日本共産党 港区議団
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日本共産党港区議員団の一般質問と答弁


質問者 熊田 ちづ子 議員




1. 議会の災害時の対応策・災害対策本部の設置について

 千代田区議会が昨年12月27日に災害発生時に区議会災害対策支援本部を設置るとの報道がされました。防災危機管理アドバイザーの山村武彦氏より「議会としても災害発生時に現場が混乱しないよう対策を決めておくべき」とのアドバイスを受けたのがきっかけだったそうです。(25年10月)。
 いつ来るかわらない災害に備えて、対応策を早急に整えることが重要だと思います。
 私はこれまでも、北茨城市議会の災害対策本部基本マニュアルを例に、港区議会としても災害対策本部設置を早急に設置すべきとの質問を取り上げてきました。
 今後の災害発生時に私たち議員も有効に対応できるよう、議長を本部長とした災害対策本部を設置し、情報の共有化や各議員がそれぞれの地域の災害救助活動でつかんだ情報を議長の元に集約し、必要なものを区の災害対策本部に情報提供し、区と一緒になって災害対策に取り組むことが重要です。
 要綱などで本部設置を決めているのは、千代田、文京、江東、葛飾の4区で申し合わせを作って対応しているのが新宿区や台東区など12区になっています。港区議会としても急いで、災害発生時の対応策として、災害対策本部を設置すべきです。議長の答弁を求めます。

【議長答弁】
 港区議会の災害時の対応策・災害対策本部の設置についてのお尋ねです。
 区議会は、災害時等について、区の災害対策本部と連携して、区民の安全確保と早期支援体制の確立、復旧・復興に努めることが必要と考えます。
 私も、19年前の阪神淡路大震災後、現地を視察し、災害時には、議員一人ひとりが地域の防災拠点となる防災対策を講じることが重要と考え、決算特別委員会で質問いたしました。
 そこで、今期は、議会で緊急時において議員が迅速・確実に状況を把握できるよう、昨年10月に「危機事案発生時における緊急連絡体制」として、議会内の連絡網を整備しました。
 議会における「災害対策本部設置」については、区民に身近な議員33人が、災害発生時に区民の要望等を早期に行政につなげ、的確な救援活動を行える体制整備が必要と考えますので、早急に各会派の皆さんにご相談してまいります。


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2. 消防団員の処遇の改善について

 昨年の臨時国会で、「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」が全会一致で可決しました。
 阪神淡路大震災、新潟北部地震、東日本大震災、各地での台風や、豪雨被害で活躍しているのが、消防団のみなさんです。
 港区でも、生業を持ちながら、地域住民の安全・安心のため、日々訓練し、活動されています。心から感謝を申し上げます。
 しかし、期待と任務の内容から見て、支給される報酬や出動手当が低すぎます。消防団員の方は使命感で活動しているので、金額の問題ではないとおっしゃる方もいます。
 東京都平均では、団長が278,045円。団員が69,226円ですが、23区の消防団長は113,000円(年間)、団員は42,500円です。市と23区では、消防団が担うべき仕事の内容の違いもあるとは思いますが、消防団員の担っている任務、役割からして、十分とはいえません。報酬や出動手当等の引き上げを行うよう、東京都に働きかけるべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 最初に消防団員の処遇の改善についてのお尋ねです。
 まず、消防団の報酬や出勤手当についてです。
 特別区の消防団の報酬は、都の条例で定められております。団員年額報酬については、平成21年度に2000円引き上げられ、4万2500円となっており、この水準は、全国平均の2万7736円、消防庁が示している標準的金額3万6500円を上回っております。
 また、区独自で、歳末警戒活動やポンプ操法大会の訓練の出勤手当の支給や福祉共済掛金の負担などにより、消防団を支援しております。
 現時点で、東京都へ報酬等の引き上げ等を働きかけることは考えておりませんが、引き続き、消防団の意見や要望などに配慮してまいります。


