文部科学省が7月に、公立小中学校の教職員の在校時間や、業務負担に関する調査結果を発表しました。
小中学校の教諭の一日平均在校時間は、小学校で11時間35分、中学校で12時間6分となっています。
とくに副校長・教頭の平均在校時間は小学校が12時間50分、中学校が12時間53分で、小中学校とも校長や教諭より1時間ほど長くなっているという深刻な実態が明らかになりました。
また、負担に感じている業務は「国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応」、「保護者・地域からの要望、苦情への対応」などへの回答が多いとしています。
この結果に先生が忙しすぎて、子どもたちに向き合う時間が少なくなるのではと不安を感じている声もあります。
この調査は、全国の公立小中学校から抽出した451校の教職員が対象となったもので、港区内の学校で対象となったところはなかったとのことでしたが、区内の学校で聞いても「同じような状況にある」とか「もっと長時間になっている」との声もありました。
文科省のガイドラインでは、パソコンを使って成績を一元管理したり、部活動の指導を外部委託したりして教諭らの負担軽減をした例を紹介し、参考にして業務の効率化を進めてほしいとしています。しかし港区では、すでにICT化による業務の効率化などはすすめられていますが、長時間労働の解決に至っていないのが現状です。
教員や事務職員の増員、とりわけ長時間労働になっている副校長先生の複数化など、人を増やしての体制強化が求められています。
このため
①副校長先生の負担軽減を図るため、複数配置への基準緩和を東京都に求めること。緊急対策として学級数が18~28の学校については区として補助事務職員を配置すること。
②教員全体の長時間労働改善のため、教員や事務職員を増やして体制強化を図ること。そのため、区費による独自の支援を行うこと。 以上求めます。 (15 3定 大滝議員)