日本共産党区議団を代表して、質問します。
日本共産党は、3月11日の東日本大震災が発生直後、志位委員長を本部長とする対策本部を発足させ、13日には仙台市に現地対策本部も設置し、救援活動に全力をあげてきました。
今回の大震災、それによる大津波による被害、そして原発事故は、未曾有の大災害であり、政府があらゆる手をつくすことを求めてきました。
国民の総力あげての救援・復興への支援が求められています。日本共産党は全党あげて支援・復興にあたること。国民にもでき得る限りの支援を呼びかけてきました。
日本共産党は、被災した自治体の党組織と協力して、住民の支援・復興のため、全国の都道府県党組織が、地域を分担して取り組んでいます。
私たち区議団を含めて港から8名が、5月31日から6月3日まで石巻市に行き、支援活動をしてきました。石巻の救援・支援センターは、東京、神奈川、沖縄が支援しています。
私たちは、被災地のごく一部しか見ていませんが、「息をのむ」、「目をそむけたくなる」ひどい惨状です。また、津波で冷凍倉庫が破壊され、流失した魚や加工品がヘドロと一緒になり、腐敗しひどい臭いです。被害を目の当たりにして、日本共産党が提起した「救援・復興に国民の総力あげて」との「よびかけ」の通り、総力を上げながら、息の長い支援が求められていると強く感じました。
支援活動は、炊き出しと支援物資のお届け隊です。300人分のカレーライスを準備し、2カ所に運んで食べていただきました。
行った場所は、1階が津波で流され、2階で生活している住宅地域です。1階が壊され台所が使えないため、各家庭では食事がつくれず、みんなで支え合いながらがんばっている地域です。この付近では、1階の天井近くまで5日間も水が引かなかったそうで、水に漬かった跡がはっきりと残っています。津波による被害はわかりますが、5日間も水が引かなかったとは信じられませんでした。この家族は、2階の物干し台の枠を乗り越え、1階の玄関の屋根からボートで助けられたのが4日後だったそうです。最初にボートが来たのは2日目でしたが、元気そうなので高齢者などの救出を先にと、4日間2階での不自由な生活を余儀なくされました。ここでは、ぬれた畳を出したり、家に入り込んだ泥の搬出も手伝いました。
もう一カ所は、障害者の方々の避難場所になっている元福祉施設に行きました。帰り際には「今度はカツ丼が食べたい」とか「焼きそばをお願い」などリクエストもありました。2カ所ともみなさん「美味しい、美味しい」と喜んでくれ、お代わりする人もたくさんいました。
炊き出しの仕事が終わり、午後3時頃からは、区民のみなんさから寄せていただいたお米300キロ、募金で購入した新鮮な野菜、全国から届いた日用品などを、閉鎖しているスーパー前で、品物を並べる「無料青空市」(「お届け隊」)の支援をしました。大根、人参、玉葱、キャベツ、小松菜、レタス、トマト、キュウリ、お米(一人…2キロ)などの他に、ティッシュやトイレットペーパー、石鹸、えんぴつ、衣類等々の日用品・雑貨などです。170人来られ、一時間足らずで用意した、お米や野菜がなくなりました。
新鮮な野菜は「助かる」、前回いただいたお米は「とても美味しかった」、「野菜をもらっても台所がダメなので」という方もいました。「ありがとうございます」と何度も何度も頭を下げて帰っていく姿を見て、3カ月近く経っているのに、依然として物資が行き渡っていない状況、9万人近くの人が不自由な避難所生活を余儀なくされていること、被災地の瓦礫の山、手つかずの場所を見たとき、国会議員は「現地を見てもらいたい」、「足の引っ張りあいをやっている時ではない」との批判が出るのも当然です。 被災者のみなさんの生活再建、原発事故に伴う賠償などやるべきことはたくさんあります。日本共産党は、被災者の立場にたった政治が行われるように、引続き奮闘する決意です。
私たちは、3月11日の大震災発生直後から区民の意見・要望を聞き、3月14日、29日、5月19日、31日と4度にわたって、区長に「緊急要望」を行ってきました。また、区民からも区に意見が寄せられる中、「震災相談窓口」、「片付けの手伝い」、「廃棄物の処分」、被害を受けた区民への「見舞金の支給」、保育園や児童遊園の砂場の砂や空気、プール水などの放射能・放射線量の調査、保育園や学校などに「ヘルメットや防災ずきんの備え」(補正予算)など様々なことが実現しました。担当部署の努力を評価します。
4回の申入れ、震災問題集中審議や総括質問の提案について、引続き、その実現にむけて努力するよう強く求め、緊急問題について質問します。
区民のいのちと暮らし、財産を守る上で重要な「港区地域防災計画」の抜本的見直しと対策についてです。震度7を想定するのは当然のこと。現在の防災計画は「津波はこない」を前提としたものです。しかし、3月11日、東京湾で2メートルの津波警報が発令され、実際、古川にも津波が溯上し、約1時間に3回の大波があり、上下で2メートルほどになったとのことです。また、東海、東南海、南海と3連続地震も予想されているだけに、最悪の事態を想定し「津波は来る」ものとした対策をしなければなりません。
そこで質問します。
1. 海に近い地域や古川沿いの津波対策等について
第1に、海に近い地域や古川沿いについては、①防災訓練に「津波」を想定したものを加える。②「津波避難ビル」をつくる。③企業などにお願いして「津波避難ビル」の協定を結ぶ。④古川に水門を設置するよう関係機関に要請するなど、万全の対策をとる。⑤液状化対策を行う(護岸、堤防が破壊する)。
それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