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3. 消防団員等の福祉共済制度について

 東日本大震災で救援活動等に奔走する中、多くの消防団員が殉職、行方不明になりました。殉職された方々には、公務災害補償の認定が行われました。保障されても命がもどるわけではないので、家族のみなさんのお気持ちはいかばかりか、お察しいたします。
 一方、福祉共済制度は、殉職者が多数でたため、支払準備金を取り崩してもこれまでの共済金を支払うことが困難なため、弔慰金と重度障害見舞金2300万円を1100万円に減額、弔慰救済金を不支給にしました。
 大規模災害で消防団の方々が殉職されることがないよう、万全の対策が求められていますが、万が一の際、共済制度で決められた弔慰金等が支給できないことがないよう、福祉共済制度に国の財政支援を求めるべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、消防団員等の福祉共済制度についてのお尋ねです。
 国の制度である「公務災害補償」とは異なり、日本消防協会の運営する「福祉共済」は相互扶助による任意の共済制度であることから、国への財政支援を求めることは考えておりません。
 この「福祉共済」の掛金は、本来消防団員の負担となりますが、区では消防団への支援として、その掛金を全額負担しています。
 区は地域のために活動されている消防団員の方々が、安心して職務に専念できるよう、引き続き、消防団の支援に努めてまいります。


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4. 介護保険の改悪を許さないために

 安倍政権は要支援者向けの介護予防給付で行ってきたサービスのうち訪問介護と通所介護サービスを介護保険からはずして市町村の事業・地域支援事業で行う考えです。地域支援事業に移した上で要介護認定を省いて市町村のサービスを利用するよう申請者を誘導していく考えも明らかになりました。
 受けられるサービスの利用限度額を最低水準である要支援1より、さらに引き下げることまで狙っています。本来、介護認定を受ければ要支援2や要介護Ⅰに該当する人までも要支援1以下のサービスしか受けられなくなり、本来のサービスの半分や3分の1しか利用できないなど、利用者にとってはサービスの後退になってしまいます。軽度者は、専門のヘルパーさんなどの支援を受けることで重症化するのを防いでいますが十分なサービスを受けられなければ重症化することも懸念されます。また訪問介護や通所介護を提供している介護事業者も大きな影響を受けることになります。
 今回の改悪は制度発足以来の大改悪で、利用者や事業者に大きな影響を与え、介護難民を増やすことになります。本当にひどい内容です。

①要支援者を介護サービスからはずさないこと
②特別養護老人ホームの入所者を原則、要介護Ⅲ以上とする改悪はやめるこ   と
③年金収入280万円以上の自己負担を1割から2割への引き上げはやめること
④施設入所者の居住費や食費補助(補足給付)の縮小をやめること
 以上4点について、改悪をやめるよう国に申し入れるべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、介護保険制度に関して国に申し入れることについでのお尋ねです。
 昨年、国の社会保障審議会介護保険部会において、高齢者人口が増加する中、介護給付費が一貫して増えている現状を踏まえ、全体の国民の負担増大を抑制し、介護保険制度が安定的かつ持続可能なものとなるよう多面的な議論が行われました。
 国は、こうした議論を踏まえ、次期介護保険制度の改正についての法案を国会に提出しており、今後、国会での審議が行われる予定です。
 区として、制度の見直しを止めるよう国に申し入れすることは考えておりません。

《再質問1》
 介護保険制度に関して国に申し入れることについて
《質問要旨》
 国の動向を見ているだけでなく、きっちりと意見を述べるべき。
《区長答弁要旨》
 国の社会保障審議会介護保険部会における議論の結果を踏まえ、国会に法案が提出され、今後、多方面からの議論がされるものと考えている。
 したがって、区として制度の見直しをやめるよう国に申し入れることは考えていない。


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5. 特別養後老人ホームの建設計画を早急に作ることについて

