日本共産党議員団の一員として区長、教育長ならびに議長に質問します。
1. 東日本大震災を教訓に区民の命と財産を守るための対策について
まず始めに、東日本大震災を教訓に区民の命と財産を守るための対策についてです。
日本共産党の港区組織は、私たち区議団を含めて宮城県石巻市に三次に渡りボランティアを派遣し、9月23日から第四次ボランティアを準備しています。毎回呼びかけに応え、区民から沢山の募金と物資が寄せられました。
私も参加した7月は、商店街はまばらながらも魚屋さんや洋品店、美容院などが開店したり漁船が動き出したり、大変な中でも復興に向けた息吹も感じました。しかし、がれきの整理が進みつつあるものの近くの仮置き場に山積みされたままです。避難所から仮設住宅に移りつつありましたが仮設住宅に移れば食糧支援が無くなります。仕事も無く生活再建の見通しも立たないのに負担だけが重くなるのが現状です。仮設住宅3ヶ所で開いた「無料青空市」では、日本共産党の救援センターに全国から寄せられた物資を届け大変喜ばれました。復興への取り組みは石巻市では進み出していましたが、隣の南三陸町では手つかずで放置されたままという状況でした。災害の大きさから復興には長い時間と労力が必要です。国の支援は当然のことですが、国民の総力を挙げての息の長い支援が必要です。同時に死者、行方不明者2万人という大災害となった東日本大震災から教訓を学び予想される都心での大震災から区民のいのちと財産を守る対策が急がれています。
私たちは大震災後5回にわたる区長への「緊急要望」や区議会での質問を行ってきました。早速に実現に至ったものもありますが、区民の不安・要望の声にこたえ一刻も早く実施するよう強く求めるものです。
1)早急に防災計画の抜本的な見直しを行うこと。その際、震度7に対応した計画とすることは当然のこととし、首都直下型地震だけでなく、東海・東南海・南海の3連続地震も想定し、津波や液状化対策を含めた抜本的な見直しを行うこと。
【区長答弁】
最初に、防災計画の抜本的な見直しについてのお尋ねです。
港区地域防災計画の見直しにあたっては、東日本大震災の教訓を踏まえた津波や液状化対策、高層住宅等の震災対策の推進、災害時要援護者への安全安心対策、帰宅困難者対策の推進、区職員の災害対応能力の充実強化など、都心港区の特性も考慮して積極的に検討を進めてまいります。
2)防災無線が聞こえるよう放送塔の増設や気象情報メールの活用などの改善を図ること。またマンション居住者、視聴覚障害者などへの対策をとり、区民に漏れなく情報が伝わるようにすること。
【区長答弁】
次に、防災情報の伝達方法の改善についてのお尋ねです。
区では、防災行政無線放送が聞き取りにくいという課題解決のため、区のホームページや、防災情報メールを利用して、文字で放送内容をお伝えすることや、緊急地震速報装置から、防災行政無線放送が聞くことができるシステムについて検討しております。
また、現行の「防災情報メール」に防災行政無線の放送内容をあわせて提供する予定です。
なお、情報の一元化を図るため、「防災情報メール」と「気象情報メール」の統合を検討しております。
さらに、区は、こうした機器を活用した情報提供のほか、災害時要援護者への対応として、関係機関と連携した情報提供の方法についても検討してまいります。
引き続き、防災情報が区民に漏れなく伝わる仕組みづくりを進めてまいります。
3)災害時要援護者への支援対策を強化すること
①登録者名簿の作成及び援護担当者の配置、資器材の配備、訓練など確実に機能する体制をつくること
②全てのお宅を訪問し、室内に家具の転倒などの危険がないか、寝室は安全か等のチェックを行い、転倒防止器具の設置やガラス飛散防止フィルムを貼るなど具体的な支援を行うこと。
③ホイッスルや非常ベル、ソーラー懐中電灯などの防災グッズの支給をすること。
【区長答弁】
次に、災害時要援護者への支援の強化についてのお尋ねです。
まず、登録者名簿の作成等についでです。
