日本共産党 港区議団
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日本共産党港区議員団の代表質問と答弁


質問者 熊田 ちづ子 議員




1. 港区平和都市宣言の立場から、「戦争法案」に反対を表明することについて

 安倍自公政権は、多くの国民の反対の声を無視して、衆院で強行採決しました。しかし国民はあきらめるどころか、怒りの声と運動が大きく広がっています。子育て中のママ、高校生、大学生、憲法学者をはじめとした大学の先生、文化人、演劇人、高齢者、最高裁元長官、歴代の法制局長官、ありとあらゆる人たちが「戦争法案」反対、「憲法9条を守れ」の一点で運動を広げています。どの世論調査でも6割以上が反対、8割が説明不足と言っています。安倍政権のやっていることは、憲法の否定と民主主義の否定です。
 国会審議を通じて、時の政府の判断一つで、アメリカの引き起こす戦争に自衛隊が協力させられることが明らかになりました。(イラク、アフガンのような戦争に)さらに重大なのは、地方公共団体である港区や指定公共機関である独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人が組み込まれます。さらには国民にも「必要な協力をするよう努める」と定められています。
 アメリカの引き起こす戦争に、国民総ぐるみで協力させられることになります。
 憲法9条で定めた「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」ことからも「戦争法案」は相いれないものです。
8月30日には「戦争法案廃案!安倍政権打倒!8・30国会10万人・全国100万人大行動」が行われました。国会周辺には12万人が集まり、全国一斉に「戦争法案廃案!」のコールをひびかせました。 
区民の命と暮らし、財産、職員の生命を守る立場の区長、港区平和都市宣言で高く掲げた「世界の恒久平和」のためにも、「戦争法案」にはきっぱりと反対の立場を表明すべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
最初に、港区平和都市宣言の立場から安全保障関連法案に反対を表明することについてのお尋ねです。
区は、昭和60年8月15日に核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願い「港区平和都市宣言」を行いました。宣言当時と今も平和を願う区の姿勢に変わりはありません。本年は、30周年の節目を迎えます。多くの記念事業などを実施し、幅広い世代の区民が改めて平和の大切さを考えるきっかけとなるよう、努めてまいります。
安全保障関連法案につきましては、国がその責任において国会に提出し、現在審議をされているところです。区として、反対を表明することは考えておりません。


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2. 指定管理者制度における労働条件の確保について

 保育園や特別養護老人ホームなどの仕事は、子どもや高齢者が相手だけに、とりわけ、そこで働く人の役割が重要です。
 しかし、指定管理者制度や委託契約の場合、事業計画を評価することから、具体的な事業内容は当然評価の重要な要件となりますが、事業全体の契約金額がおおきな要件となります。
 港区との契約を考えた時、仕事をとるために低い金額を提案するため、削減できる対象は人件費が大きな部分を占めることになります。そうなると、経験の少ない若い人が中心とならざるを得ません。また、少しでも労働条件の良いところがあれば退職してしまいます。
 芝浦橋保育室のように、保育士が集まらずに当初予定した定員を大幅に削減せざるを得ない事態がおきています。
 特に介護や保育現場は働く人が宝です。区職員と同等の労働条件を保証しなければ、人材確保はできませんし、短期間で退職することになります。
 指定管理者などが、区職員並みの労働条件が確保できるよう、2016年4月1日施行される「区が発注する契約に従事する労働者等の労働環境確保の促進に関する要綱」を指定管理にも適用すべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、指定管理者制度における労働条件の確保についてのお尋ねです。
区では、これまでも指定管理者を選定する段階で、労働環境に関するチェックを行うとともに、指定管理者に対して労働条件等について定期的に確認を行っております。
また、社会保険労務士による労働環境モニタリングを通じて、最低賃金法を含む労働関係法令の遵守等、指定管理者制度導入施設で働く従業員の皆様の労働環境の確保に取り組んでおります。
指定管理者制度において、今回定めました、区が発注する契約に従事する労働者等の労働環境確保の促進に関する要綱を、直接適用することは適当でないと考えておりますが、最低賃金水準額の設定も含めまして、要綱の趣旨を踏まえた労働環境の確保策について引続き検討してまいります。


