特養ホームの待機者は400人を超えています。区内の特養ホームに入所できるのは年間160人程度ですので、多くの人たちは何年も待たなければなりません。私たちは、老々介護の実態や区内の特養ホームに入れず、やむなく区外にせざるを得なかった実態などを上げ、早期に建設計画を持つべきと、度々質問してきました。ところが区長は、特養ホームを作らない理由を「在宅サービスを利用している約8割の高齢者が在宅での介護を希望している」、「小規模多機能型居宅介護施設やサービス付き高齢者向け住宅などを整備する」、「既存施設内での増床を図っていく」と述べています。特養ホームの既存施設内での増床数も明らかにしないばかりか、在宅サービスを重視するといいながら、24時間対応の訪問介護、看護事業所も3事業所から2事業所に減り、利用実績も多い時で月19人、最近では月12人に減っています。小規模多機能型居宅介護施設の今後の予定は、2016年開設予定の高輪1丁目25人、サービス付き高齢者向け住宅はシティハイツ六本木30戸のみです。これらの施設は必要な施設ですが、特養ホームに代わるものではなく、利用料も高く誰でも入れるというものではなく、絶対数も足りません。特養ホームに入所するのが先か、命がつきるのが先かという不安を抱えながら特養ホームに入所できるのを待っている人達を、区長はどのように考えているのか。
65歳以上の第1号被保険者数は、11月6日現在40,579人で第5期介護保険事業計画の2013年度推計値40,776人を99.5%と下回っています。ところが特養ホームの入所対象者の要介護1~5の人たちは推計値より103.3%と増えています。「今後の高齢者人口及び要介護認定者数の推移、特養ホームの入所申込者の動向を見極め」と答弁しているわけですから、これでは、区がいう「既存施設内での増床」だけでは足りないことはあきらかです。第5期介護保険事業計画は、来年度までです。実態を見極め、早期に特別養護老人ホームの建設計画をもつべきです。 ( 13 4定 沖島 )