現在、登録者名簿を充実する方策をはじめ、実効性のある災害時要援護者対策のあり方を緊急に再構築するため、援護体制の整備・強化について庁内で検討を進めております。
今後、この検討結果を踏まえ、地域の関係団体等と協議、連携して訓練を実施するなど、実効性のある災害時要援康者対策の再構築に努めてまいります。
次に、家具転倒防止器具等の設置支援についてのお尋ねです。
この度の東日本大震災を踏まえ、これまでに取り付け支援をした方を個別訪問し、器具等の安全点検を行う事業を8月から実施しております。
実施に当たっては、対象となる方全員にお知らせをし、点検の希望の有無を確認いたしました。回答のなかった方については今月はじめに再度の案内をいたしました。
今後とも、必要な方に支援ができるよう万全を期してまいります。
次に、防災グッズの支給についてのお尋ねです。
高齢者につきましては、現在実施しております港区政策創造研究所の「ひとり暮らし高齢者社会調査」における災害時の困りごとに関する回答状況を踏まえ、また、障害者につきましては、障害の程度など、実態を把握したうえで、効果的な防災グッズの支給について検討を進めてまいります。
4)地震発生時に、こどもたちが小中学校や保育園にいる場合、安全を最優先に確保し、下校については保護者に引き渡すこと。
【区長答弁】
次に、保育園における子どもの安全確保についてのお尋ねです。
区では、東日本大震災の教訓を踏まえ、公立保育園をはじめ、私立保育園、認証保育所、子育てひろばなど、乳幼児や親子が利用する施設に子どもの身を守るための防災ずきん、折りたたみ式ヘルメットを配備いたします。また、災害発生時、子どもの安全を最優先に的確に避難行動ができるよう、立地条件や周辺環境など施設ごとの特性を踏まえた「児童施設災害時行動マニュアル」の作成に取り組んでおります。
今後、保育園などでこれらを活用した避難訓練を繰返し実施することにより、防災対応力の向上に努めてまいります。
【教育長答弁】
最初に、学校における子どもの安全確保についてのお尋ねです。
地震が発生した際には、幼児・児童・生徒の安全確保を第一優先とすることが、幼稚園・学校の基本的な考え方となります。
教育委員会では、今回の東日本大震災を機に、地震の規模等の基準を示した上で、あらためて各幼稚園・小学校に対し、安全面に配慮して保護者への引き渡しを行うよう通知し、徹底を図っております。また、中学生の
下校に関しては、交通機関及び通学路等の安全が確認できた上で集団下校を実施するとともに、帰宅後の各家庭への安否確認を必ず行うよう指導しております。
5)津波から命を守るため、集合住宅や企業などに協力を要請し「津波避難ビル」の協定を結び、誰にでもわかるよう建物に表示すること。
【区長答弁】
次に、津波避難ビルの協定についてのお尋ねです。
現在、区は独自に津波対策に関する調査を行っております。
また、東京都においても調査を行なっており、津波避難ビルの協定については、これらの調査結果を踏まえ、他自治体の例も参考にしながら、適切に対応してまいります。
6)エレベーター内防災グッズ、階段避難車、置き場を含めた防災物資の充実など高層住宅の特性に応じた支援を強めること。
【区長答弁】
次に、高層住宅の特性を踏まえた防災物資等の支援についてのお尋ねです。
高層住宅への物資等の支援につきましては、現在、防災住民組織を結成した高層住宅に対し、エレベーター内閉じ込め対応キットや、階段避難車などを支給しております。
また、物資置き場の支援につきましては、パイプスペースや、共用駐車場の一部などを活用していることから、現段階においては区への支援要望はございません。
引き続き、高層住宅の特性を踏まえた防災物資等の支援を行なってまいります。
7)防災対策の助成を拡大すること。
①耐震診断・設計、耐震改修の対象および助成額の拡大を図ること。また無利子融資を行うこと。
②引き続き、転倒防止器具の普及を強めること。50ポイントの上限を引き上げること。
【区長答弁】
次に、防災対策への支援の拡大についてのお尋ねです。
まず、耐震診断、耐震改修等の対象、助成額の拡大についてです。