《再質問1》 
 指定管理者制度における労働条件の確保について

《質問要旨》
 「区が発注する契約に従事する労働者等の労働環境確保の促進に関する要綱」を指定管理者制度導入施設で働く労働者についても適用するべき


《区長答弁要旨》
 従前から、指定管理者制度導入施設については、今回の要綱で定める労働関係法令だけでなく、労務管理や労働者に対するアンケートを含む、労働環境モンタリングを実施してきた。また、要綱の内容と照らし合わせると、賃金給付状況の確認方法や下請再委託先への適用等について、そのまま適用できない部分がある。今後、指定管理者制度における区の最低賃金水準額の設定等について、要綱の趣旨も踏まえて検討していくこととする。いずれにしても適切な労働環境が維持されるよう努める。


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3. 小規模事業者登録制度の活用について

 この制度は、入札参加資格のない中小業者を登録し、自治体が発注する小規模な工事や修理、物品購入や委託契約などに受注機会を拡大する制度です。
 港区でも2004年(平成16年)から取り組んでいます。しかし、各部署で十分活用されていないようです。
 各部課や学校、区の各施設などにこの制度の主旨を徹底するとともに、登録名簿の活用、地元業者の活用を徹底し中小業者の受注拡大を図るべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、小規模事業者登録制度の活用についてのお尋ねです。
区では、地域経済の活性化を目的といたしまして、入札参加資格を有しない区内中小事業者が、区の契約に参加し、受注機会が確保できるように、小額で簡易な契約を発注する小規模事業者登録制度を、平成16年1月から実施しております。
今後も引き続き、職員に対し、制度の周知を図り、幅広い業務において、より多くの区内中小事業者への発注につながるよう努めてまいります。


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4. 国有地、都有地等の活用について

 今まで機会あるごとに、国民、都民、区民の貴重な財産が大企業のもうけに提供されてきた実態を明らかにし、区民のための活用を提案してきました。
区が手を打たなかったために多くの国公有地が三井・三菱など大手不動産業者に提供され続けてきました。南青山2-7の国家公務員宿舎跡地も売りに出され9月9日に入札がはじまりました。
国民の貴重な公有財産が大企業のもうけに利用されてしまいます。

今回は赤坂7丁目の都営住宅跡地(台町アパート)の活用についての質問です。待機児解消のために多くの私立認可園が誘致されましたが、その多くはビル内の保育園で、園庭もない、プール遊びもできないといった新たな課題があります。子どもたちが長時間過ごす保育環境を整えることは重要な課題です。台町アパートの跡地については、園庭のある保育園用地としての活用を図るべきです。答弁を求めます。

 南青山4丁目のホテルフロラシオン青山は昨年末で閉鎖。南青山5丁目の農林水産省共済組合南青山会館跡地(農林省の宿舎を含む)は今年の2月末で営業をやめ、現在解体中です。
 前にも提案したことがありますが、高齢になっても介護のお世話にならなくても良いように、日頃から体力を維持できるように運動ができる場を青山・赤坂地域につくることです。
 新しいスポーツセンター、介護予防の施設「ラクっちゃ」は港区の中でもっとも東側で、青山、赤坂地域から通うのは大変です。
 フロラシオン青山跡地や農林水産省共済組合南青山会館跡地は高齢者が気軽に体力維持のための運動施設として、歩くプールや、介護予防のための施設建設を進めるべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、国有地、都有地等の活用についてのお尋ねです。
まず、赤坂7丁目都営住宅跡地の保育園用地としての活用についてです。
東京都から、当該用地の跡地活用については未定と聞いておりますが、引き続き情報収集に努めてまいります。

 次に、ホテルフロラシオン青山跡地等での介護予防のための施設建設についてのお尋ねです。
南青山4丁目のホテルフロラシオン青山跡地及び南青山5丁目の南青山会館跡地とも、売却に向けて準備中と聞いております。
今後も、国公有地の動向について、情報収集に努めてまいります。


