第3回定例区議会で代表・一般質問ー共産党区議団(熊田・風見)

10日の熊田ちづ子区議の代表質問

核兵器禁止条約の批准を国に申し入れることについてです。

今年は、広島、長崎の被爆から75年を迎えました。新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したことにより、5月予定の原水禁世界大会inニューヨークや毎年、芝公園からスタートしていた平和行進も中止。8月の原水禁世界大会in広島はオンラインによる大会が行われ、私も視聴しました。

2017年に国連で採択された核兵器禁止条約は、8月6日にアイルランド、ナイジェリア、ニウエ、9日にセントクリストファ・ネイビスが批准、批准国は44カ国になり、条約発効まで6カ国と迫っています。被爆者の方達をはじめ、世界の運動と世論が条約発効を推し進める大きな力になっています。しかし残念ながら、唯一の戦争被爆国である、日本政府は核兵器禁止条約に後ろ向きです。

被爆者の平均年齢は83歳を超え、「自分たちが生きている間に核兵器をなくしてほしい」「原爆で苦しむのは自分たちで最後にしてほしい」という思いを受け止め、日本政府に核兵器禁止条約を批准するよう働きかけるべきです。

答弁を求めます。

 

新型コロナウイルス感染症から区民の命を守ることについてです。

コロナ感染症が急拡大し、深刻な事態が続いています。全国一斉休校、アベノマスク、「GO TO トラベル」など政府の対応も混乱と不安を招きました。港区の感染者数は8日時点で1,071人に達しており、いつ感染するか、自分が知らない間に感染させるのではないかとの住民の不安は続いています。自粛などによって、区内の飲食店やカラオケ店などあらゆる事業所に大きな影響が出ています。いつまで営業を続けられるかわからないといった不安が広がっています。一日も早い収束と日常を取り戻すことを願っています。

日本共産党は7月28日に安倍首相に対し、コロナ感染症拡大を抑えるためにPCR検査の拡大などを求める緊急申し入れを行いました。コロナ対策の最も重要な点は、感染ケースの4割を占める無症状感染者からの感染をいかに防ぐかです。緊急事態制限で、あらゆる社会活動を再び止めてしまうことはなんとしてもさけなければなりません。そのためにも

①感染震源地(エピセンター)を明確にし、その地域の住民や事業所の在勤者の全体に対して、網羅的大規模なPCR検査を実施すること。

②東京都では、新規感染者数とともに、検査数、陽性率を何らかの形で明らかにしている自治体は、新宿区や中野区、千代田区、世田谷区など14区市にとどまっています。港区としても新規感染者数とともに、検査数、陽性率など感染状況を公表すること。

③港区でも、保育園や介護事業所などでの感染が広がっており、関係者に不安が広がっています。医療機関や介護施設、福祉施設、保育園、幼稚園、学校など感染リスクの高い施設に勤務する職員などへの定期的なPCR等検査を行うこと。

④特養ホームなどの入所施設は、高齢者や障害者など感染リスクがたかい施設です。新規に施設に入所する方のPCR検査を行い、感染拡大を防ぐことが重要です。特養ホーム等の施設に新規に入所する方のPCR検査を区の責任で行うこと。

(目黒区1件あたり30,000円、千代田区、目黒区実施)

4点について答弁を求めます。

熱中症予防対策についてです。

今年はコロナ感染症拡大で、外出自粛が求められ、自宅で過ごすことが増えました。7月は雨の日が多く、8月に入ってから酷暑が続き、連日のように防災無線から、「こまめな水分摂取とエアコンの利用を」勧める注意喚起がされました。

8月の23区の熱中症死は195人と過去最多です。うち184人が屋内で発見され、その内の165人がエアコンがないか、あっても使用していなかったことがわかっています。(東京新聞9月8日)

昨年の3定でも、エアコンのない生活保護利用世帯にもエアコン購入費用を認めることと荒川区が実施している生活保護世帯に準じる高齢者世帯等への購入費用助成を求めましたが、生活保護利用世帯への独自助成はしない。各いきいきプラザ等に夕涼みコーナを設置するなど熱中症予防に努めている。購入などの相談には社会福祉協議会が行っている生活福祉資金の案内を行っているとの冷たい答弁でした。災害級といわれる暑さの中、エアコンがあれば救える命です。命を守るためにもエアコンは必需品です。