ただいまの共産党議員団を代表しての風見利男議員のご質問に順次お答えいたします。
最初に、海に近い地域や古川沿いの津波対策等についてのお尋ねです。
まず、防災訓練に津波を想定したものを加えることについてです。
海に近い地域や古川沿いの防災訓練に津波を想定したものを加えることにつきまして
は、津波対策の検討結果等も参考にしながら、地域の方々と協議してまいります。
次に、「津波避難ビル」をつくることについてのお尋ねです。
現在、津波が発生した場合を想定し、津波避難ビルも視野に入れた避難のあり方の検討を進めております。
引き続き、具体的な避難対策の実施に着手してまいります。
次に、企業などと「津波避難ビル」の協定を結ぶことについてのお尋ねです。
津波避難ビルとしての協定締結につきましては、更なる検討を進めてまいります。
次に、古川に水門を設置することについてのお尋ねです。
現在、東京都が進めています東京高潮対策事業の中では、津波・高潮対策として水門方式と防潮堤方式があります。
古川につきましては、流れの状況や流域の地形などから、洪水の処理が課題となり、防潮堤方式で護岸整備を順次進めており、水門設置の計画はございません。
この度の震災を受けて、東京都は、学識経験者からなる委員会を設置し、巨大地震や大
規模台風に対する地震・津波・高潮対策の基本方針をとりまとめることとしております。
区といたしましては、この議論の過程を注視しながら、古川における津波・高潮対策への対応を検討してまいります。
次に、液状化対策についてのお尋ねです。
今後、地盤工学を専門とする液状化に知見のある学識経験者を中心とした検討組織を設置し、現行の被害想定の検証や、今後とるべき対策の方向性について、早急に検討してまいります。
2. 「災害時要援護者」対策について
第2に、「災害時要援護者」対策についてです。①プライバシーの保護・尊重は当然のことですが、本人任せにせず、登録者名簿をしっかりと作成する。②だれが(複数)、どのように手助けするのか。③リヤカーや担架などの機材が必要なのか、必要ならどこに備えておくのか。④日頃から、きめ細やかな相談と準備をし、実際の訓練をやっておく。⑤いざという時に「災害時要援護者」を支える力となる地域のコミュニティ力を強化するため、アドバイザー派遣だけでなく、財政的支援も含めた支援を強化する。 それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、災害時要援護者対策についてのお尋ねです。
まず、登録者名簿の作成についてです。
災害時要援護者対策を緊急に再構築するため、現在、登録のあり方について、検討して
おります。
次に、支援の仕組みについてのお尋ねです。
現在、区が作成した災害時要援護者対応マニュアルでは、支援者を地域の防災住民組織、民生・児童委員、消防団などの防災関係機関等としております。
また、支援内容は、避難所までの同行や名簿による避難所での安否確認などを予定して おります。
今後は、名簿を活用した実働訓練の実施について検討してまいります。
次に、資機材や財政的支援についてのお尋ねです。
災害時要援護者の支援に必要な資器材は、リヤカー、担架などであり、地域防災協議会
の倉庫に保管してあります。
また、本年度から、さらに地域の防災力を高めるために、階段避難車など、災害時要援護者の支援に必要な資器材を改めて助成をします。
引き続き物資による支援を実施してまいります。
3. 災害時要援護者対象者に対する被害防止について
第3は、関連して、災害時要援護者対象者に対する被害防止についてです。①すべてのお宅を訪問し、室内に家具の転倒などの危険がないか、寝室は安全か等のチェックを行い、家具転倒防止器具の設置やガラス飛散防止フィルムを貼るなど、具体的な支援を行う。その際、いま47ポイントで、あと5ポイントあれば完全に対策ができる場合があります。そういう場合は、50ポイントにこだわらず柔軟に対応する。②防災グッズの支給を行う。(ホイッスルや非常ベル、ソーラー懐中電灯など)
【区長答弁】
次に、災害時要援護者対象者に対する被害防止についてのお尋ねです。
まず、家具転倒防止器具の設置支援についてです。
災害時要援護者対象者の安全を守る観点から、すべての対象者について、家具転倒防止
器具の設置支援の普及啓発及び安全点検の実施を検討してまいります。
なお、これまでに取り付け支援をいたしました、1,380人全員を対象に個別訪問し、器具の安全点検を実施する予定です。
助成ポイントにつきましては、引き続き50ポイントとし、利用促進に努めてまいります。
次に、防災グッズの支給についてのお尋ねです。
高齢者につきましては、現在実施しております港区政策創造研究所のひとり暮らし高齢
者社会調査における災害時の困り事に関する回答状況を踏まえまして、また、障害者につきましては、障害の程度など、実態を把握したうえで、効果的な防災グッズの支給について検討してまいります。
4. 防災無線の整備について
第4は、防災無線の整備は緊急課題です。何を言っているのかわからないのでは、いざというとき大変です。①防災無線の増設、②一定規模以上のマンションには(衛星携帯電話など)特別の対策をとる。③各家庭に三角バケツを配付したように、防災ラジオを配るなど、避難誘導や伝達事項がもれなく伝わる手立てをとる。④その際、聴覚障害者対策にも万全を期す。それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、防災無線の整備についてのお尋ねです。
まず、防災無線の増設についてです。
