日本共産党 港区議団
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予算特別委員会における共産党議員団の総括質問


質問者 熊田ちづ子

  1. ヒバクシャ国際署名・平和首長会議が呼びかけている署名について
  2. 麻布米軍ヘリポート基地撤去50周年の取り組みについて
  3. 震災復興基金の活用について
  4. 区職員などが健康で働ける環境づくりについて
  5. 住宅地における飲食店等の深夜営業による騒音等の規制について
  6. 台場地域に移動する介護ヘルパー支援策について
  7. 都有地を活用した保育園建設について
  8. はつらつ太陽で実施している「重症心身障害者通所事業(あおぞら)」について
  9. 精神障害者にも心身障害者福祉手当を支給することについて
  10. 国民健康保険料の区民への影響について
  11. 環状4号線道路計画について
  12. 汐留地区(都道481号)の階段設置中止について
  13. 就学援助の入学準備金について
  14. 授業で使う柔道着は、教育委員会が用意することについて
  15. 品川北ふとう公園(グランド)の整備について
  16. 小規模・中規模の町会支援策について要望

日本共産党港区議団を代表して総括質問をおこないます。

1. ヒバクシャ国際署名・平和首長会議が呼びかけている署名について

本会議でも、予算各款審議でも質問しました。今後、条約交渉会議が国連本部で始まり、実効ある法的措置などが議論され、秋の国連総会に報告されます。
 今回の交渉会議で核兵器禁止条約の締結へ、核保有国政府を禁止条約に巻き込んでいく必要があります。唯一の戦争被爆国である日本で、「ヒバクシャ国際署名」、「平和首長会議」の「要請署名」がどれだけ集まるかが決定的です。
 区のホームページから、これらの署名がわかりやすくアクセスでき、「核兵器廃絶に関する署名」に多くの区民が署名しやすくする工夫を求めます。あわせて、区長が率先して署名することを重ねて強く要望します。



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2. 麻布米軍ヘリポート基地撤去50周年の取り組みについて

昨年の決算委員会でも質問しました。今年は港区議会が、最初にヘリ基地撤去の決議をしてから50周年の節目の年です。区と区議会と区民が一体となって撤去運動をしてきた経過からも、節目の年としての企画を組み・運動をしていきたいと私たちも思っています。区として、どのような節目の取り組みをするのかお答えください。

 議長と各会派のみなさんに要請します。区議会が基地撤去決議をして、50年の年にふさわしく、可能な範囲で議会としての意思表示をする集会や行事など工夫できないか、知恵を出し合って具体化するよう要請します。

【区長答弁】
最初に、麻布米軍ヘリポート基地撤去50周年の取組についてのお尋ねです。
これまで区は、基地撤去の要請を区議会と区民の皆さんとともに継続して行ってまいりました。
現在、これまでの要請行動の変遷や、基地の沿革や概要、基地が存在することによる近隣住民の声などを、区のホームページで掲載することや、リーフレットの作成について準備を進めております。
こうした取組により、基地の実態を広く周知し、多くの区民に返還の取組にご理解、ご協力いただくことを大きな力とし、引き続き、基地の早期撤去を要望してまいります。


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3. 震災復興基金の活用について

今定例会に、震災復興基金条例が提案され、可決される見通しです。
 条例は、この基金を「震災後の区民生活の再建並びに産業及びまちの復旧復興に要する経費の財源にあてる」と規定しています。4月以降500億円を基金に積み立て、今後5年間で1千億円積み立てます。国や東京都からの支援・助成を待つのではなく、震災後、区として速やかに復旧・復興をめざすということです。
 区民生活と産業、まちの復旧・復興めざすわけですから、例えば、住宅再建の国の基準は全壊で300万円などと現行制度はなっていますが、港区として上乗せすることが望まれます。区もその立場でこの基金を立ち上げたと思います。区長の見解を求めます。

