来年は広島、長崎に原爆が落とされて70年目です。また「核兵器の廃絶を訴え」る「港区平和都市宣言」30周年になります。
原爆は一瞬のうちに二つの街を廃墟に変え、この年のうちに21万人のいのちを奪い、いまなお20万を超える被爆者が苦しんでいます。
原爆は残虐性、非人道性とともに、長期にわたって被爆者の体をむしばみ続けていくということでも他の兵器に比べようがありません。原爆の恐ろしさを子供たちに伝え、核兵器を廃絶していく平和教育の題材として「原爆稲」の栽培が広がりつつあります。
「原爆稲」は原爆投下後の10月に、文部省(当時)が行った原爆影響調査に随行した九州大学のスタッフが、浦上天主堂横(爆心地から600メートル)の水田で採取したモミの子孫です。染色体が傷つけられたため、何世代経ても花は咲くが稲の半分ほどは空モミの穂をつけるというものです。子ども向けの農業雑誌で紹介され、先日は今年から原宿の米屋さんが栽培したとの新聞記事が載りました。 再び核兵器を使わせないためには、地球上から核兵器を廃絶する以外にありません。そのためには次の世代を担っていく子供たちにも、被爆の実相を伝えることが大事ですが、その一つとして「原爆稲」を活かすべきです。 (14 3定 大滝議員)