区はこれまで、継続して耐震化の支援制度の改善に取り組んでまいりました。
今後とも、区民要望等を踏まえ、制度の利便性の向上や普及・啓発活動により、建築物の耐震化を総合的に推進してまいります。
次に、無利子融資についてのお尋ねです。
区は、分譲マンションの管理組合が、独立行政法人住宅金融機構の融資を受けて耐震改修を行う場合、区独自に150万円を限度として債務保証料を全額助成する形で支援しております。
また、東京都では、マンション改良工事を行う管理組合に対し、利子補給しております。
こうした公的制度を有効に活用していただくよう、適切な情報提供に努めてまいります。
次に、転倒防止器具の普及の強化についてのお尋ねです。
東日本大震災以降、区民の防災意識の高まりから、家具の転倒防止器具の申請件数は、平成23年9月1日現在、この半年間で昨年度1年間の申請件数の2倍を超えております。
助成ポイントにつきましては、50ポイントを上限とします。制度の利用促進に努めてまいります。
8)避難所について
①第一次避難所になる学校については、機械警備頼みでなく、人的配置をすること。
②備蓄物資の量と質の充実を図ること。
③簡易ベットを設置すること
④マンホールトイレを増設すること。
それぞれ答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、避難所についてのお尋ねです。
まず、避難所となる学校に人的配置を行うことについてです。
休日・夜間に災害が発生した場合には、あらかじめ指定された区内在住職員が避難所を開設することとしております。また、地域防災協議会や町会等、地域の方々にも避難所の鍵をお預けしてあり、迅速な対応を可能としております。
こうした対応により、学校を避難所として連々かに開設することができるものと考えておりますが、より一層実効性の高い方法を検討してまいります。
次に、備蓄物資の量と質の充実を図ることについてのお尋ねです。
備蓄物資につきましては、現在、東日本大震災を踏まえ、そのあり方について検討しております。
次に、簡易ベッドの設置についてのお尋ねです。
簡易ベッドの設置につきましては、今後の備蓄物資のあり方の中で検討しております。
次に、マンホールトイレの増設についてのお尋ねです。
このたびの東日本大震災を踏まえ、今後建設予定の施設の敷地内にマンホールトイレの増設を計画いたしました。
また、民間開発においても設置の指導をしております。
引き続き、施設の新築や改築にあわせて、マンホールトイレの整備に努めてまいります。
2. 原発からのすみやかな撤退を求めることについて
次に 原発からのすみやかな撤退を求めることについてです。
福島原発事故は、原発と人間社会は共存できないということを突きつけました。 第一に、原発事故には他の事故には見られない「異質の危険」があるということです。
重大事故が起こり放射性物質が外部に放出されるとそれを抑える手段がありません。被害は空間的にどこまでも広がる危険があり、現に放射能による汚染は日本列島の各地に深刻な打撃をあたえています。時間的にも将来的に渡って危害をおよぼす可能性があり、とくに子どもたちへの健康被害が強く懸念されます。また地域社会の存続さえも危うくします。警戒区域をはじめとした町ごと避難を余儀なくされた人々はいつ戻れるか見通しも立っていません。被害がどうなるかを空間的、時間的、社会的に限定することが不可能な事故は他に類を見ることができません。
第二は、現在の原発技術は、本質的に未完成で危険なものだということです。
現在開発されているどんな型の原子炉も核エネルギーを取り出す過程で莫大な「死の灰」をうみだします。いったん「死の灰」がつくられたらそれをコントロールする手段を持っていません。原子炉内部に閉じ込めておくことも、無毒にすることもできません。
こうした原発の持つ危険性の本質から見るなら安全な原発はないのです。