【区長答弁】
次に、震災復興基金の活用についてのお尋ねです。
震災復興基金は、区民生活の再建、中小企業の事業の再開や継続、小中学校や公共施設などインフラ等の復旧・復興を、国及び東京都に先駆け、区が速やかに実施するために活用いたします。
活用にあたりましては、復旧・復興状況に応じて、国の制度への上乗せなども含め、必要な支援が可能となるよう柔軟に対応してまいります。


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4. 区職員などが健康で働ける環境づくりについて

この間も、何回か質問してきました。他の会派からも健康問題や長時間労働を改善する質疑もありました。
 区長部局も教育委員会も安全衛生委員会の活動を強め、「安全衛生ニュース」もそれぞれ発行されています。教育委員会では、全体の安全衛生委員会を定例化し、50人以上の教職員が働く学校では、衛生委員会が開催され取り組みが強まっています。
 区長部局でも、様々な取り組みが始まり、それら全体としての努力は一定評価いたします。
 しかし、問題が解決したわけではありません。例えば、メンタルで休職している方が、合計で22名もいます。
 残業時間で見ても、2014年度は月残業時間が、80時間を超えた方が127名、内100時間超えが38名。年間残業時間の最大の方は970時間です。2015年度では、80時間超えが118人、内100時間超えが43人。年間最長の残業は756時間です。
 こうした残業時間は、過労死危険水域を超えており異常といわざるを得ません。現状認識と改善の対策について区長の見解を求めます。

 厚生労働省が、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を定めました。
使用者が労働時間を適正に把握すること、労働時間管理の責任を負うことなどを定めました。
 労働時間の考え方では、業務に必要な準備作業や着替え時間、作業終了後の清掃などの後始末も労働時間に含まれます。使用者の指示で待機している待ち時間、研修・教育訓練の受講や使用者の指示により行った学習時間なども労働時間となります。
 また、労働時間を適正に把握するための使用者が講ずべき措置について、労働者の労働日ごとの始業・就業時刻の確認・記録、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録を基礎として確認し適正に記録すること。自己申告制により残業時間の管理を行う場合でも、本ガイドラインを労働者に説明することや自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かを入退場記録やパソコンの使用時間の記録など、職場内にいた時間のわかるデータで確認し、このデータで把握した時間と自己申告された労働時間に著しい乖離が生じたときには実態を調査し、所要の労働時間の補正をすること。等々詳細に労働時間管理を使用者が責任を持って行うことを示しました。いわゆるサービス残業を根絶する措置です。
 港区でもこのガイドラインに則り、しっかり労働時間管理を進めていると思いますが、取り組み状況や実際に取り組んでの教訓などについて報告を求めます。

 現行の36協定は、残業時間の上限を、1日6時間、月40時間、年150時間と定めています。しかし、特例規定が設定されており、1日14時間30分、月110時間、年720時間まで残業ができることになっています。
 この特例は、首都直下地震や大規模な自然災害が起こったときに、区の職員が、それこそ区民の命と財産を守るために深夜でも休日でも活動するということが想定されているのだと思います。また、重大なシステム故障とか施設の故障などが発生し、そのまま放置したら区民の命とくらしに重大な支障がでる時に適用されるのだと推測します。
 平常の仕事の中で、この特例が適用されることは無いと確信します。答弁を求めます。

 もし、日常的な仕事の中で、1日6時間、月40時間、年150時間の36協定を超える残業が常態化していれば、それは職場体制の見直しや、人員の補充をすべきです。区長の答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、区職員が健康で働ける環境づくりについてのお尋ねです。
まず、超過勤務の現状認識と改善の対策についてです。
超過勤務の縮減は、組織運営上の喫緊の課題であり、仕事の進め方の抜本的な見直しと、全職員の意識改革が必要であると認識しております。
今後、職員が健康で働きやすい職場づくりを実現するため、超過勤務の縮減やメンタルヘルス対策を一層推進してまいります。

