復興庁は、復興事業を国が全額負担してきた集中復興期間を終了し、2016年4月から被災自治体に一部負担を求める方針を示しました。高台移転などの「基幹事業」の全額国費負担は継続するものの、被災自治体が復興のために実施する「効果促進事業」には、一部負担を求めるというのです。
この方針提起を受けた被災自治体から、強い批判があがっています。被災自治体の多くは、津波でそれまでの防災で取り組んでいたものが破壊され、多くの住民が亡くなりました。まち全体が津波にのみこまれた自治体もたくさんあります。その反省と教訓に立ち、安全なまちをつくろうとしています。被災自治体への一部負担の対象事業は、例えば、高台移転は基幹事業で、かさ上げは効果促進事業です。どちらも真の復興へ欠かせないのに振り分けるというのです。
東日本大震災の真の復興は、国をあげての大きな課題です。被災地では、被災から4年以上たったのに、いまだに仮設住宅で暮らす方がたくさんいます。すべての被災者が仮設住宅から復興住宅などに住むことができるまでは、最低限国がきちんとした支援を継続するのは当然だと思います。
国に対して、東日本大震災の「集中復興期間」を延長するよう要望すべきです。議長に対しても、議会として同様の意見書提出を強く要望いたします。 (15 2定 いのくま議員)