装置は2009年以降の新設エレベーターには義務化されましたが、既設の約70万台の大半は設置が進んでいないとし、対策を求めました。
港区では、二度と同じような事故を起こさないために、「エレベーター安全装置等の設置助成」を実施しました。助成対象は、「戸開走行保護装置」、「地震時管制運転装置」、「耐震対策」です。港区では「戸開走行保護装置」のみでも助成対象となります。
国もエレベーターの安全性向上のため、これを実施している自治体に助成をしていますが、3つの対策すべてを行わなければ助成対象になりません。これでは対策が進みません。
消費者庁の事故調査報告書が出た今、改善のチャンスです。
国民の命にかかわることですから、一刻の猶予もなりません。「戸開走行保護装置」のみの設置でも、助成対象とするよう、国に要請すべきです。併せて、助成金額の大幅引き上げも求めるべきです。
答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、エレベーターの安全確保についてのお尋ねです。
戸開走行保護装置の設置については、ご遺族や、区議会と区が、エレベーターの安全対策強化を国に要請したことから、法律で義務付けられました。
しかし、既存エレベーターには設置義務がなく、普及が進まないことから、区では、今年度より安全装置等の設置に対して、設置費用の助成制度を始め、成果をあげております。
本年8月30日、シティハイツ竹芝のエレベーター事故に関して報告書をとりまとめた消費者安全調査委員会は、既存エレベーターに対する戸開走行保護装置の普及促進についての意見書を、国土交通大臣宛てに提出いたしました。
区としては、本意見書に対する国の動向を注視するとともに、お尋ねの内容については、必要に応じて、国に要望してまいります。


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4. 増田元総務大臣への都知事選への出馬要請について

このことについては、第2回定例会でみなと政策会議が質問しました。
7月4日、特別区長会21名の総意として、特別区長会の有志5名が増田氏に対し、都知事選への出馬要請を行いました。
増田氏は2006年から1年間、安倍第1次・福田両内閣のもとで総務相を務めました。
小泉内閣の「三位一体改革」で地方交付税が5兆7千億円も減額されており、知事出身の総務相としての姿勢が問われました。
ところが増田氏は、地方交付税の抑制路線には手を付けず、「地方税の偏在是正」の名で「地方再生対策費」を導入。これは東京都などの法人事業税を他の都道府県に回すもので“地方間での税源の奪い合い”でしかなく、総額もわずか4,000億円と“焼け石に水”にしかならないものでした。これによる都の減収は1兆2,300億円にもなり、都民施策の障害となっています。     23区に与える法人住民税一部国税化の影響も平成28年度だけで700億円のマイナスになっています。
こういう国のやり方に対し、特別区長会は毎年「税源偏在是正論についての特別区の主張」で批判をしています。ここでは、「地方自治体の必要財源は、国の責任において確保すべき」とし、「法人住民税は、法人の地域での活動、またそこで働く人々の生活を支えるための様々な行政施策の財源として負担を求めているものであり、これを地方自治体の財源調整の財源に用いることは、地方税の根本原則をゆがめるものと言わざるを得ません。」と批判しています。東京都も国のやり方を批判しています。
増田氏が進めてきた「法人住民税等の一部国税化」は、特別区長会の立場と相いれないものです。こういう人に都知事選への出馬要請をすること自体大問題だと思います。
①増田氏の経歴を知った上での要請だったのか。②23区の立場と相いれない「法人住民税等の一部国税化」をすすめてきた人を推薦できるのか。
2点について明確な答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、東京都知事選挙の増田(ますだ) 寛也(ひろや)氏への出馬要請についてのお尋ねです。
まず、経歴の認識についてです。
増田 寛也氏は、岩手県知事や総務大臣を務められるなど地方自治に関わる経歴や実績がある他、民間人としても、地方創生など地方自治体を活性化する視点から活動してこられました。
こうした様々な立場で地方自治に関わってきた方と認識しております。

次に、要請についてのお尋ねです。 
ご質問にあるように、特別区の意見と異なる場面もありましたが、増田(ますだ) 寛也(ひろや)氏が、これまで地方自治の振興に努めてこられた姿勢は、東京を含む全国各地域が、活き活きとしたまちづくりを進め、ともに発展・成長し、共存共栄を図っていくという、現在、特別区長会が進めている「特別区全国連携プロジェクト」の理念とも通じるものと考えております。
もちろん、区といたしまして、特別区財源の充実を国に求めていくことについては変わるものではありません。


