白金2丁目にある服部金太郎氏の5000坪といわれる大邸宅が、シンガポールの大手不動産デベロッパーに売却されました。開発で服部邸がなくなる危険があります。金太郎氏はここで生活していたそうです。戦後はGHQに一時接収され、東京裁判の判決文や憲法草案がここで書かれたと言われています
ここに建つ建物は、大正・昭和に活躍した建築家・高橋 貞太郎(たかはしていたろう)氏によるものです。高橋氏は、前田侯爵邸や服部邸など豪華な邸宅建設のほか、上高地ホテル、川奈ホテルなどホテル建設に秀作が多くあります。 高橋氏が手がけた1928年建設の学士会館は登録有形文化財、同年建設の前田侯爵邸洋館は重要文化財に指定されています。服部邸については、雑誌や本の写真を見る限りは、文化財的な価値を強く感じる建物です。
埋蔵文化財の試掘調査にあたって、事業者が近隣に挨拶に来た際、「建物は残す旨」の話をしているとの情報があります。所有者の意向ぬきに調査はできませんが、専門家による建物の調査ができるよう、要請すること。また、貴重な建築物として、保存方を要請すべきです。 ( 16 1定 風見議員 )