今回の大震災においても、放送内容が聞き取りにくいなどのご意見が寄せられております。
このことから、放送塔やスピーカーの増設など、地域の実態を踏まえて、対応を進めております。
次に、一定規模以上のマンションには特別の対策をとることについてのお尋ねです。
区は、防災無線が聞き取りにくいマンション対策として、緊急地震速報装置から、区の
防災行政無線放送の内容をそのまま音声で発信することについて、関係者と技術的な協議
をしております。
次に、防災晴報がもれなく伝わる方策についてのお尋ねです。
区は、東日本大震災の教訓を踏まえ、ツイッターの活用や、区内外国人への情報提供
としてFM放送枠の拡充など、複数の手段により、情報を提供できるしくみづくりを進め
ております。
次に、聴覚障害者対策にも万全を期すことについてのお尋ねです。
現在、区は、聴覚障害者の方に対する情報提供の方法として、現行の「防災情報メー
ル」の改善などによる方法を検討しております。
今後とも、聴覚障害者のご意見などを踏まえながら、検討を進めてまいります。
5. 高層住宅の防災対策の支援について
高層住宅の防災対策の支援について質問します。
①「高層住宅等の震災対策の促進に関する要綱」にもとづく防災対策の事前協議をあいまいにせず、安心して住める対策をしっかりと約束させる。②現在、6階以上で100戸以上の共同住宅が対象です。100戸以上という戸数を50戸以上(100人程度になる規模)にする。③いざというときに力を発揮するのは地域コミュニティ力です。防災住民の組織化と住宅毎の防災計画・行動マニュアルづくりは大切です。「マンション防災ハンドブック」(港区 高層住宅の震災対策)を活用し、防災アドバイザーの派遣だけでなく、資金面での支援も行う。④自己責任にせず、自治会や防災住民組織に、備蓄物資や防災資機材の支援を行う。⑤すでに分譲したマンションについては、備蓄物資や防災資機材を備えるため、マンション販売業者にも一定の負担を要請する。
【区長答弁】
次に、高層住宅の防災対策の支援についてのお尋ねです。
まず、高層住宅等の震災対策の事前協議についてです。
高層住宅は、耐震性に優れている一方、長周期振動やエレベーターの停止など、高層住
宅特有の問題が危惧されていることから、区はこれまで、高層住宅の震災対策に積極的に
取り組んでまいりました。
引き続き、「高層住宅等の震災対策の促進に関する要綱」に基づき、施行主に対して適切な指導をしてまいります。
次に、支援対象の拡大についてのお尋ねです。
本事業は、開始してからいまだ日が浅いことから、事業の課題や改善など、今後十分精
査していく必要があります。
このことから、事業対象の拡大等については、今後の検討とさせていただきます。
次に、資金:面での追加支援についてのお尋ねです。
区は、地域の防災力の向上を図るための支援は、その活動に必要な防災資器材の助成によることを基本として実施してまいりました。
今後も、物資による支援を基本に進めてまいります。
次に、自治会や防災住民組織に対する追加支援についてのお尋ねです。 防災対策は、自助、共助、公助によることが大事です。
このことから、公助としての支援のあり方は検討するとともに、今後とも、自治会や防災住民組織に対する支援を継続してまいります。
次に、備蓄物資や防災資機材などマンション販売業者への負担の要請についてのお尋ね
です。
現在、既に分譲されたマンションでは、居住者の皆さんがパイプスペースや、階段下の スペースを有効活用して、防災備蓄場所を確保し、物資の備蓄を進めております。
区は、このような事例を参考に、居住者の方々と連携し、震災対策に取り組んでいま
す。
引き続き、このような取り組みを進めてまいります。
6. 避難所について
避難所について質問します。
①第一次避難場所になる学校については、機械警備とあわせ、人的配置を行う。②災害によって電気やガスがとまることを想定し、学校や保育園、特別養護老人ホームなどの給食施設は、プロパンガス対応に改善する。③備蓄物資の量と質の充実を図る。④プライバシーの保護ができる対策をとる。⑤エコノミー症候群にならないように、簡易ベットを設置する。⑥マンホールトイレを増設する。⑦介護の必要な人が安心できる施設を確保する。⑧女性が安心して避難生活ができるよう、更衣室や授乳室、オムツ替室を設置する。
それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、避難所となる学校に人的配置を行うことについてのお尋ねです。 ,
休日・夜間に災害が発生した場合には、あらかじめ指定された職員が避難所を開設する
とともに、地域防災協議会や町会等、地域の方々にも鍵をお預けしております。
こうした対応により、学校を避難揚所として速やかに開設することができるものと考え
ておりますが、より一層実効性の高い方法を検討してまいります。
次に、避難所のあり方についてのお尋ねです。
まず、給食施設をプロパンガス対応に改善することについてです。 ・
給食施設をプロパンガス対応に改善することは、プロパンガスの日常の安全管理に十分
な留意が必要であり、都市ガスと比較し安全面で課題があると考えます。
したがいまして、今後、十分な検討が必要と考えております。
次に、備蓄物資の量と質の充実を図ることについてのお尋ねす。 ,
現在、区は食糧や生活必需品を中心に約80品目の備蓄をしておりますが、今回の東
日本大震災を踏まえ、再度、備蓄倉庫や備蓄物資について検討する予定です。
引き続き、備蓄物資の量と質の充実に努めてまいります。
次に、プライバシーの保護についてのお尋ねです。
