オリンピック・パラリンピックの施設建設については、この間、都民、スポーツ愛好者、建築家をはじめ、様々な個人・団体の運動によって、ホッケー会場建設予定地の野球場が残され、テニスの会場設営のために削られる14面のテニスコートを五輪後には元に戻すなど、都民のスポーツを守る立場で競技会場が見直されました。このことは歓迎すべきことです。その一方、メインスタジアムとなる新国立競技場、海の森会場を予定しているボート会場、選手村などについて、可能な限り既存施設を活用することや自然環境への配慮、財政投入の抑制などを掲げた2つのアジェンダの立場に立った計画の見直しがタナ上げされ、開催時期の変更についても検討されていないことなど、問題は山積しています。
新国立競技場の建設計画については、都市計画の変更を強行し、巨大な競技場を建設するという計画に、建築家、多くの都民などから、巨大な計画の見直しを求める運動が広がり、計画の見直しとなりました。しかし、新国立競技場については、抜本的な見直しには消極的といわれています。神宮外苑の景観、緑、環境を守る立場で計画の抜本的な見直しを行わなければ、後世に禍根を残すことになります。
関係機関・関係者に次のことを要請することを求めます。
①新国立競技場の整備にあたっては、会場施設だけでなく、サブトラック、人口基盤、明治公園の移設などを含めて全面的に見直すこと。会場計画は、8万席にこだわらずコンパクトなものとし、経費の徹底的な削減に努めること。建設費の公表にあたっては、借入金・起債などの償還費も含めた総経費を示すこと。
②競技施設建設と連動してすすめられている超高層ビルを柱とした再開発計画を見直すこと。また、風致地区であった景観をもとに戻すこと。以上求めます。 ( 15 4定 風見議員 )