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5. 介護保険制度について

介護保険制度が2000年に導入されて以来、最大の制度改悪が行われました。事業者に支払われる介護報酬の2.27%の引き下げ、介護保険料の引き上げによる負担増、利用料の1割から2割への引き上げ、要支援者はずし、特養ホームの入所者制限など、介護利用者や事業者へ次から次へと深刻な問題をもたらすことになります。社会全体で介護を支えると導入された介護保険制度でしたが、家族の負担は軽減されていません。Aさんは一人暮らしの母親の介護のために、定年前に介護退職を余儀なくされ、蓄えを取り崩して生活しており、今後のことが不安でならないと言います。こうした介護退職者は全国で毎年10万人以上に上っています。8月30日に放送されたNHKスペシャル「老人漂流社会」第4弾「親子共倒れを防げ」の中でも介護離職による親子共倒れの深刻な実態が取り上げられました。
また一人暮らしで年金だけでくらす経済的に厳しい高齢者は介護が必要になって一人で生活ができなくなった時の行き場がなく高齢者相談センターやケアマネなど現場では大変苦労しています。これ以上の介護崩壊を許さないために、更に安心して老後を迎えられるために取り組んでいきます。

7月末の特養ホームの申込者は471人で前期(1月末の申込者)と比べ34人増えています。特養ホームの入所対象者は原則要介護3以上となったため、対象から外される要介護1・2の方の申し込みは前期と比べ25人減って33人です。申し込みをあきらめた方が増えていることは大きな問題です。施設介護を希望する要介護1・2の方の支援策を検討すべきです。答弁を求めます。

入所申し込み者のうち、要介護4の方は170人、前期と比べ47人増。要介護5の方は114人で前期と比べ1名増で、重度の方の申し込みが増えています。常に約400人の待機者がいる状態です。そのうちの半数以上は要介護度4・5と介護度の高い方たちです。
3月にこれまで元気だった父親が倒れ、介護が必要になったKさんは30歳代で介護問題に直面しています。最初に入院した病院からは約1ヶ月でリハビリの病院へ転院。2度目の病院も長くても9月中旬までと言われ、現在3カ所目の病院に転院しています。倒れて半年で3カ所も病院を替わっています。落ち着いたと思ったら転院先を探さなければならず、仕事をしながらの介護と病院探しに家族も疲れています。父親が落ち着ついて療養できる場所がなくてかわいそうだと話しています。  
この方のように介護認定がおりて時間が短い方は点数も低く、特養に申し込んでも、実際に入所できるまでは時間がかかります。介護は突然にやってきます。多くの方が初めての制度にとまどいながら病院や老健施設等を転々としながら、やっと特養ホームに入所するといった経過をたどっています。
待機者を出さないために、南麻布に計画している特養ホームについては、できるだけ早急に建設できるようすべきです。答弁を求めます。

今回の改悪で低所得者の介護施設入所者の補足給付の改悪が行われました。補足給付は低所得者が、特養などの施設入所や短期入所サービス(ショートスティ)を利用する際の食事と居住費が軽減されていました。今回の改悪で資産要件が加わり、単身者で預貯金1,000万円、夫婦の場合、2,000万円を超える場合は補足給付が受けられなくなりました。来年8月からは遺族年金や障害年金などの非課税年金も所得として判定され、対象者がさらに絞られます。港区ではこれまで補足給付をうけられていた方は1,041人です。今回の改悪で対象から外される方が7月末時点で、96人。申請書を提出されていない方が373人もいます。
① 補足給付から資産要件を外すよう、国に要望すべきです。
② 改善されるまで区として、これまでの対象者へ全額助成すべきです。
③ 補足給付の対象者であるにもかかわらず、認知症があったり、高齢者のみの世帯など必要な書類等の提出ができないために受けられない方がでないよう、個々の状況に合った支援を行うべきです。答弁を求めます。

今回の改悪では、合計所得160万円(年金収入280万円)(介護保険区分第7段階82,434円/年)以上の方は、これまで利用者負担が1割から2割に引き上げられました。港区では7月末現在8,657人中2,078人が2割負担になります。2割になってサービスを減らさなければならないとの声が上がっています。同時に高額介護サービス費の負担上限額も課税世帯で月37,200円だったものが、現役並み所得者がいる世帯は月44,400円に引き上げられました。介護を必要とする方へのひどい負担増となります。
介護サービス削減につながる利用料の2割負担はやめるよう国に求めるべきです。2割負担となるボーダーライン層に区独自で助成すべきです。答弁を求めます。