①エアコンがない、若しくはエアコンが壊れて使えない生活保護利用世帯へのエアコン設置費助成を区として行うこと。

②国に対してエアコン助成の対象拡大を働きかけること。

③生活保護利用世帯に準じる高齢者世帯等へのエアコン設置費用助成を区として行うこと。

答弁をもとめます。

インフルエンザの予防接種の対象拡大についてです。

秋から冬にかけてインフルエンザの流行時期を迎えます。インフルエンザも新型コロナウイルス感染症も同じような症状のため、医療機関が今以上に大変な状況になると予測されており、今年はインフルエンザが流行する前から、予防接種を受けるように勧められています。

千葉市は8月21日にインフルエンザの予防接種費用助成拡大を発表。

多くの市民が予防接種を受けることで発熱患者を減らし、医療機関の負担軽減を図るために全市民を助成対象にするとのことです。

これまでもインフルエンザの予防接種助成の対象年齢を拡大するよう求めてきましたが、今年は、コロナ感染症との関係でも、インフルエンザの予防接種が求められます。

区民の命と医療機関の負担を軽減するためにも、現在対象になっていない18歳から64歳までの区民を対象にインフルエンザの予防接種費用助成を行うこと。

答弁を求めます。

リーブラのセンター長の交代についてです。

リーブラは2019年4月から、新たに(株)明日葉が指定管理者になりました。

リーブラは今年40周年という節目の年でもあります。毎年リーブラの大きな行事であるリーブラフェスタ2020はコロナ感染症の拡大によって、初めて開催が延期されることになり、実行委員会はオンライン会議で開催日の延期や講演者の日程調整等々大変混乱をしていた時期でもあります。そうした状況下で6月に突然センター長が交代、利用者の多くは大変戸惑っています。

新センター長は2020年5月入社したばかりで、採用されてわずか1カ月でセンター長に就任したことになります。

明日葉は指定管理事業者になった2019年4月から2020年3月までの1年間で退職者8名、移動者3名と、20名中11名が変わっています。(2019年4月の職員数20名)

指定管理を受けたばかりで、わずか1年でこれだけの職員の退職や移動は異常です。

利用者からは「職員の入れ替わりが激しい」、「やっと顔を覚えたのにいなくなっている」「自分の担当の仕事でないとわかりませんと言われる。」「職場内で仕事の内容が共有されていないのでは」といった声が寄せられています。

センター長が1年で交代したことに対する利用者への説明がなく、ある人は人づてに、ある団体にはメールで退職のあいさつがあったとのことです。

有志が8月4日に、区に説明を求める申し入れを文書で行い2回目の説明会が9月3日に行われました。

これからリーブラにとっては、40周年記念行事、リーブラフェスタ2020など、大きな行事を成功させなければなりません。事業者とリーブラ利用者団体、区民が力を合わせなければ成功させることはできません。リーブラが婦人会館といわれていたころから活動されてきた方が「これまではリーブラ職員に敬意を持ってきました」との言葉は重く受け止めなければなりません。一日も早い信頼関係の構築が必要です

①センター長は指定期間中、責任をもって運営に当たるべきです。わずか1年でセンター長が交代した理由について納得いく説明を求めます。

②1年の間、多くの職員がやめています。指定管理制度の問題点の一つが明らか になっています。区の施設で働く職員が安心して働けるよう区としてもっと踏み込んだ指導すべきです。

③利用者の方たちは今回勇気をもって区に改善を求めています。指定管理事業者任せにせず、区として事業の運営に積極的にかかわり、問題点の早期発見、問題点の改善を行うこと。

答弁を求めます。

介護費用の上乗せをやめさせることについてです。

 厚生労働省は新型コロナ感染症拡大による減収対策として介護保険のデイサービスやショートステイ事業者に対し介護報酬の上乗せを認める「特例処置」を通知しました。

事業者が利用者から事前の同意を得ることを条件に提供サービス時間より2段階高い介護報酬を月4回まで算定できることになります。特例措置を算定すると利用者は受けていない時間分の利用料を払うことになります。関係者からも撤回を求める声が上がっています。

