2008年度からこの4年間、港区の高齢者集合住宅の応募者は、登録者数8名に対し、2010年度は109名、少ないときでも91名です。1年間に入居できるのはわずか2名から4名ですので、圧倒的な人達が入居できません。計画されていた高齢者集合住宅が途中で中止したからです。100名もの人達が高齢者集合住宅に入れなくても、区は「高齢者集合住宅を整備する予定はない」といいます。その理由にサービス付き高齢者向け住宅を整備するからといいますが、(サービス付き高齢者向け住宅は必要ですが)、これまでの答弁で「家賃は近傍家賃を考えている」としていますから、生活保護受給者や、低所得の人たちは入れません。サービス付き高齢者向け住宅は、生活保護者や所得の少ない人たちが入れる家賃とすべきです。生活保護者や所得の少ない人たちが入れる高齢者集合住宅を建設すべきです。
都営住宅の応募倍率も依然として高く、港区の昨年8月の家族向けポイント方式の応募倍率は103倍にもなっています。都営住宅の申し込みを何年続けても、一向に入れず、わずかな貯金を取り崩して生活している人もいます。私たちは、13年間新規建設の無い都営住宅の建設を、東京都に求めるよう質問しましたが、「都営住宅の新規建設を求めることは考えていない」と述べるのみで、その理由も明らかにされていません。あらためて、都営住宅の新規建設を東京都に求めるべきです。
国や自治体が、憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する住宅の確保は、今すぐ取り組むべき課題です。区は、シテイハイツ六本木等の建替で戸数増を図ろうとしていますが、それだけでは足りません。区民の実態に合った、区営住宅の建設をすべきです。 (13 1定 大滝議員)