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5. 災害用ラジオの支給について

災害時に確実に災害情報を届けるために、防災ラジオが導入されます。CATV回線が敷設されていない台場地域と聴覚障害者の希望者に千円で配布します。聴覚障害者用は文字表示付きのラジオです。設置費用は、住民税非課税世帯、生活保護世帯は無料で、それ以外は1000円です。第2回定例会で補正予算が決まり、来年1月からはじまります。
私たち日本共産党議員団は、この制度実施を提案し質問して来ました。実施にふみきった区の姿勢を評価します。
しかし、区のこれからの計画は、段階的に区民へ普及させていくという考え方です。そうではなく、来年度の当初予算で、希望者全員に普及するよう取り組みをあらためるべきです。答弁を求めます。

聴覚障害者世帯へは無料で支給するよう、1月からのスタート時点から変更を決断するべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に防災ラジオの支給についてのお尋ねです。
まず、希望者全員への普及についてです。
区は、災害時の情報伝達手段を強化するために、280MHz(メガヘルツ)帯(たい)の電波を利用した防災ラジオを導入し、平成29年1月に事業を開始いたします。
この事業の開始に伴う予算につきましては、この事業が、主にCATV回線を活用した専用端末を利用することができない台場地域の世帯、また、視覚障害の方向けであることから、必要と見込まれる金額を計上したものでございますが、必要とする方に行き渡ることができるよう、今後の予算措置については適切に対応してまいります。

次に聴覚障害者世帯への無料配布についてのお尋ねです。
区では、聴覚障害者が利用できる災害時の情報伝達手段として、防災情報メール、防災アプリ、港区公式ホームページやSNSなどを整備しております。
防災ラジオについても、区内全域の聴覚障害者世帯向けの情報伝達手段の一つと位置付けており、希望する方に一定の自己負担を求めることとしております。

《再質問2》
防災ラジオの支給について

《質問要旨》
防災ラジオは、災害用の連絡も含め日常的にラジオとして使えるが、聴覚障害者は、災害用の情報発信としてしか使用できない。色々な情報伝達方法があるため全ての方が希望するとは思わないが、聴覚障害者の方たちへは無料で配布すべき。

《区長答弁要旨》
聴覚障害者世帯への配布について、防災メール、防災アプリ等、聴覚障害者の方も利用できる伝達手段も整備しており、防災ラジオは補完するものとして考えている。聴覚障害者の方にも一部負担をいただくこととしたものである。


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6. 残業時間の上限を法律で制限するよう国に求めることについて

現在の労働基準法には、労働者の残業時間の上限設定がありません。労基法36条に労使協定で残業時間の上限を決めるようになっています。
日本は、欧米諸国と比べ、長時間になっています。フランスやドイツと比較すると、日本の労働時間はほぼ2倍という実態です。
この長時間労働の実態の中で、過労死が社会問題になっています。2015年度に過労死と認定された方は96人で前年より減っていますが、それは、過労死と労災認定された人の数で、遺族が、過労死の労災請求をした人の数は、283人にのぼり、前の年よりも大きく増えています。
労働基準法はその32条において、労働時間について、「使用者は、労働
者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない。休憩時間を除き1週間に40時間を超えて、労働させてはならない。」と定めています。しかし、その36条において、労使が合意すれば、これを超えて残業が可能になる仕組みになっています。いわゆる「36協定」です。36協定を結めば青天井の残業が可能となるのです。
厚生労働省の調査で、月の残業が80時間を超えると過労死の危険水域と設定されています。主だった大企業の36協定の上限時間は、月80時間がほとんどで、中には100時間を越えた協定をしているところもあります。
最近の政府関係者の発言で、残業の上限時間を法律で定める方向もでてきました。
新たな経済対策の中の、働き方改革として、残業時間に上限を設けることを検討することにしたわけです。厚生労働省が、専門家による検討会議を発足させる方針です。
確実に、効果的に労働時間の上限設定をする必要があります。
また、残業してやっと生活できるという賃金の底上げが必要です。最低賃金の大幅引き上げと、同一労働同一賃金の実現などです。
残業時間の上限をしっかりと法律で決めるよう、国に対して要請するべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、残業時間の上限設定についてのお尋ねです。
厚生労働省は、この程、学識経験者や実務経験者からなる「時間外労働規制に関する検討会」を立ち上げました。
国が、時間外労働の実態把握に基づく長時間労働の是正に向けた検討を開始したことから、あらためて要請することは考えておりませんが、今後の検討状況を注視してまいります。