港区のデイサービスでも27施設中18施設、ショートステイは12施設中10施設で「特例処置」を算定しており、利用者に負担を上乗せしています。

長野県飯田市は利用者の負担増なく介護事業者を支援するために「特例措置」を算定しない事業者に介護報酬の上乗せ額に相当する補助金を交付することを決定したと報道されました。デイサービスとショートステイ87事業所を対象に7月から来年3月分のサービス提供分が対象です。

コロナによって介護事業者は利用者が減り収入が減少しています。介護事業所の減収分については利用者に負担を押し付けるやり方ではなく、公費負担すべきです。

①国に対して改善を求めること。

②港区としても「特例措置」の算定をやめさせ、減収している介護事業所に対 し独自の補助を行うこと。

③上乗せ分を負担した区民に対し、上乗せ分を助成(還付)すること

答弁を求めます。

私立認可保育園の指導のあり方についてです。

待機児解消のため私立の認可保育園が増えています。2020年4月1日現在で区立保育園は20園(うち5園は指定管理)、認定子ども園1園、港区保育室13園、私立保育園53園、小規模保育事業所12園、事業所内保育施設1園と区立園以外が79%。保育定員でも64.7%を区立園以外が担っています。

 

私立園の職員の方から、メールで「残業は30分からしかつけられない」「人手不足で仕事が間に合わず、休憩が30分しかとれなかった。それでも1時間とったことにするよう言われた。」など労働問題についての相談が寄せられました。

園長や保育士が安心して働ける環境をつくることが、安定した保育につながります。

昨年(2019年)の第2回定例会でも園長不在を取り上げ、具体的な対応を求めました。区長は「定期的な訪問や巡回指導、現場職員の声を受ける仕組みなど、日頃から状況を把握し、区が責任をもって保育現場の安定と子どもと保護者の安全・安心の確保につとめる」と答弁しています。

私立園が増える中で、株式会社経営の保育園も増えています。私立園で園長や保育士が安心して働ける環境でなければ、継続して働くことはできません。子どもの保育にも影響を与えることになります。来年度は、東京都が行っている私立園の認可権や認可外保育施設などの立ち入り検査なども区の事務として移管予定です。現状は区立保育園の園長経験者など3人で指導検査や訪問指導、巡回指導に当たっています。今後の仕事量が増えることを考えると不充分です。

  • 巡回指導に当たる職員を増やすこと。
  • 私立園の指導について、保育士が長く働けるよう労働条件、労働環境、処遇についても指導を行うこと。
  • 私立園の労働者が安心して相談できる体制を区に作ること。

答弁を求めます。

私立認可保育園の安定した運営についてです。

待機児解消のために、区は園庭の無い認可保育園をたくさん作りました。現在私立園では580名の定員割れが起きています。私立の定員割れを補助する『私立保育所特別助成』を見直し(2018年2月保健福祉常任委員会)、助成対象を開設後5年までの保育園に限定しました。区内に12か所作られた乳児のみ受け入れる小規模保育事業所は、定数に対しての充足率が0歳児で4割、1、2歳児で5割です。園の運営に支障をきたすことは明らかです。

区は待機児解消のために役割を担ってきた私立認可保育園を守る責任があります。いつでも安心して子どもを預けられるためには、一定の空きは必要です。

定員割れに伴う特別助成の開設5年以下の規定を削除すること。

答弁を求めます

 今年はコロナ禍のもとで自粛され、延長保育の利用人数も減っています。実績に基づいて算定される延長保育事業への区費補助に影響します。

今年度の延長保育事業への区費補助については、コロナ禍の4,5月の実績を参考にするのではなく、前年度と同額の金額を補助すること。

答弁を求めます

安心・安全の学校づくりについてです。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、小・中学校では6月の学校再開時に分散登校が実施され、ほんの束の間、悲願の「少人数学級」が実現しました。日ごろ最大40人の学級を担任している教師たちが少人数学級を体験し、心地よさを実感してしまったのです。「一人一人の机を回り、ノートを見て理解しているか確かめられた」「それぞれのペースに合わせられる」「早く!と言わなくてよくなり、子どもは焦らなくてよくなる」と、子どもと教員のゆとりの好循環が生まれ、日々の丁寧な対応に繋がりました。