しかし、日本政府は「日本では過酷事故は起こりえない」とする「安全神話」に固執する方針を決め、過酷事故を防ぐための備えをとってきませんでした。原発の本質的な危険性を無くす方法はただ一つ、原発からの撤退しかありません。しかし実現させるには、原発推進勢力を押し返す圧倒的な国民世論が必要です。
区長は第2回定例会でわが党の「原子力発電からの撤退を国に求めよ」との質問に「国の責任において取り組むべきもの」との答弁でした。国に決断させる上でも最も区民の不安の声を肌で感じている自治体の長の責任として原発からの撤退を求めるべきです。そのため
①港区として「脱原発都市宣言」を行うこと
②政府が期限を区切った原発からの撤退を決断するとともに、撤退するプログラムを策定することを強く求めること。
③現在の原子力安全・保安院は解体し、推進機関からも電力会社からも完全に独立し「安全神話」と決別した組織と体制を新たにつくることを国に求めること。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、原子力発電からの撤退についてのお尋ねです。
最初に脱原発都市宣言についてです。
わが国のエネルギー政策につきましては、原子力発電も含め、国の責任において取り組むべきものと考えております。
現在、国は、エネルギー基本計画を見直し、来年の夏を目途に、新しい戦略と計画を打ち出す方向性を示しております。
このことから区として、脱原発都市宣言を行うことは考えておりませんが、今後も国の動向等を注視してまいります。
次に、原子力発電からの撤退の決断及び撤退プログラムの策定を国に求めることについてのお尋ねです。
国は、現在のエネルギー基本計画を見直し、来年の夏を目途に、新しい戦略と計画を打ち出す方向性を示しております。
原子力発電を含めたエネルギー政策については、国の責任において取り組むべきものであると考えており、区として、原子力発電からの撤退の決断及び撤退プログラムの策定の要請を行うことは考えておりません。
次に、原子力の安全に関する新たな組織等の設置を国に求めることについてのお尋ねです。
本年8月、国は、原子力規制行政を強化し、独立性を向上させるため、原子力安全・保安院を経済産業省から分離し、原子力安全委員会等と統合する新組織、仮称「原子力安全庁」を設置する方針を決定し、準備室を設置いたしました。
区といたしましては、独立した安全規制機関の確立には大きな関心を持っており、今後も国の動向等を注視してまいります。
3. 放射能汚染から子どもと区民のいのちと健康を守る対策について
次に 放射能汚染から子どもと区民のいのちと健康を守る対策について質問します。
放射能汚染による影響は長期に渡って続きます。とりわけ懸念されるのは子どもたちへの健康被害です。放射能による健康被害は、たとえ低線量であっても、将来、発ガンなどのリスクを高めます。第2回定例会で採択された「子どもたちの安全対策に関する請願」に基づいて小学校と保育園の保護者から子どもたちの健康・生命を最優先で対応してほしいとの区長への要請もされています。また区主催の2回の学習会でも「日本に安全な場所があるのでしょうか」「二人目を考えているのですが、子供を産んでも大丈夫でしょうか」など切実な声が上がっています。子どもたちや保護者の願いを実現させるために次のことを求めます。
①子どもたちのいのちと健康を守るため、各学校、保育園に食材の放射能測定検査機を設置すること。当面、検査機関に依頼し食材検査を行うこと。
②3月11日以降、砂の入れ替えをしていない砂場については、早急に砂の入れ替えを行うこと。
③幼稚園、小学校、中学校、保育園、児童遊園、公園など子どもたちが集まる場所については、植栽、芝生、周辺の土壌の検査を実施すること。また、雨水ますや側溝の汚泥の検査を実施すること。
④児童遊園や公園、学校などで落ち葉を集めているところは、集積物の検査を実施すること。また、噴水、じゃぶじゃぶ池の水質検査を実施すること。
⑤放射能に関する区民向けの学習会は、継続的に実施するとともに参加しやすい土曜日、日曜日にも開催すること。
⑥貸し出し用の放射能測定器を各総合支所に複数台用意すること。