 区長は26年度予算に特養ホームありすの杜(定員200名)に18床増やす計画を明らかにしました。これまで、私たちは、待機者をなくすために早期に特養ホームの建設を求めてきました。今回の18床の増床は1歩前進といえますが開設はH27年4月でまだ入所できるまでは1年以上も待たなくてはなりません。
 H22年にありすの杜が開設しても待機者は解消できていなかったわけですから、待機者解消についての決断が遅きに失したといわざるを得ません。(5年ぶりの増床、7施設で729床)
 区は18床の増床で、優先度の高い要介護Ⅳ・Ⅴの申込者は原則入所可能になると判断しているようですが、これには医療的処置が必要な重度の方(約70名ぐらい)は含まれていません。
 H25年後期の申込者は400名でした。入所期限である今年の3月まで入所可能な方は(2月13日現在)約140名で、260名は待機者となってしまいます。
 この中には要介護ⅣやⅤの方も含まれます。
 港区は裕福な区なのに、何で特養ホームを作ってくれないのかという区民の声は多く聞かれます。
 入所申し込みをしている方にとってはさらに切実です。認知症の母親を働きながら介護していた方は、結局入所できないままお母さんをなくされたそうです。ひとり暮らしの女性は骨折を機に在宅での生活ができなくなり、現在老健施設に入所して、特養ホームの入所を待っています。特養に入れなかったらどうしようと不安になっています。
 高齢者介護の多くは突然にやってきます。必要としている方が、希望する介護サービスを受けられるようにするのが保険者としての区長の責任です。

 1月31日に来年度前期(4月から9月まで入所)分の入所申し込みが締め切られました。申込者は437名です。前回と比べ37名の増となっています。区長は特養ホームを作らない理由に「在宅での介護を希望している方が8割を超えているから」といいますが、在宅での介護を希望するのと、現実に在宅介護が可能かどうかは別問題です。だからこそ入所希望者が増えているのです。
 今回の調査で、既存施設での増床が可能な施設はありすの杜だけということも明らかになりました。
 待機者をなくすために特養ホームの建設計画を早急に作るべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、特別養護老人ホームの建設計画を作ることについてのお尋ねです。
 区は、これまで特別養護老人ホームの建設を計画的に進め、8施設711床の特別養護老人ホームを整備し、優先度の高い要介護4、5の申込者の多くの方が、概ね1年以内には入所できる状況になっております。          
 さらに、既存施設の「特別養護老人ホームありすの杜きのこ南麻布」を増築して、平成27年4月に18床を増やします。
 併せて、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、在宅介護を支える小規模多機能型居宅介護施設や、サービス付き高齢者向け住宅の整備を進め、高齢者の在宅サービスの充実に努めてまいります。


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6. 保育園の待機児童の解消について

 昨年4月認可保育園の入所を希望して入れなかった子供が1,245人に上りました。認可保育園に入りたいと願う保護者等の運動や、わが党をはじめ区議会の多くの会派からも待機児解消を求める声が多数になりました。
 こうした声を受けて区としても、待機児童の解消は区政の重要課題と位置づけて、新たな区立保育園の整備や緊急暫定保育施設の整備、私立認可園の誘致などに取り組んできました。2014年4月は定員の弾力化を含め1,371名の定員増になりました。
 4月からの入園を希望する1次選考分の申し込みが1月10日締め切られ、2,023人の申し込みがあり、昨年の1,959人と比べ64名の増です。そのうち0歳児の申し込みは501人で13名の増、1歳児は719名で148名の増となり、0・1歳児の申し込みが増えました。
 内定発表が昨日に行われ、1次で入園できなかった児童が909人です
 就学前児童の増加や共働き世帯の増加で保育需要は増加しています。働く環境を保障する上で、保育園の整備は重要です。一日も早い待機児解消に取り組むべきです。
①子供たちが長時間を過ごす場にふさわしく、保育環境の整った認可保育園の増設を図ること
②新知事が4年間で待機児童を解消すると発言していますが、その内容は東京都の認証保育園の更なる規制緩和を行って、待機児童を解消するという中身も含まれています。これ以上の規制緩和は行わないよう東京都に申し入れること
③待機児解消のために都有地の活用についても言及しました(賃料1/10)私たちも都有地や国有地を活用して保育園の建設を行うよう求めてきました。区内の都有地や国有地の情報を早期に明らかにさせ、保育園用地として活用すること。
④保育士の賃金が低い問題で、都独自の補助制度を新設する方針も打ち出しました。公私格差是正は、子供たちにとっても重要です。ぜひ早期に実現できるよう東京都に申し入れるべきです。
 それぞれに答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、保育園の待機児童の解消についてのお尋ねです。
 まず、認可保育園の増設を図ることについてです。                
 区は、昨年9月の伊皿子坂保育園の開設をはじめ、平成26年度に、芝公園、本村、西麻布、麻布保育園の4園の改築により、区立認可保育園で合計194名の定員拡大を図ります。
 また、平成25年度、平成26年度あわせて、17園の私立認可保育園の誘致により、合計1、005名の定員拡大を図ります。
 さらに、平成27年度には、田町駅東口北地区に定員200名規模の区立認可保育園を新設いたします。