 

文科省は中央教育審議会の中間まとめで「少人数学級を可能とするための指導体制や施設整備を図る」ことを盛り込み、全国知事会など3団体は「少人数編成を可能とする教員の確保」を盛り込んだ提言を発表。

さらに、政府の骨太方針でも「安全・安心な教育環境を確保しつつ、学びを止めない重要性」が強調され、少人数指導によるきめ細かな指導体制の構築が明文化されました。今、社会は少人数学級へと動いています。港区として、少人数学級を実現すること。

答弁を求めます。

日本教育学会は学びの遅れや学力の格差拡大、子どものストレスに応えるケアの体制をつくることが必要だとし、教職員を思い切って増やすことを提言しています。港区として、教職員を増員すること。

答弁を求めます。

ソーシャルディスタンスが叫ばれる中、40人学級では1mの距離をとることは不可能です。(8メートル四方の教室に40人の子どもが座ると、机と机の通路の幅は30センチと言われています。)港区教育委員会が6月24日に出した「学校運営に関するガイドライン」ではソーシャルディスタンスについて全く触れられていません。大問題です。現在、18校ある小学校は全部で302学級あります。41人学級1、40人学級2、35人以上が94、30人以上は121で、70%以上が30人以上の密状態の中で授業を受けています。これでは子どもたちの安全は守られません。

私たち共産党議員団は、7月27日に教育長と懇談し、学校での感染対策の拡充を求めました。

懇談の中で、「コロナ感染予防対策は、学校任せではなく港区教育委員会主導でやるべき」「それぞれの学校の対策をもっと共有すべき」と提案したところ、8月24日に「幼稚園、小・中学校における特徴的な感染症対策」として各学校の取り組みをまとめ、情報提供されました。

①港区のガイドラインに密を避ける対策、距離をとる対策を明記すること。

②港区として、教室数を増やすこと。プレハブ建設も含めて検討すること。また、空いている教室の有効利用を積極的に検討すること。

答弁を求めます

学校によっては、コロナ禍のもとで1コマ30分授業を一日8コマこなしている所もあります。これでは内容の濃い授業は出来ず、次の授業の準備すらできません。政府の「学校再開ガイドライン」にも「児童生徒の負担が過重とならないように配慮する」とあり、学習指導要領の弾力化を認めています。

教育課程や授業時数の見直しは、児童生徒や教職員にとって無理を強いる時間割や授業日数の設定などは行わないこと。

答弁を求めます。

11日の風見分区議の一般質問

都心低空飛行ルートの中止を国に求めることについてです。

8月22日、「みなとの空を守る会」が高輪警察前で都心低空飛行ルート中止を求める宣伝行動を行いました。地元の町会長は「町会として新飛行ルート撤回まで頑張る」と力強い発言。通りかかった住民は「(隣の)スーパーの上に住んでいるが、手を伸ばせば飛行機に届きそう。本当に怖い。」と切実な訴え。国土交通大臣あての「低空飛行中止を求める署名」を集めていると、「自分の周りの人にも訴えたい」と署名用紙を50枚持ち帰る人もいました。航路下の住民の怒りは我慢の限界です。

ジェット燃料を使用する航空機の排出ガスが人体に及ぼす影響について訴えがあり「大型機一機分の排出ガスは乗用車2500台分に相当する。」「航空機の排ガスは粒子が細かく肺や気管支に入りやすい」というショッキングなものでした。アメリカのマサチューセッツ工科大学の研究でも明らかで、航空機の排ガスは二酸化硫黄や窒素酸化物といった汚染物質を何種類も含んでおり、特に小さい「粒子状物質」が人体に悪影響を及ぼす。肺の奥深くまで入り込み、血流まで到達するというものです。WHOによると、大気汚染による最も一般的な死因は肺がんなど呼吸器や心臓血管の疾患だといわれてます。

