生活保護受給者は、全国では205万人を超え、港区でも、10年前に比べ、約300世帯増え、昨年12月現在1,804世帯となっています。中でも、稼働年齢の人たちの増加が著しく、経済環境の悪化、雇用をめぐる深刻な状況が生活保護にも現れています。厚生労働省は、昨年12月「求職者支援制度の訓練を受けない生活保護受給者への保護の停廃止の検討」を発表しています。65歳までの稼働年齢の人たちが「求職者支援制度」の職業訓練を受けるよう指導され、うち8割以上の出席を義務付けられ、一度でも「合理的理由」(親族の危篤や葬儀などに限定)なく訓練を欠席したり、ハローワークの就職支援を拒否すると給付金が不支給となり、3回繰り返すと初日にさかのぼり給付金の返還が命じられます。Aさんは、難病で50代の男性です。外見上は、比較的元気に見えるため、なかなか病状を理解してもらえないといいます。就職活動をするようにと、頻繁に指導がはいりました。自立に向けた就労支援は必要ですが、稼働年齢だからと機械的に行わず、その人にあったやり方で、支援すべきです。稼働年齢の受給者が増えてはいるのは、深刻な不況と、精神的な疾患を抱えている人が増えていることがあります。来年度から、精神保健福祉士等の専門的な知識を持つ「メンタルケア支援員」が配置されます。非常に大事なことですが、民間への委託を考えているため、プライバシーが守られるか不安があります。正規職員で配置すべきです。 (12 1定 熊田議員)