答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、放射能対策についてのお尋ねです。
①まず、保育園の給食食材の放射能測定についてです。
区では、給食食材に関して保護者の要望に応え、不安を解消するために、保育園で使用している食材や牛乳の産地を確認し公表しております。
食材等の放射能の検査方法については、引き続き、保護者の不安解消に向けて、検討してまいります。
②次に、砂場の砂の入替えについてのお尋ねです。
3月11日以降、砂場の砂の入替えを実施していない砂場については、通常の維持管理の中で順次追加・入替えを実施しております。
今後も、区民の安全・安心のさらなる確保の観点から、引き続き検討してまいります。
③次に、子どもたちが利用する場所の放射能測定についてのお尋ねです。
現在、保育園、公園、児童遊園など、子どもたちが利用する場所の砂場の砂の放射能測定を実施しております。
測定対象を拡大することにつきましては、区民の安全・安心のさらなる確保の観点から、引き続き検討してまいります。
④次に、落ち葉の集積場所、噴水、じゃぶじゃぶ池などの放射能測定についてのお尋ねです。
公園や児童遊園などにおける落ち葉の集積場所の放射能測定につきましては、測定の具体的な方法などを検討してまいります。
なお、噴水については、現在、休止しており、再稼動に当たっては、清掃を十分に行うこと、じゃぶじゃぶ池については、週に1回、水を取り替えることから、これらの水の放射能測定を実施することは考えておりません。
⑤次に、区民向け学習会の実施についてのお尋ねです。
区民向け学習会につきましては、8月5日、8月24日に開催し、両日ともに100
名を超える区民の皆さんに参加していただきました。
今後の区民向け学習会につきましては、土曜日、日曜日の開催も含めて検討してまいります。
⑥次に、放射能測定器の貸出しについてのお尋ねです。
放射能測定器の区民の皆さんへの貸出しにつきましては、区民の安全・安心のさらなる確保の観点から、貸出しの窓口を含め、検討してまいります。
【教育長答弁】
次に、学校における放射能対策についてのお尋ねです。
①まず、学校の給食食材の放射能測定についてです。
教育委員会では、給食食材に関して保護者の要望に応え、不安を解消するために、学校で使用している食材や牛乳の産地を確認し公表しております。
食材等の放射能の検査方法については、引き続き、保護者の不安解消に向けて、検討してまいります。
②次に、学校の砂場の砂の入替えについてのお尋ねです。
3月11日以降の砂場の砂の入替えについては、通常の維持管理の範囲において、順次追加・入替えを実施しております。
今後も、子どもたちの安全・安心のさらなる庵保の観点から、引き続き検討してまいります。
③次に、学校の子どもたちが利用する場所の放射能測定についてのお尋ねです。
現在、幼稚園や小・中学校など、学校の子どもたちが利用する場所の砂場の砂の放射能測定を実施しております。
測定対象を拡大することにつきましては、子どもたちの安全・安心のさらなる確保の観点から、引き続き検討してまいります。
④最後に、学校の落ち葉の集積場所の放射能測定についてのお尋ねです。
学校における落ち葉の集積場所の放射能測定につきましては、測定の具体的な方法などについて検討してまいります。
【再質問】学校の砂場の砂の入替えについて
【再質問要旨】
幼稚園1園、中学校1校しかやっていないが、いつまでにやるつもりなのか。
【教育長答弁要旨】
現在、通常の維持管理の範囲内で砂場の砂の入替えをしている。また、放射能の測定をしているが、高い数値がでているということはない。
これからも、放射能測定をしっかりやった上で、砂の入替えを実施していく。
4. 地域の資源エネルギーの活用について
次に 地域の資源エネルギーの活用について質問します。
