日本共産党 港区議団
大 中 小
 
HOME 定例会報告 
政策主張
医療・介護
社会保障
子育て・教育
まちづくり・環境
雇用・労働
中小企業・商店
平和・文化
その他

日本共産党港区議員団の代表質問


質問者 大滝 実 議員




1. 消費税増税の実施中止について

 消費税増税の実施中止についてです。
 安倍政権は経済危機を言い立て、自らの経済政策を「アベノミクス」とし、「強い経済」のため「三本の矢」なるものを持ち出してきました。そのねらいは、金融緩和と公共事業で見せかけの「経済成長」を演出し消費税大増税を予定通り強行しようとするものです。しかし、中味を見れば異常な金融緩和にしろ、公共事業の拡大にせよ破綻した対策の寄せ集めで、デフレ不況の原因となっている国民所得の落ち込みを打開するものではありません。安倍政権と日本銀行の共同声明で2%の物価上昇率を中期的な目標と打ち出しましたが、マスコミ各紙も「物価が2%上がると賃金も上がらなければ生活苦しく」「物価だけが目標に向かって先行して上昇し、給料などが増えなければ暮らしへの影響は深刻だ」などの警告を発しています。
 こうしたなかで、予定通り消費税率を来年4月に8%、再来年10月に10%に引き上げるなら消費をさらに冷え込ませ、デフレ脱却に逆行し、地域経済はもちろん国の財政をさらなる危機に陥れます。今ですら消費税を価格に転嫁できない商店や中小企業はたちゆかなくなることは明らかです。最近の世論調査でも毎日新聞52%、朝日新聞53%が反対と国民の過半数が消費税増税に反対しています。区内の業界、団体の新年会でも「景気の回復が見込めないのに消費税増税の追い打ちは困る」「国民の収入が減っている中で消費税増税されたら、お客さんが来なくなる」との声が上がっています。今必要なことは内需を拡大することです。デフレ脱却と財政危機打開のためには賃金の引き上げ、社会保障の拡充、富裕層や大企業など負担能力のあるところに力相応の社会的責任を果たして貰うなど国民の所得を増して経済を立て直す、消費税に頼らない「別の道」を進むべきです。
 区民の暮らしと商店・中小企業の営業を守るために消費税増税の実施中止を国に求めるべきです。これまでの、「国の動向を注視していく」という他人ごとのような答弁でなく、区民に責任を持った区長としての立場からの答弁を求めます。

【区長答弁】
  最初に、消費税増税の実施中止を国に求めることについてのお尋ねです。
  消費税率の引上げにつきましては、経済状況を好転させることを条件としており、本年4月から6月の経済指標を含め、総合的に勘案して判断することとされています。
  区といたしましては、消費税増税の実施を中止するよう国に申し入れることは考えておりませんが、区民生活や区政に与える影響等の情報収集に努めるとともに、今後も国の動向を注視してまいります。


