8日の新聞を見て驚いた方は多いのではないでしょうか。
布川玲子・元山梨学院大学教授が米国の情報公開法に基づき米国立公文書館に開示請求した文書によって、現行日米安保条約の署名(1960年1月)が当初もくろんでいた日程より大幅に延長されていた背景に、「米軍駐留は憲法9条違反」と断罪した砂川事件・東京地裁判決(59年3月、いわゆる伊達判決)が大きく影響していたことが、米政府解禁文書で初めて判明しました。安保改定交渉の"謎"の一つが明らかになりました。
解禁文書は、59年8月3日発信のマッカーサー駐日大使が米国務長官にあてた秘密書簡。「安全保障上の理由」で閲覧禁止になっていたものです。
この記事を読んで国際問題研究者の新原昭治さんの「日米『密約』外交と人民のたたかい」~米解禁文書から見る安保体制の裏側~を読み直しています。
この判決恐れた米国は、最高裁に跳躍上告をうけた田中耕太郎長官は、たしか三鷹事件で無実の竹内景介さんに死刑判決をくだした裁判長だった人です。「三塚事件の真実にせまる」(梁田政方氏著)で読んだ記憶があります。
新聞に、田中耕太郎最高裁長官について「司法の独立を解く資格のない人物は、退官後に本紙に寄稿している。『独立を保障されている裁判所や裁判官は、政府や国会や与野党に気兼ねする理由は全然ない』。厚顔とはこういう人のことを言う。」と書かれていました。その通りですね。この人、米国の招きで米国の司法について渡米したことがあることも本で読んだ記憶があります。
松本善明さんの「謀略」も読みごたえのある本です。この3冊はおすすめです。