介護保険制度が2000年に導入されて以来、最大の制度改悪が行われました。
事業者に支払われる介護報酬の2.27%の引き下げ、介護保険料の引き上げによる負担増、利用料の1割から2割への引き上げ、要支援者はずし、特養ホームの入所者制限など、介護利用者や事業者へ次から次へと深刻な問題をもたらすことになります。
社会全体で介護を支えると導入された介護保険制度でしたが、家族の負担は軽減されていません。Aさんは一人暮らしの母親の介護のために、定年前に介護退職を余儀なくされ、蓄えを取り崩して生活しており、今後のことが不安でならないと言います。こうした介護退職者は全国で毎年10万人以上に上っています。8月30日に放送されたNHKスペシャル「老人漂流社会」第4弾「親子共倒れを防げ」の中でも介護離職による親子共倒れの深刻な実態が取り上げられました。
また一人暮らしで年金だけでくらす経済的に厳しい高齢者は、介護が必要になって一人で生活ができなくなった時の行き場がなく、高齢者相談センターやケアマネなど、現場では大変苦労しています。
これ以上の介護崩壊を許さないために、更に安心して老後を迎えられるために取り組んでいきます。
7月末の特養ホームの申込者は471人で前期(1月末の申込者)と比べ34人増えています。特養ホームの入所対象者は原則要介護3以上となったため、対象から外される要介護1・2の方の申し込みは前期と比べ25人減って33人です。申し込みをあきらめた方が増えていることは大きな問題です。施設介護を希望する要介護1・2の方の支援策を検討すべきです。 (15 3定 熊田議員)