介護が必要になった方や要介護認定を受けている方でも、状態が悪化し要介護の区分変更を必要とする方はたくさんいます。本来なら、申請後30日以内に 認定結果を出さなければなりません。認定結果が出るまでに1ヶ月以上かかっているケースがH27年4月から7月に審査判定した3,105件中2,033件と65.48%にものぼっています。おくれる理由として、主治医の意見書の遅れ、認定のための調査票の遅れ、介護認定審査会での審査判定まちと、いずれも利用者には無関係の遅延理由です。介護を必要とする方、介護状態が変化し、区分変更を行った方は、一日も早い、認定結果を待っています。認定がおりないためにサービスが受けられない。特養への入所申し込みができない。状態が悪化しているのにサービスを増やせないなど、利用者や家族、介護の現場にしわ寄せが来ています。こうした状態を放置すべきではありません。少なくとも法で決められている30日以内での判定を守るのが、保険者としての責務です。原因となっている、主治医の意見書、認定調査票の遅れ、介護認定審査会の判定審査まちを改善するための対策を早急に取るべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、介護保険制度についてのお尋ねです。
まず、施設介護を希望する要介護1・2の方への支援策についてです。
特別養護老人ホームの入所要件は、原則要介護3以上ですが、認知症や知的障害、精神障害を伴い、日常生活に支障が生じる症状等がある場合は、要介護1・2の方でも入所対象者としております。また、認知症高齢者グループホーム、老人保健施設、介護型ケアハウス、小規模多機能型居宅介護施設については、要介護1・2の方の利用が可能です。
区は、今後も、高齢者が住み慣れた地域で安心して住み続けられるように、特別養護老人ホーム、認知症高齢者グループホーム等の整備を着実に進めてまいります。

次に、南麻布に計画している特別養護老人ホームの建設についてのお尋ねです。
 区は、今後の要介護認定者数の増加を見込み、南麻布四丁目用地において、定員100名の特別養護老人ホームを建設することといたしました。
港区基本計画の現在の計画期間後期に当たります平成30年度から32年度までの間に開設をすることができるよう、現在、整備に向けた事業者公募の準備を進めております。

次に、補足給付の支給基準から資産要件を外すよう国に要望することについてのお尋ねです。
国は、持続可能な介護保険制度を確保するため、現役世代の過度な負担を避けるとともに、高齢者世代の負担の公平化を図ることについて、社会保障制度改革国民会議等で議論した結果を踏まえ、介護保険制度を見直し、応能負担の観点から補足給付の支給要件に、預貯金等の資産状況を取り入れることとしました。
このことから、区は、補足給付の支給基準から資産要件を外すよう国に要望することは考えておりませんが、今後も区民に、制度見直しの趣旨や内容を丁寧に周知し、理解を求めてまいります。

次に、補足給付の支給が資産要件により非該当となった人に区が助成することについてのお尋ねです。
今回の介護保険制度の見直しにより、補足給付の支給に資産要件が追加された理由は、一定額以上の預貯金等を保有し、費用負担能力が高い人に対し、保険料を財源とする補足給付を行うことが、在宅で暮らす方や保険料を負担する方との公平性を欠くという考えによるものです。
このことから、区が独自に助成することは考えておりません。


次に、補足給付の支給申請手続きについてのお尋ねです。
補足給付を受けるには、本人または家族等が申請し、「介護保険負担限度額認定証」の交付を受けることが必要です。
区は、毎年、対象者に申請書を送付してお知らせするとともに、申請書の提出がない場合には、再度申請書を送り、提出を促しています。また、申請書は、本人に代わって、家族や成年後見人、高齢者相談センターやケアマネジャーなどを通じて提出することも可能です。
今後も、対象となる人が必要なサービスを受けられるよう、きめ細かな支援に努めてまいります。