現在、各避難所には、災害時の被災者の方のプライバシー保護を目的とした間仕切りパ ネルや女性の更衣や授乳、オムツ替えのための設備として、多目的ハウスを備蓄しており
ます。
今回の震災による避難所の現状などを踏まえ、引き続き、被災者のプライバシーの保護
がより図れるよう、検討してまいります。
次に、簡易ベッドの設置についてのお尋ねです。
簡易ベッドの設置につきましては、備蓄物資の量や質の充実の検討を行う中で、あわせ
て検討してまいります。
次に、マンホールトイレを増設することについてのお尋ねです。
今回の東日本大震災を踏まえ、今後建設予定の施設に増設を計画しました。
また、民間開発においても指導しているところです。
引き続き、施設の新築や改築にあわせて、マンホールトイレの整備に努めてまいりま
す。
次に、介護が必要な人が安心できる施設を確保することについてのお尋ねです。
現在、区では寝たきり高齢者や障害者のために、いきいきプラザを二次避難所として指
定しております。
また、区内のホテルなどについては、「災害時における応急協力に関する覚書」に基づ
き、二次避難所としての開設を予定しております。
今回の震災による避難所の現状などを踏まえ、引き続き、高齢者や障害者の方が、安心
して被災生活を送っていただけるよう、二次避難所の充実に努めてまいります。
さらに、他区市町村等とも連携した対応を検討してまいります。
次に、女性が安心して避難生活ができるよう、更衣室等を設置することについてのお尋
ねです。
現在、区では女性の更衣や授乳、オムツ替えのための設備として、多目的ハウスを備蓄
しています。
避難所では、特に女性のプライバシーの確保が課題となることから、多目的ハウスをはじめ、より保護が図れる資器財の導入や施設の活用について検討してまいります。
《再質問 1》
避難所のあり方について
《質問要旨》
避難所となる学校に人的配置を行うべき
《区長答弁要旨》
現在、近隣居住職員概ね3名を指定し、直接避難所の開設にあたらせていることから、対応ができると考えているが、なお一層実効性の高い方法を検討していく。
7. 指定管理者の避難所での役割について
指定管理者に避難所での役割をどうするのかについて質問します。
第1次避難所に指定されている43施設には、学校、旧南海小学校のように他に転用している施設、スポーツセンターや区民センター、特養ホームなどの福祉施設があり、港区や教育委員会だけの管理ではありません。いきいきプラザ(福祉会館)など2次避難所17施設のほとんどが指定管理で民間が管理しています。
指定管理施設の緊急時の対応については、業者と良く相談し、役割分担を明確にした協定を結び、区民に明らかにすべきです。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、指定管理者の避難所での役割についてのお尋ねです。
指定管理施設の多くは、災害発生時に避難所として重要な役割を担っております。
今回の東日本大震災においては帰宅困難者を受け入れた施設において、開設や運営面での課題も見られました。
今後、災害対策の充実・強化の観点から、休日、夜間での対応や避難所開設が迅速に行われるよう、区と指定管理者の役割分担を明確にし、相互に役割を果たすための検討を進めてまいります。
8. 避難所の変更について
避難所の変更について質問します。
5月26日に御田小地区、南海小地区合同で防災協議会が開かれました。芝支所管内のK防災会の避難所は、旧南海小になっていますが、近くにある「三田中学校(高輪支所管内)を避難所にできないか」というものです。すでに話し合いが続けられてきましたが、2つの支所に関連しているので、なかなか前進していません。
関係者と協議し、K防災会が希望している、避難しやすい三田中学校への変更を早急に認めるべきです。 答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、避難所の変更についてのお尋ねです。
避難所の指定は、地域防災計画で指定しております。変更の際には、地域住民の意向を十分に聴取しながら進める必要があります。
こうしたことから、区といたしましては関係者のご意見を聴き。地域の実情を踏まえるとともに、関係機関、関係者とも連携しながら、解決に努めてまいります。
9. 帰宅困難者対策について
帰宅困難者対策について質問します。
3月11日の地震、港区では5弱でしたが、帰宅を急ぐ人が歩道に殺到、車道まで人があふれる状況、車道は大渋滞、火災が発生しても、ケガ人がでても、消防車も救急車も現場にいけない。大渋滞した車にもし火が飛びうつったら火の海と化し、大惨事にもなりかねない状況でした。
今回、帰宅困難者が大問題になりました。家族と電話連絡がとれないため、帰宅を急ぐ気持ちはわかります。しかし、途中で火災に遭ったり、ビルの倒壊にぶつかることも考えられます。NHKのクローズアップ現代で取り上げていました。(クローズアップ現代「帰宅できない~どう備える首都直下型地震」)帰宅を急ぐ人たちが歩道、車道にまであふれ、赤信号でとまっても後ろの人たちはわからないため、信号で止まった人はうしろから押され身の危険さえ感じたと証言していました。①帰宅困難者については、国、東京都、港区とで連携をとり、しっかりとした対策をとる。②区内大企業については、独自に宿泊施設や食料など確保するよう要請する。③緊急車両(消防・救急・電気・ガス・警察車両など)が通行できなくなる事態を避けなければなりません。地震発生時の道路の確保対策を東京都、23区全体で確立する。(東京都が特定緊急輸送道路の指定の考え方(案)」についての意見を募集している。)④これ以上の一極集中は、一層帰宅困難者を増やすことになり、区民や働く人たちのいのちにもかかわる問題です。今までのような超高層ビル中心の開発でなく、安全なまちづくりへの転換を図るべきです。 それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、帰宅困難者対策についてのお尋ねです。
