3月2日に開かれた防災・エレベータ等対策特別委員会で、内部被爆から子どもを守る会港区支部の区民から提出されていた「放射能・放射線から子どもの命と健康を守るより一層の取り組みの実施についての請願」が、全会一致で採択されました。
本請願の紹介議員は9名(内共産党は4名全員)でしたが、1000名を超える請願署名や、たくさんの区民の傍聴者が採択の大きな力となりました。
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放射能・放射線から子どもの命と健康を守るより一層の取り組みの実施についての請願
請願の趣旨
今後長期にわたり安心して健康に子どもを育てることができる港区にするため、より一
層の取り組みの強化を行っていただきたくお願いいたします。
1.給食の放射能測定について、検出限界値を下げ、保護者が活用しやすい形で結果を公表して下さい
2.給食食材の選定において安全配慮を行ってください
3.除染実施ガイドラインを改定してください(除染基準0.23の引き下げ、区有地以外の
除染 等)
4.散歩、移動教室、学校行事等を行う際に安全を確認してから行ってください
5.継続的な砂場検査の実施と定期的な砂の入れ替えを行ってください
6.新築区有施設の放射能汚染について安全対策を行ってください
7.早急な地震・津波対策を実施してください
理由
港区におかれましては、昨年6月24日に採択された当会による「子どもたちの安全対策に関する請願」について、給食の放射線量測定及び空間放射線量の測定・除染、砂場の入れ替え等の取り組みを行っていただき感謝申し上げます。
原発事故は発生からもうすぐ1年が経過しようとしており、港区内においても一見では事故前と変わらぬ日常生活が戻ってきているように見受けられます。一方で、WSPEEDIの情報や市民団体による土壌分析調査等によって、東京都内でも放射線管理区域並の放射能汚染があることが明らかになり、安全が宣言されたはずの流通品からも大量の放射性物質が含まれていたとの発表が相次いでいます。私たち保護者はこのまま港区に住み、子どもに低線量被爆をさせ続けて、「数年・数十年後、本当になんら健康被害が起こらないのだろうか...」と、毎日を不安の中で過ごしています。
低線量被爆については、政府が設置した「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」の平成23年12月22日付け報告書においても「放射線防護や放射線管理の立場からは、低線量被ばくであっても、被ばく線量に対して直線的にリスクが増加するという考え方を採用する。」と報告されており、この港区でも低線量被ばくによって子どもが病気になってしまう心配をするのは当然のことだと思います。
このような現状の中、私たち大人が取るべき責務は、被ばくは可能な限りゼロに近づけることを目指し、最大限の配慮で子どもを守っていくということではないでしょうか。
ついては、今後長期にわたり安心して健康に子どもを育てることができる港区にするため、より一層の取り組みの強化を行っていただきたくお願いいたします。
平成24年2月24日