次に、ガイドラインの取組状況や教訓についてのお尋ねです。
区は、勤務状況を管理するシステムを活用し、職員の勤務時間を適切に把握しております。
また、職員が超過勤務を行う際には、管理職が業務内容を把握した上で、事前の申請と事後の確認を徹底しております。

次に、36(サブロク)協定の特例協議の適用についてのお尋ねです。
36(サブロク)協定の特例協議は、みなと保健所における食中毒対策や感染症対策など、臨時又は緊急の業務が生じた場合に行っております。
今後も、職員の適正な労働時間の管理に取り組んでまいります。

次に、職場体制、人員の補充についてのお尋ねです。
職員を配置するに当たっては、業務量や今後の事業展開の見通しを把握し、ICTの活用などによる業務の効率化を勘案した上で、適正な人員を配置することが必要と考えております。
今後も、職員が働きやすい職場環境の整備を図るとともに、行政需要に迅速かつ的確に対応していくために必要な組織体制の構築と適正な職員配置を行ってまいります。


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5. 住宅地における飲食店等の深夜営業による騒音等の規制について

 区内の閑静な住宅地に飲食店が進出し、店内からの騒音、飲食後に店を出た客の話し声や笑い声等による被害は耐え難いものです。
 南青山5丁目の飲食店による被害は約2年続いています。環境課の担当者がいろいろがんばってはいますが、業者がなかなか指導に従わず、いまだに解決の見通しがたっていません。
 あまりのひどさに住民が注意すると、「営業妨害だ」などと恫喝することもあるそうです。
 今まで通りの指導では解決できません。都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)第137条に基づく勧告を行うこと。
 勧告に従わない場合は、139条に基づき「停止命令」を行うべきです。答弁を求めます。

 住宅地への飲食店の進出が区内のあちこちで問題になっています。営業許可は保健所、騒音などは環境課、建築問題は建築課では、区民の安全安心は守れません。環境の悪化で住み慣れた地から転居という事態も起きかねません。庁内での連携を強め、住宅地での飲食店の深夜営業を規制する対策を検討すべきです。
 当面の対策として、営業許可の際、環境確保条例の132条…深夜の営業等の制限、133条…夜間の静穏保持の内容が理解できるような簡易なパンフ(カラーで)を作成し配ること。
 それぞれ答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、住宅地における飲食店の深夜営業による騒音等についてのお尋ねです。
まず、南青山五丁目の飲食店の騒音への対応についてです。
区は、当該飲食店の騒音について、現場での騒音測定を行うとともに、指導を続けた結果、具体的な改善工事についての提案を受け、現在早期の解決に向け協議を進めているところです。
今後、改善の見込みがない場合は、勧告や停止命令も視野に対応してまいります。

次に、住宅地における飲食店の深夜営業の規制についてのお尋ねです。
区は、飲食店の深夜の騒音等について、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」や「食品衛生法施行条例」に基づく指導のほか建築相談など、環境課が中心となり庁内の連携を強めながら、適切かつ強力に指導しております。
今後も区民が健康で安全かつ快適に生活ができるよう、必要な環境の確保に努めてまいります。

次に、深夜営業を行う飲食店に対するパンフレットの作成についてのお尋ねです。
深夜営業をする飲食店等が、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」に規定されている「深夜の営業等の制限」や「夜間の静穏保持」について十分に理解できるよう、分かりやすいパンフレット等を作成し、営業許可手続きの際に事業者に配布してまいります。