TOPへ


2. 「原発ゼロ」の実現について

 次は、「原発ゼロ」の実現についてです。
 安倍首相は国会答弁で、わが党がすでに6年前に「巨大地震の発生で全電源喪失となった場合の検討」を求めたのに対し「安全の確保に万全を期している」と答弁していたことを指摘したところ、「安全神話に陥て、複合災害の視点が欠如していた」と「反省」を口にしました。また、野田政権の事故収束宣言を事実上否定したように、今日も放射能汚染は拡散続けており、福島県内外に避難している15万人余もの方々が夢や希望を、そして職場や農場だけでなく故郷までも奪われているのです。都内に避難していた人の孤独死という悲惨な事態も発生しています。しかし、野田政権の「2030年代原発稼働ゼロ」方針について「ゼロベースで見直し、責任あるエネルギー政策を構築」するとして再稼働を推進し、新増設を進めていく無反省な姿勢を示しました。東京でも放射能被害への衝撃や不安が続いています。「事故当初、放射性物資の飛散の情報を開示しなかった国の基準は信用できない」「子どもたちを放射能被害から守ろう」と行動する若い母親たちも少なくなく、給食の代わりに弁当を持参する子どもたちが、都内の保育園、幼稚園、小中学校で800人以上と推計され、港区内でも30人近くになっています。
 また、断層の再調査により大飯、敦賀、東通そして柏崎刈羽原発の敷地内や施設直下にある断層が活断層であるとほぼ断定されており、廃炉の決断が迫られるなど地震国日本に安全な原発はありません。
 「少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」ということが国民意識を分析した政府の認識であって、政権が交代しても変わることはありません。最近のマスコミ調査でも原発からの撤退を求める人が7割を超えています。昨年3月に始まった毎週金曜日の首相官邸前や国会周辺で「再稼働反対」「原発からの撤退」を求める集会は今日も続いているだけでなく、連帯した行動が全国でも広く行われています。
 区長は所信表明で「区民の生命・財産を守り、区民の誰もが安心して暮らせる港区をつくることを最優先の使命とし、全力で取り組」むと述べました。
 今こそ、国に対してただちに原発からの撤退を強く求めるべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、「原発ゼロ」の実現についてのお尋ねです。
 国は、昨年9月、「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえた今後のエネルギー・環境政策について閣議決定しましたが、本年1月には、このエネルギー・環境政策をゼロベースで見直すことを表明しております。
 我が国のエネルギー政策は、国民的議論を踏まえ、原子力発電のあり方も含め、国の責任において取り組むべきものであると考えております。
 こうしたことから、区は、国に対して、ただちに、原発からの撤退を強く求めることについては考えておりませんが、区として、今後ともエネルギー消費量の抑制や、再生可能エネルギーの利用促進を、積極的に推進してまいります。


TOPへ


3. 中小企業金融円滑化法の延長について

 中小企業金融円滑化法の延長についてです。
 中小企業金融円滑化法は、2008年9月のリーマン・ショック後の資金繰り悪化を受け、2009年に施行されました。金融機関に対し、運転資金の返済が困難になった中小企業や住宅ローンの借り手から返済猶予などを要請された場合、応じるように求めたものです。当初は、11年3月までの時限立法でしたが、2度にわたって延長されましたが、この3月末で期限切れになります。
 金融庁によると、昨年9月までに適用を受けた中小企業は推定30万~40万社、延べ344万件。住宅ローンでは、法人、個人合わせて約23万件、総額約3兆6千億円に上りました。3月末で打ち切られた影響について、東京商工会議所の調査によると、「経営に影響がある」と答えた金融機関は60%。「連鎖を含め倒産が増加」(信用金庫)することなどを懸念。帝国データバンクの調査でも企業倒産が増加すると見込む金融機関が6割を占めています。
 政府は、「金融機関に対し、貸し付け条件の変更や円滑な資金供給に努めるよう促していく」としていますが、円滑化法に反対だった金融機関が、報告義務がなくなれば、不良債権を抱えたくないと、回収に走ることは目に見えています。
 中小企業の経営を守ること、住宅ローンの返済に苦しむ人たちを守るため、さらには、連帯保証人を守るためにも、国に対して、中小企業金融円滑化法の延長を要請すること。
 議会として、延長を求める意見書のとりまとめを議長にお願いします。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、国に対して、中小企業金融円滑化法の延長を要請することについてのお尋ねです。
 区が実施した調査においては、対象の4分の1の企業が金融円滑化法の終了により影響あると回答するなど、区内企業の資金繰り環境の悪化も懸念されます。
 このため区では、昨年11月から、新たに上限額1、000万円の経営改善融資を実施するとともに、緊急支援融資については上限額の引き上げ等の拡充措置を継続しております。
 さらに、来月中旬には、運転資金の貸し手である区内金融機関と連携し、区では初めて合同相談会を開催いたします。ここでは、区内企業が抱える資金繰り等の経営課題に応じて、きめ細かな支援を行ってまいります。
 国に対して、金融円滑化法の延長を要請することは考えておりませんが、引き続き、中小企業支援の取組を行ってまいります。