 次に、認証保育所の規制緩和を行わないように東京都へ申し入れることについてのお尋ねです。
 認証保育所は、現在の認可保育所だけでは応えきれない大都市のニーズに対応した東京都独自の基準を設定して運営している保育所です。           
 今後、認証保育所に関する東京都の動向について、情報収集を行ってまいります。

 次に、国有地や都有地を保育園用地として活用することについてのお尋ねです。
 区はこれまで、都有地を活用し、たかはま保育室や桂坂保育室を整備し、待機児童解消策を進めてまいりました。
 また、国は「待機児童解消加速化プラン」を掲げ、賃貸方式や国有地も活用した保育所整備を示しております。
 区は今後、国、東京都との連携を密にして情報の把握に努め、国有地及び都有地の活用について検討してまいります。

 次に、保育士の公私格差是正を東京都へ申し入れることについてのお尋ねです。
 区は、平成25年度の補正予算により私立認可保育園や認証保育所の保育士の処遇改善に取り組んでおります。
 今後、東京都独自の補助制度について情報収集を行ってまいります。


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7. 障がい者サービスの見直しについて

 タクシー利用券給付要綱は車いす等を使用する歩行困難な肢体不自由者に対しタクシー利用券を給付し、その乗車料金の一部を補助することにより、当該肢体不自由者等の生活圏の拡大と経済的負担の軽減を図ること目的とすると定めています。
対象者を肢体不自由者に限定したかのような目的になっていますが、実態はこの要綱に沿って、視覚・下肢・体幹については3級以上、内部障害は1級、呼吸機能障害3級、愛の手帳2度以上、精神障害程度が1級の方に支給されています。
 他区から転居してきたAさんが、依然住んでいた区ではタクシー券が支給されていたのに港区では支給対象ではないと断られたとの相談を受けました。
 この方は、複数の障害と病気を抱えており、通院は欠かせない状況です。身体障害者手帳の身体障害程度等級は1級ですが、下肢機能障害が4級のため、港区での対象となりませんでした。車椅子のため通院や外出など公共交通機関を利用することは困難です。障害者の実態に合った支給対象とするよう、支給要件の見直しを行うべきです。答弁を求めます。

 4月からの消費税導入で、タクシー業界は初乗り料金の値上げなどタクシー料金の値上げを検討しています。障害者の負担増にならないようタクシー券の引き上げを行うべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、障害者サービスの見直しについてのお尋ねです。
 まず、タクシー利用券の給付対象者の見直しを行うことについてです。
 タクシー利用券は、肢体不自由者等の活動範囲の拡大と経済的負担の軽減を図ることを目的に、タクシー利用の必要性が高い障害種別と等級によって指定した対象者に給付しています。
 今後も障害によりタクシーを利用する必要性の高い人の実態把握に努めてまいります。

 次に、給付額の引き上げを行うことについてのお尋ねです。
 給付額につきましては、タクシー運賃の改定による利用者への影響など、さまざまな状況を見ながら適切に対応してまいります。


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8. 生活保護基準引き下げによって影響を受ける施策への対応について