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6. 台場地域に移動する介護ヘルパー支援策について

 本委員会審議の中で、台場地域に移動する介護ヘルパー支援の質疑がありました。私たちも支援策が必要だと思います。通常レインボーブリッジを渡って台場へ行くには、品川駅または田町駅からのレインボーバスで210円かかります。ゆりかもめで移動するには、新橋駅からも、竹芝駅からも320円かかります。
 ですから、介護事業者や介護ヘルパーは、交通費をかけて台場地域には行きづらいのです。事業者によっては交通費の半額支給もありますが、それでもヘルパーの個人負担がでます。
 台場地域の移動手段の特殊性を考慮し、区として台場地域へ移動するヘルパーへの交通費補助を実施して支援すべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、ホームヘルパーへの支援策についてのお尋ねです。
介護サービス事業の実施地域内で、ホームヘルパーが移動に要する交通費については、介護報酬の中に含まれておりますが、台場地域に移動するホームヘルパーの実態については、港区介護事業者連絡協議会を通じて、把握に努めてまいります。

《再質問1》
 ホームヘルパーへの支援策について

《質問要旨》
要介護者やサービス利用者の数は芝浦港南支所としてのデータしかなく、台場地域がどれだけの数か、正確なデータがない状態である。今までの色々なデータから考えると、一定の数の利用者はいる。まず、実体を調べて、本当にヘルパーさん達の負担になっているので、前向きに取り組んでいただきたい。

《区長答弁要旨》
ホームヘルパーが移動に要する交通費については、介護報酬の中に含まれており、金額に関わらず介護事業所が負担するものである。台場地区の実態になどついては、実態把握に努めていく。


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7. 都有地を活用した保育園建設について

待機児童解消策として東京都が提案してきた都有地(東新橋2丁目と浜松町1丁目)を認可保育園用地として活用したい旨の答弁がありました。2017年4月の認可保育園入園希望者の1次発表を見ても2,217人に対し内定が出た方は1,313人と4割が入園できません。「区立の認可保育園の整備をすべき」と求めたのに対し、担当課長は「区立・私立認可保育園の適正バランスを考えて整備する」との答弁でした。区内の保育園は68園中区の直営は15園で残り53園は民間の保育園(指定管理含む)と民間保育園が圧倒的多数になっています。
直営の保育園の果たす役割として区全体の保育の質の向上のために経験を積んだ保育士のノウハウやスキルを他の保育園に継承する役割を担うと「港区の今後の保育行政のあり方」で位置づけています。
こうした役割を担うためにも、区の保育士の育成も重要です。そのためにも公設の保育園として整備すべきです。答弁を求めます。

浜松町保育用地は幹線道路に面し、東新橋は線路に近い場所です。子ども達が長時間過ごす環境を整えることが重要です。音を吸収する特殊な吸音材を天井や壁の内装に使うことで、外部の交通騒音や中の子どもたちの声の響きを和らげる対策にもなるとのことです。吸音材の活用も検討し、良好な保育環境とすべきです。答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、都有地を活用した保育園建設についてのお尋ねです。
ご質問にありました都有地二箇所を活用した保育園整備を現在検討中でございますが、その運営については、今後の具体的な計画の中で検討してまいります。

次に、良好な保育環境とすることについてのお尋ねです。
区は、保育園の整備にあたりまして、子どもたちが長時間快適に過ごせるように、また、午睡などの時間を妨げないように、交通騒音などを和らげることは、良好な保育環境の充実を図る上で望ましいことと考えております。
今回、東京都に対して活用の意向を要望している東新橋二丁目の用地や浜松町一丁目の用地は、幹線道路に面していることなどから、園児たちに対する騒音への対策が必要であると認識しております。これら用地を活用し、保育園を整備する場合は、適切に騒音への対応をしてまいります。

《再質問2》
 都有地を活用した保育園建設について
《質問要旨》
子育て会議の中でも、区の保育園の数については、量だけでなく、質を保つことについてはかなりの意見が出されている。区は区の保育行政のあり方について、質と量の両面から保育行政の充実を図ると言っている。公立私立のバランスを見ると圧倒的に公立の数は少ない。芝地区で見ても11園あるが、区直営は2園、残り9園は民間である。公立が整備してきた設備と私立が整備してきた設備では、保育環境にかなりの違いがあることは歴然としている。
これから整備する保育園については保育環境が充実している公立保育園で整備するべき。