《再質問 1》
 国に対して中小企業金融円滑化法の延長を要請すること
《質問要旨》
 建設業では4害の企業が主に資金繰りの悪化やデフレの影響を受けている。区の取組だけでなく国に要請すべき。
《区長答弁要旨》
 区の調査で建設業39%、飲食業29%が中小企業金融円滑化法の終了により影響があると回答しており、具体的な影響の内容としては資金繰りの悪化が59%と最も高い。
 この結果を受け、区では資金需要に応えるための融資事業の充実等に取り組んでいる。
 国に対する要望は考えていないが、引き続き区内中小企業の経営を支援していく。


TOPへ


4. 公契約条例について

 次に、公契約条例について質問します。
 公共工事、公共サービスの品質確保と生活できる賃金への底上げを定める公契約条例が、千葉県野田市で2009年9月に制定以降、条例を制定する自治体が各地で広がり、都内では多摩市、国分寺市、渋谷区で制定されました。渋谷区の条例は、その目的で「公契約条例に係る業務に従事する労働者等の適正な労働条件の確保」、「事業の質の向上」、「区民が安心して暮らすことができる地域社会の実現」を掲げています。
 私たち党議員団は、実施されている自治体の例を上げ、今までにも幾度となく公契約条例を制定すべきと質問してきました。
 区は「公共工事や公共サービスにおける品質の確保は、区民サービスの向上、区民の安全・安心の確保の観点から重要なこと」と認識している。「そこに従事する労働条件については、雇用主と労働者の間で決定されることが基本だが、区が発注する契約は、労働条件が守られていることは重要だ。」と答弁し、区は条例を制定した自治体5市区を詳細に調査しています。
 調査後の区としての評価を行うべきです。
 答弁を求めます。

 この間契約の見直しがされています。総合評価方式の導入、区内事業者の活用、業務委託の品質確保などです。こうした改善は一定の評価はしますが、そこで働く人たちの賃金保障にはなりません。総合評価方式は、価格でダンピングをすれば落札が可能だからです。区内事業者の活用、業務委託の改善も、賃金保障にならないことは総務委員会での党委員の質問に答えている通りです。
 今定例会で提案予定の一般会計補正6号では、15件、9億5,900万円の契約落差金の補正が組まれています。人件費が削られる可能性もあります。
 区の発注する契約で、低入札価格でしわ寄せされ、低賃金に苦しむ下請業者や労働者を地方自治体がつくり出すことがないよう、区でも早期に公契約条例を制定すべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、公契約条例についてのお尋ねです。
 まず、条例制定自治体の調査後の評価についてです。
 調査した各自治体では、労働者の適正な労働条件の確保と、工事や業務委託の品質の確保を、条例を制定した主な目的としていました。
 なお、条例制定後間もないため、成果等を評価するには至っておりません。
 そうしたことから、引き続き、条例制定自治体の調査を実施し、研究してまいります。

 次に、早期の公契約条例制定についてのお尋ねです。
 労働条件は、本来、事業主と労働者との間で決められることが基本であると考えております。
 一方、区が発注する契約において適正な履行を確保するためにも、下請けを含め従事する労働者の労働条件が守られることが重要であり、工事受注者に対して、労働関係法令を守ることを文書で周知し指導しております。
 公契約条例の制定につきましては、引き続き条例を制定した自治体や制定を検討中の自治体の取組について、情報収集するなど研究をしてまいります。


TOPへ


5. 保育園の待機児童解消について

 次の質問は、保育園の待機児童解消についてです。
 1月末に締め切られた保育園の4月入所申込者数は1959名、昨年と比較し、約200名も増えています。
 区長は、昨日の所信表明で「待機児童解消を、区政運営の最重要課題と位置づけ、今年度「神明保育園」、「たかはま保育園」の区立2園の開設、緊急暫定保育施設の弾力的運用、私立認可保育園の誘致により、250名の拡大をしたといっています。待機児童解消に区は一定の努力をしていることは認めます。
 しかし来年度の保育園の入所申し込みは、0歳児で488名、1歳児で571名、2歳児で414名です。認可保育所、暫定保育施設の受け入れ可能数が、0歳児347名ですから、0才では141名が入れません。1才児では、264名、2歳児では339名が入れず、全体では、1,179名にもなります。
 来年度私立認可保育所7園を誘致し、待機児童解消を図ると言っていますが、来年の4月1日開園を含めても356名です。
 待機児童解消を、私立まかせにしないで、区が責任を待って保育園を建設すべきです。
待機児童解消に見合った、区立認可保育園を建設すべきです。
 答弁を求めます。
 