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7. 保育園の待機児童解消について

希望する保育園に入れないのに待機児童にカウントされない潜在的待機児童の数を厚生労働省は67,354人と発表しました。(9月2日)
潜在的待機児童が1,000人を超える関東の自治体が9月3日の東京新聞に報道され、港区はこれまで4月1日の待機児童は64名と公表していましたが潜在的待機児童は1,149人で関東の自治体の中で9番目に多い自治体と報道されました。
港区の潜在的待機児童1,149人の内訳は、自治体が補助する認可外施設の利用が770人、保護者が育休中が34人、特定の保育所希望が345人となっています。
私たちはこれまでも、認可保育園に申し込んでも認可保育園に入れない児童、いわゆる旧基準も明らかにさせ、こうした方たちの保育需要に応えられるよう区立の認可保育園の整備をするよう取り組んできました。今回の厚生労働省が国の定義や自治体の裁量で待機児童からも除外されてきた待機児童の実態を明らかにしたことはこれからの待機児童の解消に取って、大きな前進になります。
区は今回明らかになった潜在的待機児童が関東の自治体の中で9番目に多い自治体となったことについてどのように受け止めているか。答弁を求めます。

今回の厚生労働省の発表を受けて、待機児童解消のためにますます認可保育園の整備が求められることになります。この間、区直営の保育園をつくらず、最近では、株式会社が運営する保育園設置をすすめてきました。その結果、認可保育園の71%が、「園庭がない」「または面積が国の基準を満たしていない」など保育環境の改善が必要となっています。子どもの成長を保障する保育環境の整備が求められます。
待機児童の実態にあった保育所の整備、子どもの保育環境を保障する上でも、区直営の区立認可保育園の建設を基本とすべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、保育園待機児童の解消についてのお尋ねです。
まず、潜在的待機児童数の認識についてです。
潜在的待機児童の中には、港区保育室や認証保育所に通う児童が含まれております。この保育施設は、都心の土地・建物を有効活用し、急激な人口増加に対応して設置したものであり、港区保育室については、認可と同等の水準を維持した運営を行うとともに、認証保育所の保育料についても認可保育園と同額となるよう差額を補助しております。
区では、待機児童解消の役割を果たす施設として位置付けております。
今後も、待機児童解消のため、多様な手法により、定員拡大を進めてまいります。

次に、区直営の区立認可保育園の整備についてのお尋ねです。
国は、都市部での待機児童の解消を図るため、認可保育園の整備に対して、園庭が確保できない場合には、近隣の公園などを園庭にかわる場所とすることを認めております。
区は、保育需要が増加する中、待機児童の解消に向け、私立認可保育園の誘致を積極的に進めておりますが、園庭のない私立認可保育園などに対しては、区立認可保育園の園庭や区立公園などの施設を活用した夏のプール遊びや外遊びの場所を提供し、保育環境の充実に向けた支援を行っております。
今後も、公私立の認可保育園のバランスや役割を考慮し、適正な配置を進めるとともに、全ての保育園等における保育環境の充実に向け、積極的な支援を行ってまいります。

《再質問3》
保育園待機児童の解消について

《質問要旨》
保育室の中でも、園庭がない、国基準を満たしていない保育園が存在している、きちんと認可保育園としていくことが重要。
仮に、保育室を利用している方を除いたとして、産休、育休をとっている人、特定の保育園しか希望していない人を待機児童から外すことは実態にあった待機児解消ができないので、これらを含めて待機児解消に取り組むべき。

《区長答弁要旨》
区独自の取り組みとして、保育室などに、園庭などが確保できない地域状況において、できるだけの保育環境を整えるため、園庭などが用意できないからといって、保育の質、内容について見劣りすることがないよう、認可保育園と同等の配置基準、面積などを設けて実施している。
これらを含め、各年齢層、地域的な需要などそれぞれの特性を丁寧に分析し、見合う保育施設、保育環境の提供ができるよう、これからもさらに、待機児童の解消はもちろん、子育ての支援に努めていく。