まず、国や東京都との連携による対策の充実についてです。
帰宅困難者対策は、広域的な視点からの対策も必要であることから、引き続き、東京都
等と連携し、その対策の充実に努めてまいります。
次に、事業所における宿泊施設や食料などの確保についてのお尋ねです。
今回の大震災では、区内の約50の事業所等において帰宅困難者を受け入れ、毛布や食料等の提供をしていただきました。
一方、公共交通機関の運行停止により、従業員の早期退社を行なった事業所もありまし
た。
現在、検討しております(仮称)港区防災対策基本条例で、事業者の責務や役割を明確
にしていく予定です。
また、来街者の受け入れなどについても事業者の協力が得られる方策について検討を進め、対策を充実してまいります。
次に、地震発生時の道路の確保対策についてのお尋ねです。
東京都及び各区の地域防災計画では、都内に震度6弱以上の地震が発生し、かつ、大規
模な災害が発生した場合は、警視庁が交通規制の措置をとることとしております。
今回の大震災では、都内の震度は6弱以下でしたが、公共交通機関の運行停止により、道路は大渋滞となりました。
このことから、震災時における交通規制のあり方は、再検討が必要と考えております。
港区地域防災計画の見直しをはじめ、防災関係機関との会議において、交通規制等による地震発生時の道路確保対策について、働きかけてまいります。
次に、安全なまちづくりについてのお尋ねです。
区は「まちづくりマスタープラン」に基づき無秩序な開発・業務地化を抑制するとともに、地域特性に応じ、業務と居住のバランスのとれたまちづくりを目指しております。
これまでのまちづくりにおいても、広場・公園を整備することで避難スペースを確保するとともに、会議室やホールを帰宅困難者の待機場所とする計画など、開発周辺地域の防災の向上を図ってまいりました。
第三回定例会でご審議をいただく予定で作業を進めております「(仮称)港区防災基本条例」の中で帰宅困難者対策等の事業者の責務や役割を規定するとともに、今後とも、災害に強い、区民が安心して暮らせる安全なまちづくりを進めてまいります。
《再質問 2》
安全なまちづくりについてについて
《質問要旨》
高層ビル中心の開発から安全なまちづくりへと全体を見直していくべき
《区長答弁要旨》
現在検討している「(仮称)港区防災基本条例」で、災害時の帰宅困難者の受け入れや従業員に対する備えなどを事業所の責務として規定する準備をしている。そうした中で備えていく。
10. 東日本大震災の被災者支援について
東日本大震災の被災者支援について質問します。
①区内に避難されている被災者への情報提供や相談は万全の体制で行う。②今後も避難者の受け入れ住宅の確保を図る。③避難者を短期間で追い出すことや住居が不確定で就職が不利になることがないよう、入居期限の延長を関係機関に申し入れる。④港区民で区内の住宅喪失(全壊・半壊)された方への住宅提供は、生活再建ができるよう、6カ月の期間を延長する。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、東日本大震災の被災者支援についてのお尋ねです。
まず、区内に避難されている被災者への情報提供や相談についてです。
避難されている方には、区が実施しているリサイクル家具や、区で撤去した自転車の無償提供のご案内などの情報をはじめ、避難前にお住まいの市町村及び県からの義援金に関する情報などを、随時、提供しております。
また、各地区総合支所では、聯員が避難者宅を訪問し、日常生活における相談などに応じております。
区は今後とも避難されている方に対し、情報提供や相談などを通じ、適切な支援に努めてまいります。
次に、避難者受入住宅の確保についてのお尋ねです。
区では、現在、区民向け住宅及び災害対策職員住宅に避難者を受け入れております。
今後の避難者の受け入れにつきましては、被災地からの要請などの状況を踏まえ、柔軟に対応してまいります。
次に、入居期限の延長を関係機関に申し入れることについてのお尋ねです。
現在、東京都は、東北3県及び茨城県並びに栃木県からの災害救助法に基づく応援要請
を受けて、避難者を受入れています。
今後の被災地からの要請状況や、東京都の対応状況について注視し、機会をとらえ適切な対応をしてまいります。
次に、住宅を喪失された区民への住宅提供期間の延長についてのお尋ねです。
今後の提供期間の延長につきましては、各世帯の生活再建の状況等を踏まえ、検討してまいります。
《再質問 3》
住宅を喪失された区民への住宅提供期間の延長について
《質問要旨》
個別の輔のある方については生活薩ができるまで、期問を延長するべき
《区長答弁要旨》
生活再建の状況を踏まえ、それぞれの事情に合うよう検討する。
11. 「大地震に備えて」のパンフレットについて
「大地震に備えて」のパンフレットについて質問します。
このパンフレットは良くできています。しかし、東日本大震災の発生によって、震度7を想定することや津波対策など、新たな課題がでてきました。