《区長答弁要旨》
これまで、港区における保育需要は急速に増大してきており、区としても全力で定員拡大に取り組んでいる。同時に委員ご指摘の質の確保も大変重要と考えている。
区立私立問わず質を確保するために、区立保育園では特に、園庭やプールの貸し出し等、私立保育園や認証保育所等の保育施設に対する支援をしているところである。今後の整備にあたっては、こうしたことも考え合せながらふさわしい設置形態について検討していく。


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8. はつらつ太陽で実施している「重症心身障害者通所事業(あおぞら)」について

 「あおぞら」は港区がはつらつ太陽に委託している事業です。目的は「在宅の重症心身障害者に対し、通所の方法により、地域での生活に必要な支援を行うことによって、重症心身障害者の福祉の向上に資すること」としています。(運営要綱第1条)
 区長は覚えておられるでしょうか。重度の障害を抱える娘さんの人間としての尊厳を守り、人間としての成長と生活を支えるために、ぜひ、港区で通所できる場所を確保してもらいたいと、大きな車いすに乗った娘さんとお母さんが区長室を訪ね、区長に直接お願いしました。
 それがきっかけでこの事業がはじまりました。
 2月に保護者に「週1日」に利用制限する旨の通知が連絡帳に挟まれてきてビックリ。週3回通っていることで娘さんと介護しているお母さんが何とか生活できているが、週1日になったら倒れてしまう。と訴えがありました。理学療法士と支援員が退職する見込みが理由のようです。
 これは港区の事業です。現在通っている人が従来通り通えるよう、予算措置も含め、一日も早く人材が確保されるようにすべきです。区も努力・協力を惜しまないこと。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、重症心身障害者通所事業「あおぞら」についてのお尋ねです。
 区では、重症心身障害者が日中、安全・安心して過ごせる場所として、看護師、理学療法士等の専門職を配置した「あおぞら」を新橋はつらつ太陽で実施しておりますが、職員の欠員により、今月から一時的に受け入れ人数を制限しております。
新橋はつらつ太陽では、早急に人材を確保できるよう努めております。
区は、現在通所している方に対し、在宅サービスについてのご相談に対応するなど、出来る限り家族介護の負担が軽減できるよう努めてまいります。


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9. 精神障害者にも心身障害者福祉手当を支給することについて

民生費の質疑の中で、「経済面での支援」への要望が強いことを認めました。
 保健福祉基礎調査では、「現在、あなたが生活の中で困っていること」についての問いに「生活費など経済的なこと」が53.8%と、ダントツのトップとなっています。年齢別の分析でも、
 18歳~29歳…61.5%
 30歳~39歳…53%
 40歳~49歳…62.4%
 50歳~64歳…51.3%
 ほとんどの年代で経済的悩みを持っていることが、調査結果からはっきりしています。
 一年間の収入調査では年収200万円未満が60.6%。100万円未満が38.1%にもなっています。
同じ調査で「仕事をしていない」理由は、「50.9%」…半数の人が「病気のため」です。次に「障害が重いため」と答えた方が26.6%です。
 生活が大変。働きたくても働けない方が8割近くもいます。区の調査でも収入が少なく、生活が大変な方が多いことが分かります。
 23区で7区が実施です。(17年度からを含む)
憲法にも障害者の権利条約にも反する差別はやめ、精神障害者の方にも心身障害者福祉手当を支給すべきです。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、精神障害者への心身障害者福祉手当の支給についてのお尋ねです。
国は、経済的な支援として、全国民を対象とした制度として、障害者に対して障害年金や特別障害者手当などの支給、生活保護制度による加算措置などを行っております。
区では、こうした個別の金銭給付では実現が難しい生活環境の整備や、障害者の種別や重さなど状況に応じて、サービスをきめ細かく提供することを施策の柱に据えております。
精神障害者に対しては、その障害特性に応じた働き方ができるよう、みなと保健所の喫茶・軽食コーナー、高輪地区総合支所の福祉売店等の働く場の確保や、みなと障がい者福祉事業団における就労支援を強化しております。
さらに、あいはーと・みなとの相談支援体制の充実、居住の場であるグループホームの整備、心のバリアフリーの推進などの施策を推進してまいります。