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8. 児童相談所の早期設置について

子どもの貧困や虐待が大きな社会問題になっています。子どもの虐待の報道に接するたびに多くの方々が子どもの命を救えなかったことに心を痛めてきました。
児童福祉法が改正され、来年(2017年)4月からは23区でも児童相談所が設置できるようになります。悲しい事件を未然に防ぐためにも身近な自治体が担う役割は非常に大きくなります。
現在、23区の中で19区が具体化に向けて準備を始めているとの報道がされました。(都政新報8.23)
港区も副区長をトップとした部長級の会議体を設置し、課題の整理や児童相談体制の整備のあり方、人材育成、社会的養護の整備について検討を始めており、都の児童相談センターに職員を派遣し専門家の育成にも取り組んでいるとのことです。
区民の期待に応え、早期に児童相談所を設置すべきです。答弁を求めます。
児童相談所に係わる職員は高度な専門知識や子どもや保護者との信頼関係を築くための、高度なコミュニケーション能力等が求められます。それらは短時間で築けるものではありません。
児童相談所に相応しい人材育成を含む体制づくりを早急におこなうべきです。答弁を求めます

【区長答弁】
次に、児童相談所についてのお尋ねです。
まず、早期設置についてです。
区では、本年6月に「港区児童相談所移管検討委員会」を設置いたしました。児童相談所を含む新たな児童相談体制や専門職員の人材育成、児童相談所設置市に移管される事務、移管後の地域との連携体制などについて、全庁を挙げ、検討を行っております。
今後、東京都との協議や特別区間での調整を進め、できるだけ早期に港区の児童相談所を設置できるよう、全力で取り組んでまいります。

次に、人材育成についてのお尋ねです。
児童相談所の設置には、児童福祉司や保健師、児童心理司、弁護士、医師、看護師などの専門職の配置が必要となります。
区は、これまでも、児童相談所移管をめざし、児童福祉司を育成するため、児童福祉司任用資格の取得、児童相談所への職員派遣、専門研修への参加などを行ってまいりました。
また、子ども家庭支援センターの児童対応について、弁護士や精神科医、児童相談所
OB、学識経験者などから指導を受ける機会を増やし、職員の支援能力の向上に取り組んでおります。
今後は、東京都の協力も得て、職員を育成するとともに、計画的に専門職を採用・確保し、区の児童相談所を担うにふさわしい職員体制を整備してまいります。


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9. 高齢者支援の住宅家賃制度創設について

都営住宅にも区の住宅にも申しこんでも倍率が高く入れない、民間の住宅では家賃が高く生活ができないとの声が、私たちに寄せられています。
年金は、毎年下げられて物価も高い港区で高齢者が暮らしていくのは、本当に大変です。
高齢者向けの民間家賃助成制度を検討・実施すべきです。答弁を求めます。

高齢者世帯が民間賃貸住宅を借りる場合、契約書に必要な保証人が誰にも頼めず、貸主と契約ができない方について、区長が保証人となって、契約成立へ応援するべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、高齢者支援の住宅制度創設についてのお尋ねです。
まず、高齢者向けの民間賃貸住宅家賃助成制度を検討・実施することについてです。
区は、高齢者が安心して住み続けられるよう、サービス付き高齢者向け住宅や認知症高齢者グループホームの整備など、高齢者の多様な住まいの確保に努めております。
また、区立住宅の募集における優遇措置や民間賃貸住宅のあっせん、公的な住宅の案内など、住宅の確保に配慮が必要な高齢者に対する支援を行っております。
高齢者向けの民間賃貸住宅家賃助成制度は予定しておりませんが、今後も、高齢者の多様な住まいの確保や支援に努めてまいります。

次に、民間賃貸住宅を借りる際の保証人についてのお尋ねです。
区では、住宅に困窮する高齢者世帯に、公益社団法人東京都宅地建物取引業協会港区支部の協力を得て、民間賃貸住宅のあっせんを行っております。その際、保証人が見つからず、民間賃貸住宅への契約が困難となっている高齢者世帯については、区が初回の保証委託料を、最大5万円助成した上で、区と協定を結んだ民間保証会社の保証を受けることができます。
このことから、区が直接保証人になるということは考えておりませんが、今後も、高齢者の入居に対する不安を解消し、民間賃貸住宅への契約につながるよう、高齢者の住まいの支援に努めてまいります。


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10. 子ども医療費無料化のペナルティ廃止を国に求めることについて