次に、利用料の2割負担を止めるよう国に申し入れることについてのお尋ねです。
国は、社会保障制度改革国民会議等での多面的な議論を踏まえ、介護保険法を改正し、平成27年8月から一定以上所得のある人の介護サービスの利用者負担割合を1割から2割へ引き上げました。
区は、利用料の2割負担を止めるよう国に申し入れることは考えておりませんが、区民からの問い合わせや相談に丁寧に対応し、引き続き制度の趣旨や内容をご理解頂けるよう努めてまいります。

次に、利用料が2割負担となる基準下限額に近い所得の人への助成についてのお尋ねです。
今回の介護保険制度の見直しによる2割負担の導入は、費用負担の公平化の観点から応分の負担を求めるものであり、区として独自に助成することは考えておりません。

次に、要介護認定についてのお尋ねです。
区民にとって要介護認定は、介護サービスの種類や利用回数等を決めるために必要なことから、区は、これまでも法定期間内に要介護認定を行うため、申請受付後直ちに認定調査の日程を調整することや、介護認定審査会の開催回数の増加等に取り組んでまいりました。
今後も、認定調査の迅速な実施や、介護認定審査会の開催回数の更なる増加に努めるとともに、区として医療機関に対して、要介護認定の法定期間内実施の重要性をご理解いただき、主治医意見書の早期作成に向けた協力をお願いするなど、30日以内に要介護認定を行えるよう取り組んでまいります。


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6. 精神障害者にも心身障害者福祉手当を支給することについて

 この問題はこれまで何度も質問してきました。初めての質問にたいし区長は「遡及を含めて検討する」と答弁しました。(2006年10月4日:平成17年度決算総括質問)しかしいまだに精神障害者は排除されたままです。
 港区には様々な事業があります。法律改正や施行に合わせて障害者の施策に精神障害者も含む改正が行われてきました。スポーツセンターでは、「精神保健及び精神障害や福祉に関する法律」の改正に伴い、平成20年7月に利用料免除対象を「心身障害者」から「障害者」に改め、精神障害者も含む規則の改正が行われています。
 駐車場、駐輪場、福祉会館(現いきいきプラザ)では、平成18年4月の障害者自立支援法の施行に伴い、精神障害者も免除対象に拡大しました。
 法律と条例で運営される地方自治体である港区のそれぞれの担当部署の対応は正しい対応です。
 ところが「心身障害者福祉手当」を所管する障害者の専門窓口である「障害福祉課」では未だ見直しがされていません。
 品川区(1978年:昭和53年4月~)、杉並区(2011年:平成23年8月~)、足立区(2015年:平成27年4月~)に続いて、大田区長が「具体的な検討を進めている」と答弁、実施の方向です。
港区で実施できない理由はありません。
障害を理由とするあらゆる差別を解消するため、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が2016年、来年4月に施行されます。それを受けて区は、保健福祉支援部を担当する副区長を会長に部長級職員で構成する「港区障害者差別解消推進会議」を8月25日に設置し、全庁を上げて、障害を理由とする差別の解消に向けた取り組みを開始することになりました。差別の解消が進むことを大いに期待をいたします。その第1歩として、精神障害者にも心身障害者福祉手当の支給を決断すべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、精神障害者への心身障害者福祉手当の支給についてのお尋ねです。                   
 区は、現在、精神障害者一人ひとりが地域で自立し、安定した生活を営むために必要なサービス水準の向上に、重点的に取り組んでおります。
心のバリアフリーの推進や、精神障害者の経済的な自立支援のための就労の拠点づくりなどのほか、平成28年4月には、あいはーと・みなとが事業の継続性をさらに高め、安定的により充実したサービスを提供できる区立施設として新たにオープンをいたします。また、同じく4月には、南麻布五丁目において、区内2か所目となる精神障害者グループホームを開設いたします。さらに、グループホームからアパートなどへの一般住宅への転居を支援する、障害者単身生活サポート事業も計画しております。
区では、こうした施策を積極的に実施していくことから、現時点では、精神障害者を心身障害者福祉手当の支給対象に加えることにつきましては、検討課題の一つと考えております。