【区長答弁】
 次に、区立認可保育園の建設についてのお尋ねです。
 区は、待機児童解決策といたしまして、区立認可保育園としましては本年9月に(仮称)三田四丁目保育園を開設するほか、平成26年中に、芝公園、本村、西麻布、麻布保育園の4園の改築により、合計194名の定員拡大を図ります。
 さらに、平成27年度には、田町駅東口北地区に定員200名規模の区立認可保育園を新設し、定員拡大を行います。
 今後とも、区立認可保育園の整備と同様に、緊急暫定保育施設の設置や私立認可保育園の誘致など様々な手法により、保育定員の拡大を図り、待機児童解消に向けて取り組んでまいります。

《再質問 2》
 保育園の待機児童解消について
《質問要旨》
 平成26年4月には解消しない。今から計画を立てておくべき。
《区長答弁要旨》
 平成25年度の予算案では721名の定員拡大をするなど待機児童解消を積極的に行い、入園申込者の状況分析等を行いながら効果的な待機児童対策に取り組んでいく。
 その際には、区独自で実施している緊急暫定保育施設設置等の機動的な対応に加え、区立保育園、私立認可保育園等の様々な手法により定員拡大を図ることとしている。


TOPへ


6. 特養ホームの建設について

 次は、特養ホームの建設についてです。
 最近のNHKテレビは、高齢者の住まいと介護の問題をたびたび特集しています。一人暮らしの介護の必要な高齢者が、医療と介護の狭間の中、ついの住処を都外にせざるをえない実態が報道されていました。都内に必要な数だけ特養ホームがないから、都外に移住しなければならなくなっていると番組では述べていました。
 私たちは、特養ホーム建設で、介護の実態を述べ、建設計画を持つべきだと度々質問していますが、区長は「特養ホームの整備率が23区で最も高い」、「2010年度に実施した保健福祉基礎調査では、「在宅サービスを利用している約8割の高齢者が、在宅での介護を希望している」と答弁しています。
 しかし、申込者は減りません。
 特養ホームの今年1月締め切りの申込者は410名です。新規建設がありませんので、年間に入所できる人は約100名です。しかも、申込者の内、要介護Ⅳが116名、Ⅴが96名ですので、介護度の重い人でもなかなか入所出来ません。
 保健福祉基礎調査で、介護者は75才以上が2008年で22.2%、2011年には22.6%と、介護者の高齢化がすすんでいます。
 区長は「既存施設の中で、増床を図っていく。これから各施設にお願いをする」と、答弁しています。
 増床は一体何床を予定しているのか。増床で待機者は解消するのか。待機者が解消するのはいつなのか。
 それぞれ答弁を求めます。

 区内には、民間の有料老人ホームが次々に建てられています。最近できたある施設は入居金3,000万円、月々の支払いは介護つきで27万5千円です。こうしたところに入れる人はごくわずかです。
 低所得者でも入所できる施設が必要です。
 介護保険制度は、希望するサービスが誰でも受けられるとスタートしたはずです。
 待機者を出さないための多少室を含めた特養ホームの建設計画を早急に持つべきです。 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、特別養護老人ホームの建設についてのお尋ねです。
 まず、増床の予定についてです。
 各施設での増床については、今後の高齢者人口及び要介護認定者数の推移や、特別養護老人ホームの入所申込者の動向を踏まえる中で、各特別養護老人ホームの管理者と協議を行っております。
 今後、増床の可能性のある施設については、増床数を含めて、より具体的な計画として検討を進めてまいります。