 生活保護基準(生活扶助費)が昨年の8月に引き下げられたことに伴って、他の制度も大きな影響を受けることになります。新たな負担が発生する事業は50事業にも上ります。私たちはこの問題で、他の制度への影響が出ないよう求めてきました。区長も区が実施している区の負担軽減制度について、「それぞれの趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、できる限り今回の生活保護基準の見直しによる影響が及ばないよう対応する」と答弁しています。しかしこの対応方針は25年度(26年3月31日)までとなっており、4月以降の対応については国の動向を見極め、別に決定するとしています。
 2月中旬に関係部署の調査を行い3月上旬に対応策を決定する方向です。
①区が実施している負担軽減制度については影響が出ないよう、現行水準を維持すること。
②国の法令や対応方針、23区共通の基準等によるものについては、現状維持できるよう国等に申し入れるべきです。答弁を求めます

 とりわけ影響の大きい就学援助については小学校で要保護者45人準要保護者999人、中学校で要保護者31人、準要保護者536人です。子供たちの学校教育を保障するためにも、基準の引き上げを行うべきです。教育長の答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、生活保護基準の見直しにより影響を受ける施策への対応についてのお尋ねです。
 まず、区が実施する負担軽減制度の水準を維持することについてです。      
 国は、今回の生活保護基準の見直しに伴う他の制度への影響について、それぞれの実態等を十分考慮しながら、できる限りその影響が及ばないよう対応する方針を、平成25年2月に示しております。
 区は、平成25年度においては、国の対応方針を受け、また、改定が年度途中の8月に行われることから、経過的な取組みとして、できる限り他の負担軽減制度に影響が及ばないよう対応いたしました。
 平成26年度については、早急に検討してまいります。

 次に、現状維持を国等へ申し入れることについてのお尋ねです。
 国等においては、国の対応方針に沿って、それぞれ制度の趣旨や目的、実態等を考慮し対応を取るとしていることから、申し入れを行うことは考えておりません。

【教育長答弁】
 就学援助の認定基準の引き上げについてのお尋ねです。
 就学援助は、学校教育法第19条に基づき、経済的理由によって、就学困難と認められる児童・生徒の保護者に対し、必要な経費を援助する制度です。
 平成26年度の就学援助については、生活保護基準の見直しに伴う区の対応方針に沿って検討してまいります。


《再質問2》
 生活保護基準の見直しにより影響を受ける施策への対応について
《質問要旨》
 国は、できる限り影響がでないようにするという方針を打ち出している。もう一度答弁を。
《区長答弁要旨》
 平成25年度は、国の対応方針及び改定が年度途中に行われることから、この影響を勘案し、経過的な取組として、区の対応方針を策定した。
 平成26年度の対応については、国の対応方針の主旨等を踏まえ検討していく。
《教育長答弁要旨》
 平成25年度については、区の対応方針に基づいて実施している。平成26年度についても同様と考えている。


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9. 寡婦(夫)控除のみなし適応について

 寡婦(父)控除の「みなし適用」で保育料や住宅家賃を軽減する自治体は、新宿区や八王子市、国立市、日の出町が実施しており、千代田区、文京区、豊島区と立川市が今年4月から実施予定です。
 みなし適応については、婚外子の遺産相続をめぐる裁判で、最高裁は「婚外子であることを理由に不利益を与えてはならない」との判決が出されたことをきっかけに、これからも、多くの自治体に広がっていくことになると思います

 港区での実施を求めるわが党の質問に対し、区長は「 非婚のひとり親家庭に対する保育料などへの寡婦控除のみなし適用につきましては、子どもの貧困への対応、ひとり親家庭への支援、受益者負担の観点等から、引き続き、検討してまいります。」との答弁を繰り返してきました。
 早急に保育料や住宅家賃等の「みなし適用」を行うべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、寡婦(夫)控除のみなし適用についてのお尋ねです。
 非婚のひとり親家庭に対する保育料などへの寡婦控除のみなし適用につきましては、子どもの貧困への対応、ひとり親家庭への支援、受益者負担の観点等から、引き続き、検討してまいります。