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7. 都営住宅、区営住宅の屋上部の改善について

7月末、芝5丁目の都営住宅で、最上階の方たちから、「暑くてたまらない」「部屋の温度とタンスの上に置いた温度計は2度高くなっている」「冷房を付けてもなかなか冷えない」「夏場に体調を崩してしまう」等々、意見や要望が寄せられました。港区が地球温暖化対策として取り組んでいる高反射率塗料で塗装することで、建物の蓄熱を抑制し、冷房効果が向上するとともに冷房機器からの排熱が減って省エネだけでなく、ヒートアイランド対策にも効果的とうたっています。これによって、屋根の表面温度が最大で10℃から15℃抑制することができるとなっています。
都営住宅の屋上部の改善については、以前も決算特別委員会で取り上げ、屋上の改修がされていない区内の都営住宅について、改善をしていただくよう東京都に要請をしていただきました。改めて、早急に改善するよう東京都に要望すべきです。答弁を求めます。

7カ所の区営住宅の屋上部は断熱材は使用されていますが、遮熱塗装がされている住宅は1カ所もありません。早急に遮熱塗装を行うべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、都営住宅、区営住宅の屋上部の改善についてのお尋ねです。
まず、都営住宅の改善を東京都に要望することについてです。
区といたしましても、真夏に最上階の居室の温度が上昇する現状を踏まえ、東京都に対し、屋上部を改修するよう要望してまいりました。
今後も、引き続き、早急に改修工事を実施するよう、要望してまいります。

次に、区営住宅の遮熱塗装についてのお尋ねです。
区は、区営住宅の屋上に施工した断熱材による改修工事の効果を検証し、その状況に応じ、遮熱塗装も含めた暑さ対策に取り組んでまいります。


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8. 東京メトロの青山1丁目、外苑前駅、大江戸線赤羽橋の出入り口の新設について

 赤坂方面の開発もあり、青山1丁目の赤坂方面の乗降客が急増しています。朝のラッシュ時は青山ツインビルの「4北出入口」からの交差点は人があふれて大変です。赤坂郵便局前に出られるように地下通路をつくることで、混雑の解消が図れます。
 外苑前駅は国立競技場や神宮球場でのイベントの際の混雑は大変です。また、青山通りの信号が長いため、青山通りからスタジアム通りに左折する車が並びます。スタジアム通り下に地下鉄からの通路・出入口(増田屋前の広場辺り)をつくることで、人の流れも車の流れもスムーズになります。
 関係機関と協議し、地下通路の設置をすすめるべきです。
 答弁を求めます。

大江戸線の赤羽橋駅の赤羽橋側の出口は多くの通勤・通学や東京タワーを訪れる観光客で、朝夕は狭い歩道に人があふれて、危険な状況です。これまでも歩道の拡幅など改善を求めてきましたが、高速道路や川のそばにあるという立地条件からなかなか対策が見つからないできました。今後更に観光客が増加することは明らかです。
赤羽橋側の利用者の多くは、三田国際ビルや済生会病院への患者さんです。
三田国際ビルなどの協力も得て三田1丁目側に新たな出入り口を作るよう関係機関と協議すべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、東京メトロと都営地下鉄の通路と出入り口の新設についてのお尋ねです。 
区内での開発事業の活発化や国内外からの観光客の増加に伴い、地下鉄利用者が急増していることは認識しております。
また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向け、地下鉄駅周辺のまちづくりも活発化し、より一層の地下鉄利用者の増加が今後予想されます。
ご質問にありました青山一丁目、外苑前、赤羽橋の各駅の出入り口の利用状況や周辺状況を確認し、必要に応じまして鉄道事業者など関係機関に対しまして、対応策を要請してまいります。


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9. 五之橋の架け替えについて

古川調節池の工事は、2015年度末の完成めざして順調にすすんでいると
のことです。
 それと並行して、五之橋を安全に通行できるようにするため歩道を確保するため、五之橋の架け替えに向けて設計など準備もすすめられています。
 東京都との協議を急ぎ、計画の前倒しで、一日も早く区民が安心して通行できるようにすべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、五之橋の架け替えについてのお尋ねです。
五之橋の架け替え工事につきましては、東京都が実施している古川地下調節池の工事が完了し、五之橋の橋桁に設置している電力ケーブルを移設するなどの工程を経てからの着手になります。
古川調節池の取水開始は当初予定どおり平成28年4月と聞いておりますので、区は早期架け替えに向け、河川管理者である東京都や交通管理者である警視庁等の関係機関と鋭意協議を進めております。
今後も、速やかに工事着手できるよう努めてまいります。