だからこそ人が暮らす町の上空に飛行機を飛ばしてはならないのです。区民の命を守るべき区長として、都心低空飛行ルートの中止を国に求めること。答弁を求めます

港区独自で5月25日から6月23日まで、本村小学校と高陵中学校で騒音測定を実施した結果を見ると最高値は77.5㏈です。換気のために窓を開けることが当たり前になり、自宅でのテレワークが増えている中、航路下では「キ~ンという金属音が耳から離れず、ノイローゼになりそうだ」と、健康被害の一歩手前で深刻な現状です。この間、港区には214件もの苦情や問い合わせがきています。国土交通省が高輪台小学校の屋上に騒音計を設置し騒音測定していますが、公表は2カ月に1回、2カ月遅れの上に、平均値しか発表しません。

 

1 今後も港区独自で騒音測定を継続すること。

2 国に対して高輪台小学校の騒音測定の結果の公表を、タイムラグなく直ちに行うこと。平均値のみではなく最大値を公表するよう要請すること。それぞれ答弁を求めます

異常気象から生命と地球環境を守ることについてです。

8月18日、アメリカ・カリフォルニア州デス・ヴァリー国立公園で気温54.4度が観測され、日本でも8月17日静岡県浜松市で41.1度が観測され、全国各地で猛暑、熱帯夜が続くという異常気象が続いています。(台風10号の異常な大きさが気候変動の象徴です。)

昨年12月に開催されたCOP25(国連気候変動枠組み条約第25回締結国会議)は、温室効果ガス削減目標の引き上げを促す決議には合意したものの、「パリ協定」の運用ルールの決定が先送りされ、世界の人々を失望させる結果となりました。

地球規模の気候変動をめぐって、もはや問題の先送りは許されない非常事態――文字通りの「気候危機」に人類は直面しています。

昨年12月に発表された国連環境計画(UNEP)報告では、現在各国から出されている目標通りに削減したとしても、世界の平均気温は産業革命前に比べて、今世紀中に3・2度上昇し、現在の排出ペースが続けば、3.2~3.9度上昇すると予測され、地球は破局的事態に陥ります。

産業革命前に比べて世界の平均気温上昇を「1.5度以内」に抑えることは、人類共通の死活的な急務となっています。

仮に有効な対策を取らなかったらどうなるのか。環境省は、2019年7月8日、「このまま有効な対策を執らずに地球温暖化が進行すると、2000年頃からの平均気温が最大4.8度上昇すると予測されています」として、「産業革命以前からの気温上昇を1.5度に抑える目標を達成した2100年と、目標を達成できなかった2100年の天気予報」を、それぞれの夏、冬について作成しています。

「1.5度未達成…最大4.8度上昇した場合の天気予報」です。NHKの天気予報と同じ格好で書いてあります。

夏の最高気温は、東京43.3度、札幌40.5度、名古屋市44.1度、大阪42.7度、福岡41.9度、沖縄以外の日本列島はまるごと40度以上となっています。これではとても生きていけません。熱中症など熱ストレスによる国内死亡者が1万5千人を超えるという予測も出しています。

中心気圧870ヘクトパスカル、最大瞬間風速90m/sの「スパー台風」が発生するとしています。

異常気象が続く中、2050年CO2排出実質ゼロ(ゼロカーボンシティ)にするために、世界で「気候非常事態宣言」をする自治体が増えています。日本では長野県や神奈川県、長崎県壱岐市など全国で2県、36地方自治体が宣言をしています。世界では、2019年10月現在20カ国1200の自治体が「気候非常事態宣言」しています。区民、事業者に極めて深刻な異常気象を知ってもらうために、港区も「気候非常事態宣言」を行うべきです。