 次に、待機者の解消についてのお尋ねです。
 区ではこれまで、特別養護老人ホームの建設を進め、現在、特別養護老人ホーム8施設、711床を整備し、利用していただいています。
 また、港区保健福祉基礎調査では、在宅で介護サービスを受けている約8割の方が、引き続き、在宅でのサービスを受けることを希望しています。
 今後、入所申込者の状況の分析を進めるとともに、既存施設内での増床を図り、在宅介護を支える小規模多機能型居宅介護施設や、サービス付き高齢者向け住宅の整備を引き続き進めてまいります。

 次に、多床室を含めた特別養護老人ホーム建設計画を作ることについてのお尋ねです。
 区は、これまで進めてきた特別養護老人ホームの整備によりまして、現在711床を整備しており、そのうち411床が多床室です。
 今後の特別養護老人ホームの整備につきましては、既存施設内での増床をはかってまいります。

《再質問 3》
 特別養護老人ホームの建設について
《質問要旨》
 新たな特別養護老人ホームの建設計画に至急取り組むべき
《区長答弁要旨》
 区では特別養護老人ホーム8施設711床を整備しているが、在宅での生活を支えるためには、特別養護老人ホームだけでなく多様な形態での支援施設や、地域における支援体制を構築することが大事であると考えている。
 そのためにも、小規模多機能型居宅介護施設や、サービス付き高齢者向け住宅等を整備し、高齢者の方が、住み慣れた地域で安心して住み続けられるよう、これからも高齢者施策の充実に取り組んでいく。


TOPへ


7. 雇用の拡大について

 次は、雇用の拡大のための質問です
 ハローワーク品川および東京商工会議所港支部との共催により実施している「就職面接会」は、すでに9回開かれてきました。昨年の決算特別委員会での私の質問に、これまでの実績を「平均で参加企業数35社、参加求職者数は約520人、採用数約20人程度」と答弁され雇用拡大に貴重な成果を上げているものと評価します。
 今春卒業予定の大学生の就職内定率は75%で、最低に落ち込んだ2年前から連続で改善しているとはいえ内定を得ていない大学生が、約11万人に上るなど厳しさは変わっていません。総務省の労働力調査によると、昨年12月の完全失業者は278万人と増加しました。また、製造業の就業者数が51年ぶりに1000万人を割ったと発表されました。電機メーカー大手で強行されている大リストラなど企業が海外進出する一方、国内で工場閉鎖や人員削減を推進していることによるものです。安さを求め海外進出を進めていけば日本が優位性を持っていた技術が海外に流れ、日本企業は衰退してしまいます。
 ある信用金庫では、「安さを競うのでなく他にない製品・サービスを生み出して新しい需要をつくることが日本の生きる道」として、お金を貸すだけでなく、ビジネスの提案や、求職中の人と中小企業との出会いの場を設け就業あっせんをすすめています。
 区では、今後の就職面接会について「景気の動向や雇用情勢の把握、分析に努めながら関係機関と協議」するとしていますが、現在の厳しい雇用情勢から、引き続き就職面接会を早期に開催し雇用の拡大を図るべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、雇用の拡大についてのお尋ねです。
 区は、区民の就労と区内中小企業の人材確保を支援するため、ハローワーク品川及び東京商工会議所港支部と連携し、これまでに9回の就職面接会を実施しております。
 来年度は、本年7月を初回として、年2回の就職面接会を開催いたします。
 合わせて、失業率が高い若年者や、結婚等で職場を離れた女性等を対象に、新たに小規模面接会を開催するなど、きめ細かな支援を行ってまいります。
 今後とも、安定した雇用を確保するため、関係機関との連携を強化し、就業支援の取組を進めてまいります。


