派遣切りにあい寮を追い出されホームレスになった人、ネットカフェで寝泊まりを繰り返す非正規雇用の若者たち、私たちの所にも相談が増えています。住宅を巡っては、住むところさえあればいいと、一つの部屋に何人も押し込んで生活保護の人たちを食い物にする貧困ビジネスも生まれる有様です。しかもこういうところを自治体が紹介しているのもひどい話です。また、70、80代の高齢者でも、エレベーターのない2階以上に居住している人も多数見受けられます。今年1月に発表された政策創造研究所の一人暮らし高齢者の調査では、住宅の困りごとの中で、「老朽化している」が19.6%、「階段の上り下りが大変」13.7%、「浴室、浴槽が使いにくい」10.5%、「お風呂がない」3.9%、「冷房がない」3.7%となっています。2008年度からこの4年間、高齢者集合住宅の応募者は、登録者数8名に対し、2010年度は109名、少ない時でも91名です。1年間に入居できるのはわずか2名から4名ですので、圧倒的な人たちが入居できません。計画されていた高齢者集合住宅が、途中で中止になり、あらたに建設されてないからです。また、若者が入居できる公的な住宅はなく、家賃補助もなくなりました。住宅施策の後退です。国や自治体が、憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する住宅を確保することは、待ったなしの課題です。
人間らしい住まいの確保のために
1.若者や低所得者などへの家賃助成制度を復活すべきです。
2.13年間新規建設のない都営住宅の建設を、東京都に求めるべきです。
3.新たな区営住宅を建設すべきです。
4.ストップされたままの高齢者集合住宅を建設すべきです。
(12 4定 沖島議員)