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10. 民生・児童委員の確保と活動費の引き上げについて

 民生・児童委員さんは区民の方にとっては一番身近な相談相手であり、区民と区の橋渡し役としてもその活動は大変重要です。近年、若い子育て世代や、高層マンション住まいの方が増え民生委員さんの活動も困難な状況が生まれています。
現在、民生・児童委員が欠員となっているのは22人で平成16年から欠員状態が続いている地区もあります。
 一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯、核家族や一人親世帯が増加しており、認知症の早期発見や地域の高齢者の見守り、子どもの虐待や子育て相談等々民生委員の果たす役割も大きくなっています。
①早急に欠員となっている地域をなくすよう取り組むこと
②欠員となっている地域の対応について、地域住民にわかりやすく情報提供すること
③活動を保障するために活動費を増やすこと。
それぞれに答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、民生・児童委員の確保と活動費の引き上げについてのお尋ねです。
 まず、民生・児童委員の確保の取組についてです。
 区は、民生・児童委員の役割や重要性を広く周知するとともに、委員の欠員については、各地区総合支所が、町会・自治会など地域の方々と協力して、新たな民生委員候補者の選任に努めております。
 昨年12月の一斉改選では、新たに23大の民生・児童委員を選任することができました。
 引き続き区は、地域の実情に精通し、熱意のある方が民生・児童委員になっていただけるよう取り組んでまいります。          

 次に、情報提供についてのお尋ねです。
 担当区域の民生・児童委員が欠員の場合は、ひとり暮らし高齢者実態調査、寿商品券の配布等について各地区総合支所が対応するとともに、地域の見守り等については近隣の民生・児童委員や高齢者相談センター等が協力して対応しております。
 また、個別の相談が区にあった場合は、その内容に応じて近隣の民生・児童委員を紹介しております。
 今後区は、民生・児童委員が欠員となっている地区のこのような対応について、わかりやすくホームページ等で情報提供してまいります。

 次に、活動費を増やすことについてのお尋ねです。
 民生・児童委員に、給与は支給はされていませんが、交通費や通信費に充てる活動費として、都負担金8,600円と区が加算しております2,500円を合わせ、月額11,100円を支給しております。
 区といたしましては、民生・児童員が円滑に活動できるよう支援してまいります。


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11. 喘息医療費無料の継続について

 昨年(2013年)12月に東京都は喘息医療費助成制度を見直す方向を明らかにしました。医療費の助成制度は喘息の発作に苦しむ患者さんが東京都や国に損害賠償を求めた「東京大気汚染訴訟」の和解を受けて、2008年から東京都がはじめました。対象は東京都内に1年以上住んでいる喘息患者さんで現在77、000人(港区は2014年1月末920名)が助成を受けています。喘息は完治が難しい病気で、患者さんは発作が起きたときの息苦しさに耐え、またいつ発作が起きるかわからない不安と一生付き合っていかなければなりません。助成制度のおかげで、医療にかかりやすくなり、症状が改善する患者さんも増えています。
 東京都は財源不足を理由に新たな患者さんの認定は、2015年3月で打ち切り、患者負担を2割にする方針です。この方針を受けて、東京あおぞら連絡会と東京公害患者と家族の会は医療費無料化継続を求めて、この寒空の中都庁前で座り込みを行っています。
 こうした改悪を許さないために、医療費助成制度の継続と新規の患者さんの認定について継続するよう東京都に申し入れるべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
 最後に、ぜん息医療費無料の継続を東京都へ申し入れることについてのお尋ねです。
 東京都大気汚染健康被害者医療費助成は、昭和47年に事業開始され、平成19年8月「東京大気汚染訴訟」の和解に基づき、全年齢に対象拡大し、平成25年に事業の見直しを行うことになっておりました。
 平成25年都議会第4回定例会において、見直しについての東京都の方針が示され、今も関係者と調整中であると聞いております。
 現在でも区では、毎年100人前後の新規認定者がおり、ぜん息には定期的な受診と継続的な治療が必要であるため、事業の存続を希望しているところです。
 今後も引き続き、東京都の見直しの状況を注視しながら、都内区市町村の動向も踏まえ、機会をとらえて東京都へ要望してまいります。


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