弁護士会館に700人が集う
9月7日、日本弁護士連合会主催がする名張毒ぶどう酒事件の死刑囚、奥西勝さん(87)を描いた映画「約束」の上映会とパネルディスカッションが開かれ、約700人が参加しました。私も参加しました。
事件は1961年、三重県名張市葛尾で、地域の懇親会でだされたぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡、12人が重軽傷を負ったもの。犯人とされた奥西さんは1審で無罪になりながら、高裁で逆転有罪、最高裁で死刑が確定。奥西さんは再審請求中ですが、6月には収容先の八王子医療刑務所で一時危篤状態になり、健康状態が危惧されています。
パネルディスカッションでは、映画で奥西さんの母タツノ役を演じた樹木希林さんが「私たちが生きる現代でこんな恐ろしい思いをしている人がいるんだなという思いです」「(奥西さんは)無罪だと確信してやっていました」と発言。齊籐潤一氏ー「約束」の監督、鈴木泉名張事件弁護団長、コーディネーターはジャーナリストの江川紹子氏がつとめました。
名張事件弁護団長の鈴木泉弁護士が、奥西さんの様子について「寝たきりの状態だが、目の力は強く、冤罪を晴らすとの気持ちが生きる力になっている」と語り、「真相を多くの人に伝えていただき、命あるうちに無罪を勝ち取りたい」と訴えました。
パネルディスカッション
奥西さんの最近のスケッチ
奥西さんの状況を説明する野嶋真人弁護士