太陽光発電や風力発電、小水力発電などの自然エネルギー設備を設置する学校が増えています。文部科学省によると昨年4月時点で設置した全国の公立小中学校は2964校と報じられています。電力の自給より自然環境やエネルギーについて学ぶ教材として導入しているのが特徴です。港区でも小学校6校、中学校4校に太陽光発電などが設置され、新たに建設される区有施設には設置が検討されていますが、既存の学校施設でも太陽光発電パネルが設置できそうなところがあります。例えば青山中学校の体育館屋上は日照時間も長いので利用価値があります。学校施設をはじめ公園など全ての区有施設に可能な限り太陽光や太陽熱、地中熱、風力など自然エネルギーを活用する設備を設置すべきです。 答弁を求めます。
また、自然エネルギーではありませんが、芝浦水再生センターは毎日83万立方メートルの汚水を処理し運河に流しています。小水力発電に活かせるのではないでしょうか。芝浦小学校の隣ですので水車型の装置にすれば子どもたちの関心を高め教材としても役立ちます。さらに小水力発電は電気エネルギーへの変換効率が良いので電気を利用できます。芝浦には東京都交通局の前身である東京市電気局の芝浦発電所があった歴史あるところでもあります。現在、芝浦水再生センターでは再構築の計画が進められているところですので東京都とも協議し実現を図るべきです。答弁を求めます。
【区長答弁】
次に、資源エネルギーの活用についてのお尋ねです。
まず、区有施設への自然エネルギー設備の設置についてです。
区では、平成12年度以降、区有施設を新築・改築する際や、条件が整う既存の施設において、太陽光発電や太陽熱利用設備等を設置してまいりました。また、田町駅東口北地区公共公益施設で約120kW、みなと保健所で約50kWなど、大規模な設備の設置を予定しているほか、地中熱の利用にも取り組んでおります。
現在、区有施設の省エネへの取組みを建築から運用まで一貫して進めるためのガイドラインを策定しております。その中で、太陽光発電設備等の導入検討手順を定め、自然エネルギーの積極的な活用に取り組んでまいります。
次に、芝浦水再生センターでの水力発電についてのお尋ねです。
芝浦水再生センターへの水力発電の導入についてはご意見があったことを東京都に伝えてまいります。
5. 台場地域に芝消防署の分室、出張所の設置ついて
次は、台場地域に芝消防署の分室、出張所の設置ついての質問です。
住民の生命と財産を守る上で、消防署の果たす役割は重要です。
港区台場1丁目、2丁目は、芝消防署の受け持ち地域です。前定例会で区長は、レインボーブリッジが使えない場合でも、江東区の深川消防署有明分署(担当地域:有明1~4丁目、青海1~4丁目)や中央区晴海の臨港消防署から「支援にくる」から「心配いらない」旨の答弁を行っています。区民の生命と財産を守るべき区長の答弁なのかと耳を疑いました。 当然、火災などが発生した場合、消防庁の総力あげて救援活動に動きますから、各消防署がそれぞれ力を合わせて活動します。しかし、東日本大震災のような大災害が発生した場合、各消防署は自分の受け持ち地域の救援活動が手いっぱいで、人的にも緊急車両を含む資器材的にも他の地域の救援活動を行う余裕はありません。また、台場地域は橋を渡らなければ行けない地域で、大震災の際に駆けつけられる保証もありません。台場には約5000人の区民が住み、約15万人(2005年国勢調査)の人たちが働いています。 大災害時に、台場の住民の生命と財産を守るため、芝消防署の台場分室・出張所の設置を東京都並びに国に要請すべきです。答弁を求めます。
議長にお願いします。東京都並びに国に対して、台場地域、芝消防署の分室・出長所の設置についての要望書の提出ができるよう、とりまとめをお願いします。
【区長答弁】
最後に、台場地区への消防署出張所等の設置を東京都、国に働きかけることについてのお尋ねです。
台場地区で災害が発生し、芝消防署の消防隊が不足する場合や到着できない場合には、応援要請により、台場地域に隣接する有明ジャンクション付近の深川消防署有明分署や中央区晴海の臨港消防署などをはじめ、応援
可能な消防署に応援命令が出されるとのことです。
区では、確実な応援が得られ、消防機能が確保されるよう関係機関に要請しております。