答弁を求めます。

子どもたちを受動喫煙から守る対策についてです。

東京都は、「子どもを受動喫煙から守る条例」を制定し、2018年4月1日から施行しています。

条例は、子どもは「自らの意思で受動喫煙を避けることが困難であり、保護の必要性が高い」として、「子どもを受動喫煙から守るための措置を講ずる」としています。

港区は「みなとタバコルール」で公共の場所での喫煙は禁止ですが、指定喫煙場所での喫煙は容認しています。

子どもを受動喫煙から守るのは行政の責任です。現在通学路にある4カ所の指定喫煙場所は大至急閉鎖すべきです。

答弁を求めます。

都営青山北町アパート(通称:北3団地)の跡地の開発についてです。

第2回定例会でURが計画する都営住宅跡地(14号棟~24号棟)と青山通りとの一体開発問題を取り上げました。

区長は「都有地を提供しないことや、計画の撤回を要請することは考えていない」と答弁しました。

今年の港区内の都営住宅の空き家募集を見ると、263倍、149倍、134倍と高倍率です。都営住宅への入居希望者は増え続けています。

ところが小池都知事は、新規建設は一切しないばかりか、建て替えにあたっては高層化・集約化したのに、従前の戸数より減らしています。そこで生み出した土地を民間開発に提供しています。

北3団地の場合、完成した都営住宅は従来の戸数を半分に削減、半分の都有地を民間に提供しました。東京建物株式会社、三井不動産株式会社や青山共創株式会社が計画してできた建物は25階建ての高級マンション(229戸)、サービス付き高齢者向け住宅(49戸)、店舗などです。

超高級マンションの家賃は、専有面積38.07㎡で月額29万9千円、142.21㎡で月額140万円です。

「サービス付き高齢者住宅(ツクイ・ののあおやま)の利用料は、月額(1人部屋の場合)居室料55万5千円~60万円、管理費13万7500円、共益費3万5千円、生活支援サービス費9万3500円と、食事なしで月額76万1千円と超高額です。どんな人が住むというのでしょうか。

北3団地の建て替えに伴って生み出した土地を民間に提供した結果です。区長は第2回定例会で、こういう実態を知ったうえで答弁されたのか、明らかにしていただきたい。URが計画する都営住宅跡地の開発も、今紹介した「クラス青山」と同様な開発が予想されます。都有地は都民のために使う、当たり前の活用を要請すべきです。

それぞれ答弁を求めます。

学校給食費の無償化についてです。

私たちは、国の責任で学校給食は無償にすべきと考えています。しかし、国が実施するのを待つのではなく、各地方自治体で実施し、国に実施を迫っていくことも重要と考えています。

いま、日本の実に7人に1人の子どもが貧困状態にあるといわれています。

学校に支払う費用のなかで給食費は高額です。給食費を無償にすることで子育て世帯への大きな支援策になります。学校関係者の事務負担の軽減にもなります。学校給食費を無償にすべきです。

答弁を求めます。

学校給食費の公会計化についてです。

文部科学省は、2019年7月31日、「学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について」との通知を、各都道府県知事や指定都市市長、教育委員会に行いました。

別添資料として「学校給食費徴収・管理に関するガイドライン」を作成しています。そこでは、①教員の負担軽減、②保護者の利便性の向上、③徴収・管理業務の向上、④透明性の向上、不正の防止、⑤公平性の確保、⑥給食費の安定的な実施・充実 が図られるとしています。特に、公会計化が実現すれば、一会計年度の食材調達費の所要額は、地方公共団体の予算の中で適切に確保されます。生鮮食材の価格が高騰した場合においても、同じく予算での対応が可能となり、安定的に学校給食を実施できます。としています。

今、教育現場は、児童・生徒の安全を確保するため、新型コロナウイルス感染症に注意しながらの毎日。コロナによる影響から児童生徒の精神的な支え・相談にのるなど、多忙な毎日で、先生方の負担軽減は待ったなしの課題です。 学校給食費の公会計化を急ぐべきです。 答弁を求めます

三田一丁目にある旧東京簡易保険支局の保存と、港区指定有形文化財の指定についてです。

真ん中のエントランス部分を残して解体が終わっています。

先日、環境影響調査書案の説明会で配られた資料によると、「既存建築物のエントランス付近のファサードを一部保存・再生することにより、綱町三井倶楽部と対をなす街並みを保存継承し、…」とされています。

党区議団の提案と教育委員会の働きかけの成果だと思いますが、事業者任せにせず、どういう形で保存・再生されるのか、一般社団法人日本建築学会など専門家の意見を聞き、区として必要な意見・助言を行うべきです。また、港区指定有形文化財の指定ができないのかも検討すること。

それぞれ答弁を求めます。