また、パンフレットのなかには、「余裕があったら」…「火の始末はすばやく」とか、「洪水のときはこうして避難」のなかに「歩ける深さは男性で70cm、女性で50cm。」としていますが、流れがあったら、これで良いのか疑問です。家にいる方が安全であれば、救出を待つべきだと思います。そういうことも含め、新たな視点から検討し、新しいパンフを作成し、全家庭に配付すべきです。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、「大震災に備えて」のパンフレットについてのお尋ねです。
「大震災に備えて」は、今回の東日本大震災の教訓を踏まえ、新たな区の防災対策を紹介するなど、内容の充実について検討してまいります。
また、区民への周知方法についてもあわせて検討してまいります。
12. 防災対策に関連して教育の問題について
防災対策に関連して教育の問題について質問します。
第1は、小・中学校での震災等の帰宅のあり方です。
学校では、緊急対応マニュアルにもとづき、学校長が「集団下校させる」か「保護者への引き渡し」を行うか判断することになっています。
3月11日の大震災の時の対応は、学校毎バラバラでした。今回震度5弱でしたが、歩道に人があふれる、車道は大渋滞、児童・生徒が巻き込まれたら大事故にもなりかねません。誰もいない家に帰って、予震などでパニックにならないのか。多くの問題があります。
保護者や教職員の意見を良く聞き、早急に「緊急対応マニュアル」の見直しを行うべきです。
第2は、学校選択制の見直しについてです。
学校選択制が導入されて9年目にはいりましたが、1.学校と地域の希薄化、2.安全・安心の通学への心配、3.いくつかの学校に希望者が集中し、希望する学校に入学できない等、様々な課題があるため、教育委員会に検討会が設置されています。区民からも「選択希望制によって、こども間のコミュニケーションが不足」、「近所のこどもと同じ学校なら一緒に登下校すれば安全」との声が教育委員会に寄せられています。
今回の大震災での大混乱を見たとき、通学の安全性を根本から見直す必要があります。子ども達の安全のために、小学校の学校選択制は見直すべきです。
答弁を求めます。
【教育長答弁】
ただいまの共産党議員団を代表しての風見利男議員のご質問に順次お答えいたします。
最初に、防災対策に関連した教育の問題についてのお尋ねです。
まず、小・中学校の緊急対応マニュアルの見直しについてです。
教育委員会では、今回の東日本大震災を受けて、改めて震災時の「対応の基本方針」を
全幼稚園・小中学校に示しております。
今後、防災計画及び学校危機管理マニュアル等については、今回の震災への対応の様々な状況を踏まえ、幼児・児童・生徒の安全確保を第一優先として、学校とともに再検討してまいります。
次に、学校選択希望制の見直しについてのお尋ねです。
小学校の学校選択希望制は、児童の通学上の安全や地域との関わりに配慮し、隣接する
学区域の学校を選択の対象としております。
導入以降実施している保護者アンケートでは、約6割の保護者が現行制度の継続を望んでいる結果となっており、評価をいただいております。
今後とも、登下校時における児童の安全の確保のための取組みについて、より一層支援
していくとともに、学校選択希望制については、保護者や地域の方々のご意見を聴きながら適切に対応してまいります。
13. 防災、福祉関係職員の拡充について
災害対策の最後は、職員の体制について質問します。
石巻での炊き出しの時みなさんから、役所からの「情報がないので困る」という声が共通してだされました。多くの自治体では職員が尊い命を奪われ、残された職員が寝食忘れて献身的に活動していますが、どこも「平成の大合併」で行政区域が広がった上に、職員削減が、市民のところに情報が行き届かない大きな原因ともなっています。
「津波が来る」「避難を」と防災無線で最後まで呼びかけ続けた女性職員、母親と叔母を亡くし、息子さんが行方不明でも職場を離れず、献身的に活動されている男性職員。どこの自治体でも、職員自らが被災を受けながらも被災者のために献身的に活動しています。
港区でも当日の「職員行動記録」によると、「発災後、管内の調査にすぐ入った支所があった」、「園児が引き取られた後、保母職員を支所に待機させ避難所対応として活用するなど、支所内の人数で最大限に努力した支所があった」、「対策本部を校長室とし、地域防災協議会と連携し避難所運営に当たった学校が2校あった」、「幼稚園において、避難者を受け入れるための掲示板の作成や食料等の運び入れ等、準備をしていた」、これはほんの一部の紹介ですが、港区でも職員の創意と工夫で様々な取り組みが行われています。
災害発生時に力を発揮するのはやはり職員です。職員体制の充実は不可欠です。
「なんでも民間」というこれまでの区の姿勢をあらため、特に、防災、福祉関係職員の拡充を行うべきです。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、防災、福祉関係職員の拡充についてのお尋ねです。
区は、第2次港区職員定数配置計画に基づき、毎年度、各職場の人員体制の見直しを行
い職員の適正酉己置を進めております。
この計画では、取組みの視点の一つとして、新たな行政需要については、民間との役割分担等を検討した上で、区が直接行うべき業務については、積極的かつ適切に人員を配置していくこととしております。
この視点に基づき、また、このたびの大震災を踏まえ、区民の安全・安心の確保を最優先するという観点に立って、防災・福祉関連職場においても、引き続き、必要な職員配置に努めてまいります。
14. 福島第一原子力発電所の事故に伴う放射能問題への対応について
福島第一原子力発電所の重大事故に関連して質問します。
