昨年の参院選で「ブラックな働き方をなくせ」、「だれもが人間らしく働けるルールを」訴えたわが党が躍進したことも力となって、若者を違法な働かせ方で使い捨てるブラック企業の根絶に向けた世論と運動が高まり、政府を動かしはじめています。
厚生労働省が昨年9月に実施した「ブラック企業調査」の結果、対象となった5111事業所のうち82%にあたる、4189事業所で労働基準関係法令の違反が見つかり、是正勧告を行ったと発表しました。「違法な残業があった」「賃金不払い残業があった」「労働条件の明示がされていない、抜けがあった」などの事業所で、是正しない事業所については公表し、書類送検も視野に入れて対応するとしています。またブラック企業の有力な判断材料となる離職率についても公表するとして、来年度からハローワークの求人票に大学・院生の過去3年間の採用者、離職者数について記入欄を設けることとなりました。 しかし、9月の調査についても寄せられた情報の中から、過重労働の問題について、特に深刻・詳細な情報があった事業所を優先して監督対象としたもので、氷山の一角に過ぎません。若者が違法・無法な働かせ方で肉体的にも、精神的にもボロボロにされ、使い捨てられ、働けなくなったり、夢や希望をもって生きていくことができなくなる社会では、日本の将来を脅かすことになります。国の取り組みだけでなく、社会全体で連帯してブラック企業を根絶していくことが求められています。
区内には約3万7千の事業所、95万人余の人が働いています。区としても「ブラック企業根絶」にむけ積極的な取り組みを図るべきです。そのため区として、
①相談窓口を設けて労働基準監督署などに相談をつなげる
②ブラック企業対策についてのリーフやポスターなどを作成し啓発する
③様々な形で若者に労働法を身につける機会を設ける
④是正勧告に従わない「ブラック企業」については区の契約に参加させない。
等の取り組みを求めます。 (14 1定 大滝議員)