政府は現行の公的な保育制度を解体する新システムを検討して、今国会への法案提出を狙っています。現行制度では市町村が保育の実施義務を負っていますが、その義務をなくし、保育サービスの実施を市場任せにするものです。新システムが、これまでの保育制度と大きく異なる点として、①市町村の責任が後退し、利用者と保育所などとの直接契約になる、②保育料が、所得に応じた負担から、利用した長さに応じた「応益負担」になる―こと等が今国会でも明らかになりました。市町村の役割は、「空き情報を紹介するだけの不動産業者のようなものになる」とも指摘されました。政府の示す案では、保護者は市町村から、就労時間に応じて保育所を利用できる時間の認定を受けます。認定されても、保育所が足りなければ入ることはできません。また、認定時間を超えて子どもを預ける場合、非常に高額な保育料になる恐れがあります。お金がない人は排除されかねません。国と地方自治体の責任を放棄し、子どもをもうけの対象にする新システムの検討は中止するよう国に求めるべきです。 (11 1定 星野議員 代表質問)