傾斜度30 度以上、高さ5メートル以上の斜面で、がけ崩れが発生した場合に、人家などへの被害のおそれのある急傾斜地崩壊危険箇所は区内で118 カ所です(東京都調査 2001年)。港区が2011年度(平成23年度)に実施した工作物等基礎調査において、道路、公園に面しているがけ・よう壁等を対象に目視調査した結果、安定度の低い急傾斜地は17箇所です。
共産党議員団は、第3回定例会の本会議、先の決算委員会の総務費、土木費でがけ地問題を取り上げてきました。その後、台風18号で土砂災害警戒情報が出され、港区初の避難勧告が出されましたが、当該住民は、自分が避難地域に該当するのか具体的な対応もわからず、区への問い合わせの電話が殺到するという有様でした。その後の台風19号時には、がけに対応する対象を番地まで絞り込んだり、周知方法、電話対応についても改善策がとられました。
港区地域防災計画(H25年5月策定)では、急傾斜地崩壊危険箇所が正しくは118か所なのに123か所、安定度の低い急傾斜地は、正しくは17か所なのに26か所となっています。私は関連する記述の誤りも指摘し、直ちに、防災計画の点検を行い、その後の対応をきちんと行うべきと質問しました。区は「地域防災計画の点検、訂正の公表」を約束しています。具体的に到達状況はどのようになっているのか。① 点検の到達状況、公表時期、公表方法を明らかにしていただきたい。
決算委員会で、安定度の低い急傾斜地17か所の所有者を質問しましたが、「区有地が含まれているのは2か所、区有地以外の所有者は把握しておりません」との答弁でしたが、ようやく所有者が明らかになりました。所有者は、港区1か所、国・東京都・港区3者で所有しているところが1か所、港区・民間が所有しているところは1か所、残り14か所は民間となっています。②港区が所有者となっている南麻布1丁目の急傾斜地については至急その対策をとるべきです。③国・東京都・港区が所有者となっている赤坂5丁目の急傾斜地、港区・民間が所有者となっている赤羽小学校敷地の一部でもある三田1丁目の急傾斜地については関係者と話し合い、至急その対策をとるべきです。 (14 4定 沖島議員)