3月15日、早朝に登米の宿舎を出て牡鹿半島へ向かいます。三陸自動車道で石巻河北下車、通称「土手道」をぬけてトンネルを超えて渡波経由で牡鹿半島へ。途中きれいな浜辺で休憩。海はきれいですね。カキの養殖でしょうか、絵のようです。海の逆側を見ると、津波の傷跡が今も残っています。
牡鹿半島、小渕浜へ到着。ワカメの収穫後の作業に入ります。どでかいメカブを茎から切り離します。道具がかわいいですね。つるつるっとおもしろいように剥けます。
この作業に女性陣と高齢者がつきました。もう一つの作業が、ワカメをボイルする仕事です。
大きな入れ物の中に、とれたてのワカメが入っています。これが1トンです。それをベルトコンベアーで釜のなかに送り込みます。塩ゆでするのです。紫色のワカメが真っ青に変わります。これを冷水に入れ袋詰めされます。この後も室内作業が続きますが、それは後で紹介。
塩ゆでの作業は、1日6トンやりますよ。実は、私は、その作業についたのです。2人でベルトコンベアーに乗せていきますが、2トン分を私一人でやりました。かなり疲れました。
ボイルしたワカメは、室内に移動して、小分け作業です。最高級のワカメとその次に高級な部分、茎ワカメなど分別する作業です。おもに女性が中心です。分けられたワカメはさらに塩水につけられた後、水切りをします。丸い器に入れられて、ギューと水分を絞ります。塩もたっぷりでてきます。
これを出荷用の袋と段ボールに詰めれば完成です。15キログラムです。
こんなにも手数のかかる作業なのですね。だから美味しいのですよ。
室内作業の休憩中に、ワカメ収穫を経営しているご夫婦から話を聞きました。3.11の津波で自宅と作業場がやられました。1階はもろに津波を受け、住めません。今も仮設住宅に暮らしています。
ご主人が、「生きているうちに、もう一度津波が来るかも知れない」と話すと、奥さんが、「あんな地獄は、ぜったいにイヤ」。ご主人が「大丈夫だ。俺が手をつないで逃げる。必ず守ってやる」。お二人とも涙で話します。
被災後にボランティアの物資支援を受けたことを大変感謝していました。そして、被災後すこし安定した時には、逆に救援物資をもっと大変な被災者に届けに行ったそうです。そうやって支え合ってきたのですね。
作業を終えた後、すぐ近くの民宿に移動してお風呂、夕食です。からだはぐったりです。
その③に続く・・・。