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10. 国民健康保険料の区民への影響について

国民健康保険料は、統一保険料方式をとっているため23区区長会で合意のうえで、各区が条例提案をしています。2017年度の保険料については23区の区長会総会では、住民負担が大きすぎるとの声があり、意見がまとまらず、正副会長一任になったと聞いています。この条例が仮に通れば15年連続の値上げ、この5年間で金額、率ともに最高の値上げ幅になります。
上がり続ける保険料、低所得者への区民負担増に対しての区長の認識をお聞きします。

【区長答弁】
次に、国民健康保険料の区民への影響についてのお尋ねです。 
特別区では、統一保険料方式をとっており、低所得者に対しては、世帯の総所得金額に応じ、均等割額を7割減額、5割減額、2割減額としております。また、来年度の保険料率を決めるにあたっては、高額療養費の算入率を抑える等可能な限り保険料上昇を抑制いたしました。
また、特別区長会では、昨年12月26日に国に対し、低所得者の負担が増加しないよう、低所得者層へのより一層の保険料負担軽減を図るための財政措置を講じることを要望しております。


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11. 環状4号線道路計画について

 環状4号線は、昭和21年3月26日に戦災復興院がアメリカ軍の空襲で被災した全国諸都市の戦災復興事業として決めたものの一つです。
 東京都は一昨年(平成27年)8月と9月に「環境現況調査」を実施するとの説明会を行い、住民の合意なしに「環境現況調査」を行いました。その後「都市計画変更素案」をまとめ、住民説明会を計画しています。
 この計画は、プラチナ通りから品川駅まで、住宅が密集している地域で、その敷地を道路にし、住民を追い出す、ひどい計画です。
 被害を受けるのは道路になる人だけではありません。道路ができることで沿道の人は、騒音、振動、排気ガス等々、深刻な影響を受けることになります。
 この地域にお住いの方々は、現状のままで何の不自由もありません。 
計画先にありきでなく、住民の納得と合意がないまま計画をすすめないよう、東京都に強く要請すること。
 答弁を求めます。

【区長答弁】
次に、環状第4号線道路計画についてのお尋ねです。
区では、環状第4号線の道路計画に対して、昨年5月に、区民等の意見に十分配慮するよう東京都に要望いたしました。
また、本年2月に、環状第4号線の計画協議の際に計画地及び沿道の区民に対して、丁寧に対応することを条件を付して回答いたしました。
今後も東京都に対し、様々な機会を捉えて、地域にお住まいの方に丁寧な説明を行うとともに、意見や要望を十分聴くよう、要望してまいります。


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12. 汐留地区(都道481号)の階段設置中止について

汐留地区土地整理事業I街区に計画されていた、区街2号線(都道481号線に架かるペディストリアンデッキ)への歩道橋階段設置工事が、「近隣住民への説明会後に」との約束を破って、6日に突然、強行着手しましたが、近隣住民の抗議を受け、中止しました。
 利便性の向上などを目的としていますが、既に設置されている階段を利用する人は、1日数人ですから設置の必要がありません。1億円近いといわれる工事費が無駄になるだけでなく、近隣住民にとっては歩道が狭くなったり、住環境の悪化になり、反対の表明がされ、東京都との交渉中でした。
東京都に対し①近隣住民への説明を尽くすこと ②利用者もなく設置する必要がないのですから、中止を含めた検討をするよう申し入れること。答弁を求めます。