TOPへ


8. 安心して住むことができる住まいの確保について

 次は、安心して住むことができる住まいの確保についてです。
 2008年度からこの4年間、港区の高齢者集合住宅の応募者は、登録者数8名に対し、2010年度は109名、少ないときでも91名です。1年間に入居できるのはわずか2名から4名ですので、圧倒的な人達が入居できません。
 計画されていた高齢者集合住宅が途中で中止したからです。
 100名もの人達が高齢者集合住宅に入れなくても、区は「高齢者集合住宅を整備する予定はない」といいます。その理由にサービス付き高齢者向け住宅を整備するからといいますが、(サービス付き高齢者向け住宅は必要ですが)、これまでの答弁で「家賃は近傍家賃を考えている」としていますから、生活保護受給者や、低所得の人たちは入れません。
 サービス付き高齢者向け住宅は、生活保護者や所得の少ない人たちが入れる家賃とすべきです。
 生活保護者や所得の少ない人たちが入れる高齢者集合住宅を建設すべきです。
それぞれ答弁を求めます。

 都営住宅の応募倍率も依然として高く、港区の昨年8月の家族向けポイント方式の応募倍率は103倍にもなっています。
 都営住宅の申し込みを何年続けても、一向に入れず、わずかな貯金を取り崩して生活している人もいます。
 私たちは、13年間新規建設の無い都営住宅の建設を、東京都に求めるよう質問しましたが、「都営住宅の新規建設を求めることは考えていない」と述べるのみで、その理由も明らかにされていません。
 あらためて、都営住宅の新規建設を東京都に求めるべきです。
 答弁を求めます。

 国や自治体が、憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する住宅の確保は、今すぐ取り組むべき課題です。
 区は、シテイハイツ六本木等の建替で戸数増を図ろうとしていますが、それだけでは足りません。
 区民の実態に合った、区営住宅の建設をすべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、安心して住むことができる住まいの確保についてのお尋ねです。
 まず、サービス付き高齢者向け住宅の家賃についてです。
 サービス付き高齢者向け住宅の家賃は、国の「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」で、近隣同種の家賃と均衡が取れた金額に設定することになっております。
 家賃設定につきましては、近傍同種の家賃をベースに、管理運営事業者や国、東京都と協議の上検討してまいります。

 次に、高齢者集合住宅の建設についてのお尋ねです。
 区は、区営住宅シティハイツ六本本の改築に併せ、高齢者の在宅生活を支えるために必要な、安否確認や生活相談などのサービスを提供する、サービス付き高齢者向け住宅を整備いたします。
 今後、区は、高齢者集合住宅を整備する予定はありませんが、高齢者がいつまでも住み慣れた地域で、介護が必要になっても安心して暮らすことができるよう、サービス付き高齢者向け住宅の確保に努めてまいります。

 次に、都営住宅の新規建設を東京都に求めることについてのお尋ねです。
 東京都は、都営住宅の新規建設については凍結し、既存ストックの有効活用を図ることとしております。
 区としては、東京都に都営住宅の新規建設を求めることは、考えておりませんが、今後とも、都営住宅の地元割当戸数の増加について要望してまいります。

 次に、区民の実態に合った区営住宅を建設することについてのお尋ねです。
 現在、区営住宅シティハイツ芝浦で73戸を76戸に、シティハイツ六本木で45戸を50戸に、合わせて8戸増加する計画で建替えに着手しております。
 今回の建替えに際しては、区営住宅ではありませんが、区民の皆さんの様々なニーズに合った住宅として、シティハイツ六本木で、サービス付き高齢者向け住宅30戸を併設します。
 これにより、住宅の確保に特に配慮が必要な方々に対し支援してまいります。


