12月10日東京新聞の「こちら特捜部」より
政権の強力な武器 言論弾圧強まった戦前
特定秘密保護法が成立し、安倍晋三首相は、「嵐は去った」と言った。しかし、政権による「嵐」がこれから起きるかもしれない。戦前、治安維持法は二度改悪され、国民の発言を封じ込めた。出版法、新聞紙法、軍機保護法、国防保安法など、他にもさまざまな法が作られ、言論は抑圧された。同じ過ちは絶対に繰り返させない。
言論統制などに関わる年表
1889年 大日本帝国憲法 法律の範囲で言論の自由を保障
1893年 出版法 書籍やビラ、パンフレットが規制対象に
1900年 治安警察法 労働運動の取り締まりが目的
1909年 新聞紙法 社会主義思想の取り締まりが目的
1917年 ロシア革命
1920年 森戸事件 東京帝大助教授の筆禍事件
1925年 治安維持法 天皇制と資本主義を否定する結社を処罰
1928年 3.15事件 共産主義者、社会主義者を弾圧
改定治安維持法 最高刑が死刑に
1933年 小林多喜二が特高警察の拷問で虐殺される
1937年 改定軍機保護法 適用範囲を拡大し、厳罰化
1939年 軍用資源秘密保護法 天気予報が規制対象に
1941年 国防保安法 政治的な機密を保護する
第2次改定治安維持法 取り締まり範囲の拡大