【区長答弁】
 次に、汐留地区の区街2号線に架かる歩道橋階段設置工事についてのお尋ねです。
まず、近隣住民への説明についてです。
汐留地区では、歩行者デッキや歩道橋により地区内外を結ぶ歩行者ネットワークを、東京都が施行する土地区画整理事業で整備しております。
お尋ねの階段は、東京都が管理する区街2号線に設置されるもので、近隣住民への説明を行った上で、本年3月から東京都が工事に着手しております。
今後も東京都に対しましては、引き続き近隣住民の方々に丁寧な説明を行うよう、伝えてまいります。

最後に、階段設置の必要性と東京都への申し入れについてのお尋ねです。
浜松町駅周辺では、汐留地区に留まらず、駅を中心として竹芝地区や浜松町駅西口地区につながる歩行者ネットワークの整備が進められており、この階段も浜松町駅につながるネットワークの一部を担っております。
このため、東京都への中止の申し入れは考えておりませんが、今後も近隣住民の方々に引き続き丁寧な説明を行うよう、伝えてまいります。


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13. 就学援助の入学準備金について

就学援助の入学準備金の基準額を、国は来年度予算で2倍に引き上げます。就学援助の目的は経済的な理由により就学困難な児童・生徒の保護者に対し、必要な援助をして義務教育を円滑に実施するものです。
 子どもの貧困問題が社会問題化する中で、港区も中学校の入学準備金の支給時期を準備する時に合わせて2月支給に改善しました。
 今、国をはじめ、社会全体が子どもの貧困問題に心を痛め、改善のために真剣に取り組んでいます。ところが教育費の質疑で「正式の通知が来たら、すぐに支給できるよう」求めたのに対し、教育委員会は、「財調や他区の動向を注視しながら、調査する」と言うもので就学援助制度の意味を理解しての答弁か疑いました。
 改めて質問します。
1) 要保護・準用保護の対象者に対し、正式の通知が来たらすぐに支給できるように準備すること。
2) 4月から中学校に入学予定の要保護・準用保護の生徒に対しては、2月に支給されています。正式な通知が来たら、早急に加算分を支給すること。答弁を求めます。

【教育長答弁】
最初に、就学援助についてのお尋ねです。
まず、新入学学用品・通学用品費の見直しについてです。
教育委員会では、これまで、いわゆる入学準備金である、新入学学用品・通学用品費の支給額につきましては、都区財政調整制度の金額に基づき決定してまいりました。
平成29年度の都区財政調整制度では、新入学学用品・通学用品費の金額は見直しされていないため、区の予算案もこれまでと同じ単価にしております。
また、現在、ほとんどの区が同様に都区財政調整制度の金額に基づき決定しております。
今後は、国の予算案の動向を注視するとともに、他区とも連携し、都区財政調整制度の単価の見直しと、それに伴う新入学学用品・通学用品費の金額について検討する必要があると考えております。

次に、早急に加算分を支給することについてのお尋ねです。
教育委員会では、小学校6年生の保護者が、中学校入学前に標準服や学用品を購入できるように、今年度から、これまで7月に支給しておりました、中学校の新入学学用品・通学用品費を、2月に支給いたしました。
新入学学用品・通学用品費の支給額につきましては、都区財政調整制度の金額に基づき決定しているため、現段階では加算分の支給は考えておりませんが、今後、国の予算案の動向を注視するとともに、他区とも連携し、都区財政調整制度の単価の見直しと、それに伴う新入学学用品・通学用品費の金額について検討する必要があると考えております。

《再質問3》
 新入学学用品・通学用品費の見直しについて
《質問要旨》
この制度の考え方と、子ども達の貧困、経済的支援をしていこうという考え方からすれば、都区財政調整制度を待ったり、他の動きを待つということではなく、区がきちんと支給するという姿勢を見せるべき。