TOPへ


9. 自転車シェアリングについて

 次に自転車シェアリングについて質問します。
 自転車シェアリングは放置自転車対策、自転車の有効活用、自然環境の保護、さらには観光客の周遊性の向上など様々な効果が期待できるものとして、私はこれまで区としての実施を求めてきました。今年度から芝浦港南総合支所において自転車シェアリング事業に向けた調査がすすめられているところですが、昨年9月22日から今年1月31日までJTBが環境省の「平成24年度地球温暖化技術開発等事業」として品川駅港南口エリアにおいて検証実験を行いました。11月から自転車を置くポートを2ヶ所から5ヶ所に増加してから登録者が急速に増え500人近くとなり、朝夕に多くの利用があったとのことです。主には、通勤通学に利用されたものと推測されますが、1台当たりの利用率が高まれば駐輪場が少なくても収容できますし、放置自転車の解決につながります。さらに昼間に買い物や事業関係者などの利用が広がり観光にも繋がれば、さらに利用率が上がります。
 JTBの実証実験が1月に終了するに当たって地域の方からも「設備が3ヶ月で取り払
われるのはもったいない」「利用者が利便性を理解し広がり出したところなので区で引き取って続けられないのか」などの声が寄せられました。区でもJTBに要請をされたとのことですが、環境省の今年度の補助事業と言うことで1月に終了となりました。 検証実験の中で地域に求められる事業であることが明らかになったのですから、JTBの環境省への報告を区としても積極的に生かし、調査だけでなく前倒しで実施に踏み出すべきです。 答弁を求めます

【区長答弁】
 最後に、自転車シェアリングについてのお尋ねです。
 昨年9月22日から本年1月31日まで、環境省の地球温暖化対策技術開発等事業として民間事業者が、品川駅港南口周辺を対象として、自転車シェアリングの社会実験を実施しました。この社会実験は、低炭素社会の実現を目指す技術開発を通して新産業の育成を図ることを目的としています。
 現在、事業者が環境省に報告するため、その目的に沿って実験データの分析を行い、利用者アンケート調査と合わせて報告書にまとめており、その後、区にも提供されることになっています。
 区では、社会実験を通して得られた成果や課題を参考に、区民の健康にも役立ち、環境にもやさしい自転車シェアリングの実施の可能性について検証してまいります。


TOPへ


10. 少人数学級の拡大について

 少人数学級の拡大についてです。
 長年の国民の運動、先進的に少人数学級に取り組んできた自治体の拡大、日本共産党の国会や、地方議会での要求によって、民主党政権下の2011年度から小学1年生については法改正で35人学級が実現、12年度は予算措置によって小学2年の35人学級が全国でほぼ実現しています。
 文科省はさらに、13年度からの5年計画で中学3年生までの35人学級実現をめざし、初年度分として13年度予算(政権交代後の再提出)で113億円を盛り込んでいました。
 ところが財務相の諮問機関である財政等審議会の報告書を受け、35人学級を見送ってしまいました。
 少人数学級の実現は圧倒的な国民の声です。せっかくスタートした歩みを止めることは許されません。
 安倍政権が設置した教育再生実効会議の委員の中でも、「きめ細かい指導のため30人程度の学級定数改善が必要」「1学級当たりの児童生徒を少なくすることは有効」と求めています。
 教育の効果は、すぐに数値で出るものではありません。安倍政権が「教育再生」を内閣の最重要課題とするなら、「投資」を出し渋ることはできないはずです。
 東京都は、来年度予算原案に中学1年生を35人学級に拡大することを盛り込んでいます。
 全国市長会でも国に少人数学級の実施を要求してきたのですから、計画通りの実施を求めるべきです。
 現在実施している港区独自の教師の加配は継続すること。
 それぞれ、答弁を求めます。

【教育長答弁】
 最初に、少人数学級の拡大についてのお尋ねです。
 まず、計画通りの実施を国に求めることについてです。
 区は、平成23年4月の小学校第1学年における35人学級の実施以降、特別区教育長会を通じて、文教に関する国の施策並びに予算について、少人数学級の早期実現及び加配教職員定数の充実を継続的に国に要望しております。
 今後も、少人数学級の早期実現等について要望してまいります。

 最後に、港区独自の教師の加配を継続することについてのお尋ねです。
 区では、平成16年度から個に応じたきめ細かな指導の充実に向け、区費採用の講師を学校に配置し、児童生徒の学力向上を図るとともに一人一人の個性を伸ばす教育を推進しております。
 今後も、学校規模等を勘案し、区費採用講師の配置を継続してまいります。


TOPへ



困った時は
気軽に相談
無料相談会 
弁護士が相談に応じます


区民アンケート

区民アンケートの集計結果です。下記をクリックしてご覧ください。

icon-pdf.gif 2014年区民アンケート報告.pdf