11月26日の衆議院で、自民・公明党とみんなの党による「秘密保護法案」の採決強行に、大きな憤りをもって強く抗議します。
「秘密保護法案」の仕組みは、政府が持つ膨大な情報の中から、政府が「特定秘密」を指定し、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとする人」などを厳罰にするものです。その矛先が公務員だけでなく、すべての国民に向けられていることです。恐ろしいことはたくさんあります。 第1に、何が秘密かも秘密です。"原発事故が心配だ"と、写真を撮ってブログに載せた。"麻布米軍ヘリ基地が危険だ"と、写真を撮ってブログに載せた。ある日突然、警察がやってきて逮捕になりかねません。国民のあらゆる自由な活動が圧殺されます。第2に、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとする人」だけでなく、「共謀した人」、「教唆」-そそのかした人、「扇動」-あおった人も処罰の対象とされます。ある集会で「情報を公開しろ」とマイクで訴えたら、その一言が犯罪とされかねません。第3に、「秘密保護法」で逮捕されたらどうなるでしょうか。裁判の過程でも「特定秘密」は開示されません。弁護士はどう弁護したらいいかわかりません。ひとたび「被告人」とされたら、自らを防護する手段が存在しない。何によって裁かれているのかわからないまま、最高刑で10年の懲役という重罪のうえに1千万円の罰金、執行猶予はありません。
法案のねらいは、今国会で「日本版NSC」法案といわれる国家安全保障会議設置法案とともに成立させようとしていることからも、アメリカと一緒に海外で戦争する国にしようというものです。 国民の目、耳、口をふさぐ「秘密保護法案」には、日弁連、日本ペンクラブ、テレビのキャスター、出版人、演劇人、憲法・メディア法・歴史学者、外国特派員協会、国際ペンクラブなど、広範な人たちが反対の声をあげ立ち上がっています。 区民が平穏に暮らす権利、職員が安心して働く権利を守るべき区長として、反対の意思を表明すべきです。議会としても反対の意見書を提出するよう、議長にお願いします。 (13 4定 風見議員)