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10. ちぃばすの改善について

区民要望の強い「田町ルート」「芝ルート」の田町駅前を「みなとパーク芝浦」まで延伸(周回)させるべきです。
答弁を求めます。

「青山ルート」の路線の改善についてです。
日赤病院前に行く経路を六本木ヒルズ→赤坂見附駅だけでなく、赤坂見附駅→六本木ヒルズにも導入したため、同じ道路を往復しなければならない複雑な経路になってしまいました。路線の変更を喜んでいる人がいる一方、西麻布の人たちは青山ピーコックで買い物して荷物を持ったまま、日赤医療センターへ延伸した分大変です。路線(経路)の改善が必要です。
六本木ヒルズ→赤坂見附方面行きについては、六本木通りから日赤通りに入り、日赤医療センターに、そこから青山高樹町バス停経由で六本木通りを右折して南青山7丁目バス停経由で南青山6丁目に行く。赤坂見附駅→六本木ヒルズ方面行きについては、少しでも短縮するために、日赤医療センターから日赤通りを経由して六本木通りを右折、富士フィルム前に南青山7丁目バス停を移動することで一定の改善ができると思います。
早急に改善に取り組むべきです。また混雑緩和と利用拡大のために運行時間を15分間隔に改善すべきです
答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、ちぃばすの改善についてのお尋ねです。
まず、みなとパーク芝浦までの延伸についてです。
区では、これまで田町駅東口からの田町ルート、芝ルートを延伸することについて、経路の変更、ダイヤ調整、車両の待機場所や運行経費等について検討するとともに、交通管理者とも協議を重ねてまいりました。
その過程では、みなとパーク芝浦からの出庫時の安全確保等が課題となっております。
今後、これらの課題解決に向け運行事業者と取り組んでまいります。

最後に、青山ルートの路線と運行時間の改善についてのお尋ねです。
青山ルートにつきましては、平成27年6月にルート変更を行いました。変更後さまざまなご意見が寄せられています。利用状況や利用者の声の検証を踏まえたうえで、運行に関する改善策を検討してまいります。
また、運行間隔につきましては、間隔を短くすることにより、サービスの向上が図られる一方、車両購入費や人件費など運行に伴う経費が大きく増大することとなります。今後も利用者の推移や収支率への影響などを考慮し、引き続き検討してまいります。


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11. 区立運動施設・野球場の利用時間等の拡大について

 青山運動場・野球場はグランド下に埋設された下水管が壊れ長期にわたって使用できません。利用者からはいつから使えるのか、苦情が寄せられています。
 改修を急ぎ早く使えるようにすべきです。
 当面の対策として麻布野球場の利用時間を拡大することで、利用者の便宜を図ることができます。
 具体的には11月の19時~21時、12月の17時~19時、3月の17時~19時、19時~21時の利用ができるようにすべきです。
 答弁を求めます。

【教育長答弁】
ただいまの共産党議員団を代表しての熊田ちづ子議員の質問に順次お答えいたします。
最初に、区立運動施設・野球場の利用時間の拡大等についてのお尋ねです。
まず、青山運動場・野球場の改修についてです。
青山運動場の野球場はセカンド附近の陥没により、本年3月以降、利用を休止しております。
その後、原因の究明と利用者の安全を確保するためグランド内を広範囲にわたり慎重に調査を実施し、工事手法の検討を行ってまいりました。
10月中旬には、復旧工事に着手し、人工芝の張替え等を行い、12月下旬に工事完了、来年1月中旬に利用再開の予定で進めております。

最後に、麻布野球場の利用時間の拡大についてのお尋ねです。
青山運動場の野球場の利用休止に伴い、利用者には野球の利用ができる青山中学校校庭の夜間開放や江戸川河川敷グラウンドをご案内し、利用していただいております。
麻布野球場については、テニス、野球の打球音、利用者の歓声やかけ声、照明の明るさなど、日常生活に及ぼす影響について近隣住民からご意見が寄せられており、現時点では利用時間の拡大は困難な状況です。


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