私たちの申入れや区民の陳情もあり、空気中の放射線の測定を決めました。しかし、芝浦工業大学(田町キャンバス)の一カ所では区民の不安に応えるものではありません。①小・中学校、幼稚園、保育園、児童館、公園などで放射線量について定時定点の測定を実施し、結果を公表すること。その際、地表近く、50センチメートル、1メートルの高さを測定する。②草花や樹木を測定する。③土壌汚染についても実施を決めました。しかし、このペースでいくと6カ月に一回程度(175カ所)の調査になります。これでは区民の不安解消にはつながりません。一回の調査場所を増やし、逐一、結果を公表する。その結果を踏まえて、必要であれば表土の入れ替え、砂場の砂の入れ替えなどを行う。④いま質問した①と②と③については、私立についても意見を聞き、必要な支援を行う。⑤学校の屋外プールについて週一回ローテーションで測定するとしていますが、使う日に水を入れるわけではなく、汲みおきをするのですから、保育園や学校でプールがはじまる今、使う前にいっせいに検査すべきです。⑥安全な水の提供についてです。みなと保健所の水道水の検査で放射性物質が検出されないからといいますが、結果がわかるのは4・5日後です。悪い結果が出ても飲んだあとです。将来を担う乳児や幼児の健康を守るために、保育園でのミルクの調合、保育園や幼稚園での飲料水については、ミネラルウォーター(天然水)を使用する。⑦妊産婦に、保存しているミネラルウォーター(天然水)を配る。⑧学校や保育園の給食食材の安全確保と保護者への情報提供を適宜、適切に行う。
それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、福島第一原子力発電所の事故に伴う放射能問題への対応についてのお尋ねです。
まず、小・中学校、幼稚園、保育園、児童館、公園などで放射線量について定時定点の
測定を実施し公表することについてです。
区では、6月9日から、区立の保育園、幼稚園などの砂場の地表近くの放射線量につい
て測定を開始しております。
測定する地表からの高さは、5センチ、50センチ及び1メートルとし、測定結果につきましては、ホームページ等で公表しております。
次に、草花や樹木を測定することについてのお尋ねです。
区では、区立の保育園、幼稚園などの砂場の放射能とその地表近くの放射線量などの測定を開始しております。これらの測定により代替できると考えていることから、現在のところ草花や樹木を測定することについては考えておりません。
次に、土醸の測定場所の追加と測定結果を踏まえた対応についてのお尋ねです。
土葉の放射能測定につきましては、毎週1回、各地区の区立の保育園、幼稚園などの砂場の砂に含まれる放射能を順番に測定することといたしました。
こうしたことから、現時点では、測定場所を増やすことは考えておりませんが、緊急に測定する必要が生じた場含は、測定場所の追加等に配慮してまいります。
また、測定結果につきましては、ホームページ等で公表いたします。なお、一般の土壌やプールの水の放射能について国が定める基準等はございませんが、測定結果によっては、東京都健康安全研究センター等の専門機関とも協議し、再調査の実施や砂の入替えなど、区として必要な対策を講じてまいります。
次に、私立幼稚園などへの放射能対策の支援についてのお尋ねです。
私立の幼稚園、保育園、小学校及び中学校での放射線量等の測定等につきましては、各施設の意見を伺ったうえで、区として、必要な支援をしてまいります。
次に保育園におけるプール使用前の放射能測定についてのお尋ねです。
保育園のプールにつきましては、清掃と水の入替を毎日実施しております。このため、プールの水につきましては、現在実施している水道水の放射性物質の測定結果とほぼ同様になると考えられることから、プール使用前に測定を行う必要はないものと考えております。
次に保育園でのミルクの調乳、飲料水についてのお尋ねです。
東京都は、水道水の安全性について浄水場の水道水を毎日測定し、結果を公表しております。加えて現在、区においても、水道水の放射能物質の測定を毎週1回行っており、こうした情報を常に注視しながら安全性を確認の上、保育園のミルクの調乳、飲料水に水道水を使用しております。
万一、測定結果が基準値を超えた場合、各保育園はミネラルウォーターを備蓄しており、ミルクの調乳や飲料水にミネラルウォーターを使用し対応してまいります。
次に、妊産婦への保存水の配布についてのお尋ねです。
水道水の安全性について東京都及び区は、放射性物質の測定を実施し、確認しておりま
す。
万一、測定結果が基準値を超えた場合は、速やかに区が備蓄しているミネラルウオーターを妊産婦に提供してまいります。
次に、保育園の給食食材の安全確保と保護者への情報提供についてのお尋ねです。
厚生労働省は、当分の問、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値として定め、都道府県が暫定規制値を上回る食品の出荷制限を行って おります。
保育園で使用する食材は、市場に流通しているものを業者より購入しており、また、食
材の洗浄及び温度や提供時間の管理など衛生管理にも充分注意しております。
こうした食材の安全性や衛生管理の取組みについては「給食だより」などを通して適切に保護者へ情報提供をしております。
【教育長答弁】
次に、福島第一原子力発電所の事故に伴う放射能問題への対応についてのお尋ねです。
まず、学校におけるプール使用前の放射能測定についてです。
小・中学校のプールにつきましては、それぞれの授業開始にあわせて、現在、プール内清掃や機器等の安全点検を行っております。