厚生労働省は子ども医療費助成を現物給付(医療機関の窓口で負担しなくて良い制度)で行う自治体への罰則として国民健康保険に対する国庫負担の減額調整措置というペナルティをおこなっているため、償還払い制度にしている自治体も少なくありません。地方自治体を応援すべき国が、医療費の無料化を実施している自治体にペナルティをおこなうなどとんでもありません。
2016年度(平成27年度)の港区の減額分は児童・乳幼児合わせて2千4百万円にもなります。
厚生労働省も現物給付をおこなっている市町村国保に対する国庫補助金の削減廃止を求める世論に押されて検討を始めました。
全国知事会も 2016年8月におこなった特別決議で少子化対策および子どもの貧困対策の抜本強化のなかで、すべての子どもを対象にした医療費助成制度の創設、子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金減額調整措置の廃止を盛り込見ました。
ペナルティが廃止されればすべての自治体で現物給付が可能となり、対象年齢の拡大など子ども医療費の対策が拡大されることにつながります。
子ども医療費無料化のペナルティ廃止を国に要請すべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
最後に、子どもの医療費助成制度実施に伴う国民健康保険制度の国庫負担の減額措置についてのお尋ねです。
子どもの医療費助成制度を独自に実施している地方自治体に対して行われている、国民健康保険制度の国庫負担の減額措置については、国に対し、平成14年から毎年、特別区長会として、全国市長会を通じ、改善要望をしております。本年は、平成28年6月30日に「国民健康保険制度等に関する提言」の中で、改善を求めております。
今後も、引き続き、改善に向け要望してまいります。


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11. 給付型奨学金制度の創設について

日本は、世界的にも高い学費でありながら、給付型奨学金制度もない、という特異な国になっています。そのために、学生が奨学金という名の借金を負わされ、卒業時に平均でも300万円にもなります。大学院に進学すれば1,000万円もの借金を背負ってしまうケースもあります。
 港区の奨学金を高校、大学を通して借りた場合の最高額は488万2千円になります。大学で学ぶために人生の門出を大きな借金を背負ってスタートしなければならないというのは、まったく異常なことです。
 憲法が保障する教育の機会均等が侵されています。貧困の連鎖を断ち切るどころか、高い学費と奨学金という借金が新たな貧困を生み出す悪循環となっています。これを断ち切ることは、日本の社会の現在と将来にとって急務です。
 現在、学生の2人に1人が奨学金を借り、貸与人員は1998年から2015年までの間に、3.5倍になっています。いまや奨学金なしでは、日本の大学教育は成り立たなくなっています。ところが、日本の奨学金制度は、名前は「奨学金」ですが、実態は、学生に借金させる「学生ローン」となっています。「学生ローン」から、本当の意味での奨学金へと根本からの転換が必要です。
   
① 給付型奨学金を創設する。
② すべての奨学金を無利子にする。
③ 既卒者の奨学金返済の減免制度をつくり、生活が困窮する場合の救済措置を講ずるよう国に要請すること。

東京都に対し、給付型奨学金を創設するよう、要請すること。

国や東京都が実施するまで港区として、給付型奨学金制度を創設すること。
現在、奨学金制度を利用している人に対しては、収入に見合った返済免除制度をつくること。
 それぞれ、答弁を求めます。

 議長にお願いです。東京都に対する意見書提出ができるよう、お願いします。

【教育長答弁】
最初に、給付型奨学金制度の創設についてのお尋ねです。
まず、国への要請についてです。
区では、これまでも全国都市教育長協議会を通して、無利子奨学金の事業費の増額や給付型奨学金制度の拡充等、奨学金事業のさらなる充実を要望してまいりました。
今後も、引き続き、国に対し奨学金事業の充実を要望してまいります。

次に、東京都への要請についてのお尋ねです。
東京都では、高校生等を対象に授業料等の負担軽減のための助成や育英資金の貸付制度を実施しております。
今後、東京都の教育予算に関する要望の機会をとらえ、制度の充実を求めてまいります。

次に、区としての給付型奨学金制度の創設についてのお尋ねです。
家庭の経済状況によって子どもたちの将来が閉ざされることがないよう、必要な環境を整備していくことは、重要な課題であると考えております。
区では、経済的理由により修学が困難な方に奨学資金をご利用いただく、無利子の奨学金の貸付事業を行っております。
給付型奨学金制度の創設につきましては、国や他の自治体の動向等を参考に、様々な角度から引き続き研究してまいります。

最後に、収入に見合った返還免除制度の創設についてのお尋ねです。
奨学金の返還免除については、就労状況や収入、健康状態、連帯保証人の状況等を勘案し、総合的に判断する必要があります。奨学金の返還が困難な方に対しては、貸付者の生活状況等の実情を把握し、返還の猶予や収入に見合った返還計画を策定するなど、積極的に相談に応じております。
今後も、引き続き、柔軟できめ細かな対応に努めてまいります。


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区民アンケート

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