《教育長答弁要旨》
これまで新入学学用品・通学用品費の単価については、都区財政調整制度の単価を根拠に積算してきた。委員のご指摘の子どもの貧困、子どもの未来応援、就学援助の主旨を生かして見直すことは必要と考えるが、これまでも都区財政調整制度の単価に基づき決定してきた。他区においても同様の課題を持っていると考えられ、そのような中で、他区と連携し、まずは都区財政調整制度の単価の引き上げについて、東京都に強く要望していきたいと考える。


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14. 授業で使う柔道着は、教育委員会が用意することについて

 武道の必修化に伴い、柔道を選択する学校と剣道を選択する学校とがあります。剣道の防具等は学校で用意しています。
剣道を選ぶ学校と柔道を選ぶ学校とで、保護者間の不公平が生じています。また、柔道着は3つの中学校では学校で用意、4校が個人購入です。学校による対応が異なっており、保護者負担の公平性を欠いています。
柔道をやる時間は3年間でわずか30時間足らずです。前々から提案しているように、学校配当予算でなく、レンタル方式も含め、必要着数の全てを教育委員会で用意すべきです。
 答弁を求めます。

【教育長答弁】
次に、柔道着を教育委員会が用意することについてのお尋ねです。
体育の授業で使用する柔道着につきましては、安全面や衛生面などを考慮し、体操着や水着等と同様に自分の身体に合ったものを、各自の負担で用意していただくことが基本であると考えております。
柔道着を個人で購入している学校では、安全面や衛生面に加え、卒業後も高校で使用が可能であることをその理由としております。
一方、柔道の授業時間が3年間で概ね30時間程度と、短時間であることから、公費で購入した柔道着を複数の生徒に貸与している学校もあります。
このように、それぞれの学校の考えに基づいて柔道着を用意していることから、今後も、各学校の意向を尊重することとし、教育委員会が一律に用意することは考えておりません。
なお、経済的に困窮している方につきましては、引き続き、就学援助制度の中で、柔道着の購入費用を実費支給してまいります。


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15. 品川北ふとう公園(グランド)の整備について

雑草がのび放題、その都度草刈りをお願いして対応してもらっています。素早い対応に皆さん感謝しています。根本的には土の入れ替えが必要です。
東京都よく相談し、シーズンオフに全面改修、土の総入れ替えを行うべきです。
 ここは、台場にあった10面のグランドが臨海部開発によってなくなった代替えとしての場所です。東京都にも責任があるのですから、費用負担も含めて相談すべきです。
答弁を求めます。

【教育長答弁】
最後に、都立品川北ふ頭公園のグラウンド整備についてのお尋ねです。
 都立品川北ふ頭公園は、野球やサッカーなどのスポーツのほか、緑地部分では、親子で遊んだり、寝転んでストレッチをするなど、様々な方が多目的に利用しております。
 平成元年6月5日に東京都から示された当公園の利用条件では、当施設は公園であり、利用者の限定・制限をせず、利用者間の調整を図り、適切な運用をすることになっております。
また、費用負担については、グラウンド整備は東京都と協議の上、区で施行することとなっております。
このことから、教育委員会では、グラウンド部分につきましては、年1回の土の入れ替えと、緑地部分については、年4回の草刈りを実施しております。
今後も、利用者の皆様から幅広くご意見を伺いながら、必要に応じて東京都とも協議し、すべての利用者が快適で安全に利用できるよう適切に対応してまいります。


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16. 小規模・中規模の町会支援策について要望

 さきほど、自民党議員団の総括質問で町会支援について質問がありました。私どもも大賛成です。
 私たちは、昨年の決算委員会で町会への支援策を質問しました。
町会運営は、本当に厳しい状況です。特に小規模、中規模の町会への支援が必要です。年間で小さな町会に厚くなるような、土台の補助金の新設などの検討をすすめるべきです。区として、議会側からの質問や要望よく活かして速やかに対処・具体化することを強く要望します。


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区民アンケート

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