日本最初の海水浴場は、1885年(明治18年)に神奈川県大磯(照ヶ崎)海岸に初代陸軍軍医総監をつとめた松本順によって開かれたとして、現地には「日本最初の海水浴場発祥地」と書かれた標識と石碑があります。 しかし、先日の新聞に、その7年前1878年(明治11年)に芝浦に海水浴場を開設する届けが旧東京府に提出されていたとの記事が掲載されました。すでに、 芝浦港南地区30周年記念誌「わたしたちのまちベイエリア」には、「1872年(明治5年)新橋・横浜間の鉄道敷設が完成。風光明媚な海岸であることに着目して、沿線に温泉旅館を経営するものが現れた。さらに料理屋や料亭、旅館、海水浴場や海水温泉などが芝浜から本芝にかけて数多く出現した」と明治初期に海水浴場が開設されたことが紹介されていましたが、今回の記録発見により時期が明確にされたことになります。記録によれば、旧東京市の編さんした史料集「東京市史稿」の中に、明治11年7月 に医者の鐘ヶ江晴朝が芝新濱町貳番地(現在の芝浦1丁目)に海水浴場の開設を申請しています。新聞では、申請文書や府の許可証、海水浴場の図面、開設届けが掲載されていると報じています。日本初の海水浴場として記録も場所もはっきりしています。これまで大磯海岸では日本初の海水浴場としてPRし集客を図ってきたのですから、港区も表示板などを設置し、ベイエリアの魅力の一つとしてPRを図っていくべきではないでしょうか。 (12 4定 沖島議員)