屋外プールの「ため水」については、点検終了後、順次、放射能の測定を実施してまいります。
次に、幼稚園での飲料水についてのお尋ねです。
東京都では、水道水の安全性について浄水場の水道水を毎日測定し、結果を公表しております。
加えて現在区においても、水道水の放射能物質の測定を毎週1回行っており、こうした測定結果に基づき、安全性を確認の上、水道水を使用しております。
最後に、学校の給食食材の安全確保と保護者への情報提供についてのお尋ねです。
厚生労働省は、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値として定め、これに基づき都道府県は、食品が市場に出荷される前に検査を実施し、暫定規制値を上回る場合は食品の出荷制限を行っております。
学校給食で使用する食材は、市場に流通しているものを業者から購入しており、また、食材の洗浄を複数回行うなど衛生管理にも充分注意しております。こうした食材の安全性や衛生管理の取組みについては、今後とも「給食だより」などを通して、適切に保護者へ情報提供をしてまいります。
15. 青山通りなど、暗い国道の車道、歩道の街路灯の点灯について
青山通りなど、暗い国道の車道、歩道の街路灯の点灯について質問します。
節電の一環として国道246号線(通称:青山通り)や一部の国道は、車道も歩道も街路灯を点灯しないため(交差点は一部点灯)、また、会社やお店が照明をおとしたり、早じまいしたりで、夜になると真っ暗です。自転車の接触事故も増えています。先日、青山3丁目付近で、自転車と歩行者がぶつかり、3週間も入院する大事故が発生、「ちぃばす」の運転者さんも「自転車などが見えず危険」といっています。
6月8日、NHKの「あさイチ」でも取り上げられました。記者が照度計で青山通りを測った結果「1ルックス」、「映画館よりも暗い」と言っていました。実際に夜の青山通りを車で走ったり、自転車にカメラをつけて走った映像を放映していましたが、自動車も自転車も「あわや大事故」…危険がいっぱいです。
区民、国民にはなんの責任もありません。すべての責任は「安全神話」を振りまき、日本共産党や国民の警告を無視し続けてきた、東電と歴代政府にあるのです。
歩行者などをこれ以上危険な目にあわせるべきではありません。夜は電力消費量も減るわけですから、暗すぎる道路については、街路灯を点灯すべきです。青山通りはせっかく歩道にすてきな街路灯を設置したのですから、歩道だけでも点灯すべきです。
国に、早急に点灯するよう要請すべきです。
また、これからは、ソーラー式の街路灯も検討すべきです。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、青山通りの街路灯の点灯についてのお尋ねです。
まず、街路灯の点灯の要請についてです。電力不足に対する政府の方針を受け、国土交通省東京国道事務所では、青山通りの道路照明につきまして、交差点部の照明を除き、ほぼ全体を消灯しております。
行者等の安全・安心を確保する観点から、国土交通省東京国道事務所に、節電に配慮しつつ、特に暗い場所につきまして、街路灯を点灯することを要請してまいります。
次に、ソーラー式の街路灯の検討についてのお尋ねです。
ソーラー式は、その蓄電能力からLEDを光源とした照明が実用化されております。
しかし、LED照明は、車道用照明として道路を照らす範囲が狭いなどの課題があります。
今後、製品開発の動向を見極めながら、これらの課題が解決されることを前提として、ソーラー式街路灯の検討を進めてまいります。
《再質問 4》
青山通りの街路灯について
《質問要旨》
照度の低い道路については点灯するよう、区長名で国に要請するべき
《区長答弁要旨》
節電に配慮しつつも、特に暗い場所については街路灯を点灯するよう要請する。
16. 適切な節電に関する関係機関への働きかけについて
行き過ぎた節電で交通弱者が外出機会を奪われないようにする質問です。
節電ということで交通機関のエスカレーターのほとんどが止まっています。品川駅では、現在ペデストリアンデッキに上がるエスカレーターが止まっているため、階段を上らなければなりません。今でも朝のラッシュ時は、洪水のように人が押し寄せる中、エスカレーターを降りてから改札口まで行く高齢者や障害者は死に物狂いです。階段を上るとき、上から来る人と接触でもして転落したら大惨事になりかねません。
また、ホームからエスカレーターに乗ったらその先のエスカレーターが「止まっていた大変だった」それならば「エスカレーターは停止です。エレベーターをお使いください」と案内すべきだと、高齢者が怒っていました。当然です。
先日、視覚障害者の方々が新宿周辺の駅を歩いて調査した結果、「駅周辺の階段、エスカレーター、通路が暗すぎて危ない」との声が出されています。
「節電! 節電!」といって、高齢者や障害者の外出の機会を奪ってはなりません。関係機関に「行き過ぎた節電」はしないように働きかけるべきです。
答弁を求めます。
【区長答弁】
最後に、適切な節電に関する関係機関への働きかけについてのお尋ねです。
節電の取組に当たっては、交通バリアフリーの観点から、高齢者や障害のある方などに十分配慮していく必要があります。
品川駅東口駅前広場等のエスカレーターにつきましては、エレベーターの稼動による移動手段が確保されることや、利用状況等を考慮し、節電の観点から休止しております。
今後も、高齢者や障害のある方などの外出機会が確保されるよう+分配慮しながら、節電対策に取り組むとともに、必要に応じて、JR等関係機関に働きかけを行ってまいります。